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バンクーバーの「ヒト」に注目!第1回目、貿易会社勤務・福原謙治さん

   
  

バンクーバーの「ヒト」に注目する新コーナーが始まりました!

記念すべき第1回目は、家具の輸入貿易会社で働く福原謙治さんです。

kenji_sanP 福原さんは4年半前、留学生としてバンクーバーに渡航。日本では旅行業界で働いていました。バンクーバーに来た当初はカレッジに入学し、国際貿易プログラム「FITT」コースを受講。FITTの資格を取得後、家具の輸入貿易会社でインターンシップを8ヶ月間し、現在もそのままそこで働かれています。
会社では、購買、ロジスティクス、サプライチェーンマネージメントに携わり、中国を中心に、台湾、ベトナム、マレーシアからのプロダクト輸入を担当されています。
(※写真はヘアモデルをされていた時のものです。すごいかっこいいですね~!(^^))
プライベートでは日系ビジネス団体「企友会」でボランティアとして活動されており、バンクーバーの日系ビジネスの活性化に積極的に貢献されています。


Q.どうしてバンクーバーに来ようと思ったのですか?

英語力を伸ばしたいというのが一番の理由でした。
日本で働いていた当時、会社の部長さんにサラリーマンとして生きていきたいならば英語は絶対に勉強しろと言われました。また、子供の頃から常に上を行っていた親友が駐在でメキシコに行くことが決定し、スペイン語を学ぼうとしている彼にこれ以上差をつけられたくないと思いましたね。

Q.入学されたカレッジでのFITTコース(国際貿易プログラム)の勉強はどうでしたか?

かなり大変でしたね〜。
まず、先生の英語に全然ついていけませんでした(笑)。教科書に書かれている内容もすごく難しかったです。僕は貿易に関する知識はそれまで全くなかったので、分厚い教科書に出てくる専門用語を理解するのにとても苦労しました。当時は毎日徹夜でほとんど寝てなかったかな。

また、カレッジに入る前にESLに通ったのですが、周りのカナディアンや他国の留学生達と自分の英語力にとても差を感じました。自分の英語はまだまだだなぁ、と思いましたね。

Q. いまの仕事はどのように見つけたんですか?

FITTコースを受けた後、家具の貿易輸入会社で8ヶ月間インターンシップをしました。学んできた国際貿易の知識が、実際の職場でどのように生かされているのかが知れたので、とてもよかったですね。
インターン終了後は日本に帰るつもりでしたが、ボスから「このままここでやらないか?」と誘われ、そのまま働き続けることになりました。

Q. すごいですね~、そこでの働きぶりが認められたってことですよね!どんなことを意識して働いていましたか?

周囲への気配りは意識しましたね。忙しい同僚の手伝いをするとか、何か急な仕事が入った時、自分が残って手伝うとか。僕は日本人として、そういった周囲へ協調性は自然にできていたと思います。そこを上司も高く評価してくれました。
僕はインターンシップ中も、自分は周りと同じ社員だと思って働いていました。会社に対していかにして貢献するかを常に意識していました。

Q.日本に帰らずに、カナダで働くことを選んだ一番の理由はなんでしたか?

自分の英語力をもっと伸ばしたいというのが一番の理由です。
日本へ帰りたい気持ちもありました。でも、周りが全員ネイティブで完全英語環境で働けるこのチャンスはめったいにないと思いました。

また、ボスから「ケンジにこの会社でチームの橋」になってほしいと言われたときは、とてもうれしくて、このままこの会社で貢献していきたいと思いました。

Q.今の会社で一番大変なことはなんですか?

やはり英語です。未だににうまく話せない時や聞き取れない時があります。
特に全体会議の時は、みんな早口でスラングなどを使うのでついていくのがとても大変です。最初は全くついていけませんでした。それなのに、「ケンジ、議事録やって」って言われた時はかなり焦りました!(笑)。
よく会議の内容をテープで録音して、家に帰った後理解できるまで何度も聴いてました。

Q.日本で働いていた時と比べて、どんなことが違いますか?

まずこちらは残業がほとんどありません。年の残業時間が10時間いかないです。日本では、毎日残業で1日16時間は働いていたので、始めは戸惑いました。決められた時間内で効率的に仕事を終わらせる意識がこちらは高いですね。こっちの人はみんな早く帰りたがるんです(笑)

また、上司にしっかり自分の意見を主張するという点も違いますね。日本では、「上司に反対する」、「意見を言う」ことはあまり良く思われませんでしたが、こちらでそれはとても大事なことです。自分勝手なことを言うのはもちろんダメですが、会社を良くするための意見は上司だろうと誰だろうと積極的に主張していくことの重要性を感じますね。

Q.カナダで働いてみたい方は日本でも多いと思います。その方々へ、どのようなアドバイスを送りますか?

海外でも日本人らしさは絶対に消すべきではないと思います。実際働いていて、日本人の特徴である協調性、几帳面なところなどはこっちでとても高く評価されます。そういった面は出していったほうがいいです。海外では「自己主張が大事」とよく聞きます。でも、相手に配慮する、気をつかう姿勢はこっちでもとても大事だと実感しています。協調性と自己主張のバランスがとても大事ですね。

Q.謙治さんのこれからの目標はなんですか?

2つあります。

1つは、もっと英語力を伸ばすこと。目標はビジネスでネイティブと対等に交渉していけるくらいになること。ただ自分の考えを伝えるだけなら、簡単だと思うんですよ。知っている単語を言っていけば、なんとか伝わります。でもビジネスで、上司を説得するときや交渉相手にプレゼンする時に、キレイな英語を話すと全然印象が違います。それをいま働いていて実感しています。
僕の英語は全然まだまだだと思っています。これからも勉強を続けて高いレベルの英語を目指しますよ!

2つ目は、バンクーバーで人と人を繋げられる人間になるということです。
数年前から日系ビジネス団体の「企友会」でボランティアとして参加させてもらっているのですが、そこでの方々にとても刺激されてます。みなさん多種多様なビジネスをされていて、すごい人ばかりです。
そこでの活動を通して自分もバンクーバーにいる日本人として、もっと誰かに貢献していきたいと思うようになりましたね。

もっと多くの人に貢献、人と人を繋げられるようなるために、僕はもっと魅力的な人間になって相手が会いたいと思ってくれるような人間にならなければなりません。そのためにこれからもっといろんな人と積極的に関わっていくことが大事だと思ってます。

実は、今月日本に帰国したときに、広島で友達と海外留学に関するセミナーを開くんですよ。海外に出ることの素晴らしさをうまく伝えられればいいなぁと思って。一人でも多くの人が来てくれたらうれしいです!
(※福原さんのセミナー情報は こちら )


福原さんが受けた国際貿易プログラム「FITT」コースについて
カナダの国際貿易業界を統括するFITTが提供する公式プログラム。カナダのビジネス学校では人気のプログラムで、 貿易実務だけでなく、会計からマーケティングや経営まで非常に幅広くカバーされている。
【Webサイト】http://www.fitt.ca

福原さんがボランティアをされている日系ビジネス団体「企友会」について
企友会は、1987年11月にバンクーバー在住の有志により結成。定期的なイベントを通じてカナダビジネス情報を交換しながら、日系カナダビジネスの発展に貢献していくことを目的としている。
【Webサイト】http://www.kiyukai.org/

福原さんのバンクーバーでの生活や人生観が書かれたブログは こちら

 

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