カナダは世界的に見てもLGBTQの人たちが住みやすい国のひとつだと言われています。その背景には、人権を守る先進国として早くから同性婚などの法改正などに取り組むなど、LGBTQの人たちが社会的に広く受け入れられていることが挙げられます。
そんなLGBTQフレンドリーなカナダには、自分らしく自由に暮らしたい!と願うLGBTQの人たちが移住しています。本記事では、具体的にカナダではLGBTQの人権を守るためにどんな法律や環境が整っているのか、新しい生活を新たな土地でスタートさせてみたい!と考えている人たちのために情報をまとめてみました。
目次
実際に同性婚が合法のカナダに住んでみたい!より自分らしく生きやすいカナダに留学、移住してみたい!と考えている方は、永住権取得を総合サポートする移民コンサルタントのビザJPカナダさんにご相談を。
LGBTQの人にとってカナダが住みやすい理由
カナダは法律による権利保障が進んでいます。同性婚の制度をはじめ、国がLGBTQの権利を守り、社会的にもLGBTQの人が受け入れられる環境が整っています。ここではLGBTQの人にとってカナダが住みやすい理由を詳しく紹介していきましょう。
カナダ全土で同性婚が合法
カナダでは現在、全土で同性婚が合法です。歴史を遡ると、2003年にオンタリオ州とブリティッシュ・コロンビア州で、2004年にケベック州、ユーコン準州、マニトバ州、ノバスコシア州、サスカチュワン州、ニューファンドランド・ラブラドール州で同性婚が認められました。その後2005年にニューブランズウィック州でも認められたことに続き、カナダ全土で同性婚が合法になりました。
世界ではカナダがオランダ、ベルギー、スペインに次いで4番目に同性婚を正式に認めた国であり、ヨーロッパ以外では同性婚を初めて認めた国なんです。
CBC:TIMELINE | Same-sex rights in Canada
Life Vancouver:【同性婚が認められて10周年】カナダの同性愛の歴史 / 過去と現在 / 世界の現状
身分証明書の性別欄で3つ目の性別「X」が選べる
カナダのパスポートの性別欄やビザ申請書の性別欄には、男性もしくは女性だけではなく、どちらにも属さない、または性別を選ばない3つ目の性別「X」が含まれています。これはカナダの人々が自分のアイデンティティに従って生きることを尊重するためです。
パスポート以外にも、トラベルドキュメントや市民権証明書、PR(永住者)カードも「X」を選ぶことが出来ます。
ブリティッシュ・コロンビア州が発行する運転免許証、身分証明書、出生証明書、BCサービスカードの性別欄も「X」を表記することが可能です。ほかにも、オンタリオ州の運転免許証の性別欄で3つ目の性別「X」が選べるようになっていたり、同州のヘルスカードは性別の表示そのものを無くしています。
Government of Canada:Canadians can now identify as gender “X” on their passports
Government of BC:‘X’ gender identity now recognized on government ID
Government of Ontario:Gender on Health Cards and Driver’s Licences
大規模なプライド・パレードはカナダ首相も参加
photo from Alex Guibord on flickr
毎年夏になると世界各地で行われる、LGBTQの文化を讃えるイベント「プライド・パレード」。プライド・パレードは1969年6月にアメリカのニューヨークで起こった、権力によるLGBTQ当事者らの迫害に立ち向かう抵抗運動「ストーンウォールの反乱」がきっかけとなっています。1970年6月に同レジスタンスの一周年を記念して行われたのがプライド・パレードでした。
ここカナダでもモントリオール、トロント、バンクーバーなどの各都市で大規模に開催されています。
「プライド・パレード」が開催される月は街中が多様性を象徴するレインボーカラーに染まり、さまざまな関連イベントも同時進行され、LGBTQコミュニティ以外の地域の人々や観光客も楽しみにしています。
カナダ首相など国の要人も積極的に参加してサポートしているんですよ。
公共施設から学校までジェンダーレスのトイレを設置
photo from Colin on flickr
カナダではジェンダーレスバスルームの設置が進んでいます。実際に公共施設や学校、イベント会場やレストランなどで、性別を問わずに使用できるトイレを見かけることが多いです。これは、誰もが自分のことを「男」や「女」であることを認識しているわけではない理由から。
実際にトロント大学、ウィニペグ大学、ライアソン大学、トロントのショッピングモール「ヨークデール・モール」、ロイヤル・オンタリオ博物館がジェンダーニュートラルなバスルームを設置しています。カナダの工業やアートの展示、移動式遊園地などが楽しめるCNE(カナダ国立展示会)の会場にもジェンダーレスバスルームが設置されていますよ。
Global News:Gender-neutral bathrooms gaining popularity across Canada
CTV News:Canadian malls add gender-neutral washrooms to promote inclusivity
LGBTQフレンドリーなエリアが各地に存在
photo from Anthony G. Reyes on flickr
カナダにはLGBTQフレンドリーな地域が存在しており、各エリアはレストランやバー、コーヒーショップやブティックが立ち並んでいます。
トロントのチャーチストリートが最も規模が大きく、その他モントリオールのル・ヴィラージュ、バンクーバーのデイビーストリートなどが有名です。どの都市のエリアもレインボーの歩道やフラッグに一年中彩られており、自身のアイデンティティに誇りを持ちながら、愛するパートナーや友人との時間を満喫している人々の姿が見られます。
世界中からLGBTQの人たちが移住するカナダに住む方法は?
国がLGBTQの権利を守り、社会的にもLGBTQの人が受け入れられる環境が整っている理由から、カナダには近年多くのLGBTQの人たちが移住しています。
国によっては同性婚が認められていない、法律で同性愛を犯罪とし死刑や罰金刑、懲役刑を課している国もあります。自国で生きづらさを感じている人々や、出身国よりも暮らしやすい環境を求める人々が、カナダで新たな生活をスタートさせているんです。では、実際にカナダに住むためにはどのような方法があるのでしょうか?
LGBTQの人にもカナダ移住の均等な機会あり
LGBTQフレンドリーなカナダですが、1960年代から現在まで権利を勝ち取るまでに長い道のりを歩んできています。過去には移民法で「同性愛者は受け入れられない」とされていましたが、1978年にカナダが取得した新しい移民法の下で「受け入れられないリスト」から同性愛者が削除されました。
現在はLGBTQの人にも等しくカナダ移住のチャンスがあります。カナダで就労ビザや永住権を取得する方法は、LGBTQの人であってもなくても考え方はまったく同じです。
基本的な考え方は、自分がカナダに必要な人材(スキルドワーカー)となり、最も適したビザ申請カテゴリーでビザや永住権を申請するというものです。
パートナーがいる場合は「ファミリークラス」利用が可能
カナダの移民法では、ファミリークラスで永住権申請をする際に、スポンサーとして同性のコモンローパートナーを認めています。これは2002年に制定された移民法改定で、同性婚が認められるよりもさらに早い決定でした。
すなわち、パートナーが配偶者またはコモンローパートナーであることを証明する正式な書類があれば、カップルでビザや永住権の申請が可能です。パートナーがカナダ人、カナダ永住権保持者の場合はその人がスポンサーとなり、永住権申請カテゴリー「ファミリークラス」を利用して永住権申請ができるんです。
就労ビザの取得や永住権申請は専門家に相談しよう
LGBTQフレンドリーなカナダに住んでみたい!移住をしたい!と考えている方は、ビザの専門家に相談することをおすすめします。
ビザJPカナダさんは、LGBTQの方が安心して相談できるビザコンサルティング会社です。過去に多数のLGBTQの方のビザ、永住権申請サポートしており、2020年時点で合計約50件の実績があります。これまでの相談者の中には、シングルの方だけでなく、どちらもカナダ国籍を持たない国際カップル、お子さんをより自由な環境で勉強させてあげたいご両親、職場には詳しい事情を伝えられないカップルなど、さまざまな理由でカナダで暮らすことを目指す方がいたそうです。
ビザJPカナダさんは1人1人の事情に配慮し守秘義務も徹底しているので、安心して相談することが可能です。
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ビザJPカナダ代表・カナダ政府公認移民コンサルタント白石有紀のビザニュース
https://lifevancouver.jp/author/visajpcanada