バンクーバー国際空港(Vancouver International Airport – YVR)は、カナダ西部の玄関口。
Skytrax World Airport Awardsで北米ナンバーワンに選ばれたこともある、カナダが誇る空港です。
photo from Facebook|Vancouver International Airport
バンクーバー国際空港には、アートの展示や巨大水槽、便利な施設・サービスなどが盛りだくさん!
今日は、バンクーバー国際空港でのひとときを最大限に楽しむ&活用するためのお役立ち情報を集めました。
空港内のターミナル・ラウンジ・レストラン&カフェ・免税店・サービス情報、そして空港へのアクセス方法、空港ホテル・アウトレットモールなどを詳しくご紹介していきます。
目次
1.バンクーバー国際空港の基本情報
バンクーバー国際空港は、バンクーバーの南、リッチモンド市にあるシーアイランド(Sea Island)と呼ばれる島にあります。
ダウタウンから空港までは、スカイトレイン(電車)で直結約25分、車で30分~1時間ほどでアクセスできます。(行き方の詳細はこちら)
1日に約9万人が利用する空港内には、170以上のショップ、レストラン、サービス施設などがあります。
トロントのピアソン国際空港に次ぎカナダで第二の大きさを誇る空港ではありますが、空港内の構図はシンプルで分かりやすく、セキュリティチェック(保安検査)から全ての搭乗口まで徒歩でアクセスすることができる便利な造りになっています。
●4つのフロアと3つのターミナル
image from YVR Terminal Map
バンクーバー国際空港は4階建てで、以下のようにフロアが分かれています。
国内線・国際線問わず、全ての出発口は3階、到着口は2階です。
1階 | エアポート・サービス・プラザ(Airport Services Plaza) |
2階 | 到着口(Arrivals) |
3階 | 出発口(Departures) |
4階 | 都市へのスカイトレイン(Train to City) |
空港内には、3つのターミナルがあります。
上記ターミナルMAPの左から国内線(Canada)・国際線(International)・米国線(USA)です。
それぞれのチェックインカウンターは、3階のフロアで横並びに繋がっています。
バンクーバー国際空港から米国線を利用する場合(米国での乗り換えを含む)、バンクーバー国際空港でのチェックイン直後に米国の入国審査を受けることになっています。よって、国際線と米国線はターミナルが分かれ、チェックインカウンターも異なるので注意しましょう。
*バンクーバー国際空港のメインの建物とは別に、水上飛行機などが発着する”サウス・ターミナル“もありますが、本記事では割愛します。”サウス・ターミナル”へは、バンクーバー国際空港の国際線/国内線ターミナルから無料シャトルでアクセス可能です。
2.日本⇔バンクーバーの空港利用方法まとめ
●日本→バンクーバー 日本出国時の荷物・空港手続きガイド
機内持ち込み荷物、預入荷物に関するルール、空港路線ガイド、日本の空港での出国手続き、バンクーバー国際空港での入国手続きについては、こちらの記事にまとめています。
※2017年にはBorderExpressと呼ばれるキオスクが導入されたので、入国審査がずっとスムーズになりました。BorderExpreeの使い方については、「入国審査を迅速に!バンクーバー国際空港に導入されたBorderXpress Kioskとは」でご確認を。
※日本からカナダへ空路で入国する際には、「eTA(電子渡航認証)」が必要です。
●バンクーバー→日本 日本帰国時の荷物・空港手続きガイド
航空会社別の荷物に関する規定、入国カードの記載方法、日本での入国手続きについては、こちらの記事でご確認ください。
3.セキュリティチェック前の見所&施設まとめ
バンクーバー空港に早めに着いたら、チェックインをして大きな荷物を預け、空港内を歩いてみませんか?
この項目で紹介するセキュリティチェック前のエリアでは、利用する飛行機に関わらず、どのターミナルにも容易にアクセスができます。展望エリアや両替所は、セキュリティチェック前のみにありますよ。
●レストラン・カフェ
国内線・国際線両方のターミナルに「Starbucks」や「Tim Hortons」などのカフェが入っているので、コーヒーを飲んで時間を潰したい時や安く食事を済ませたい時にお勧めです。
フードコートに入っているようなお店が多い中、レストランの中で座ってゆっくり食事をできるのは「White Spot」や「Hanami」です。4階には、高級レストラン・バーがあります。
国際線ターミナルにある「Pajo’s Fish & Chips」は、リッチモンドの港町Steveston発の有名なフィッシュ&チップスのお店です。
3階 | (国内線ターミナル) Starbucks、Tim Hortons、A&W、Booster Juice、Subway、Toshi Teppanyaki、White Spot、Wok n’ Roll (国際線ターミナル) Starbucks、Tim Hortons、Freshii、Hanami、Pajo’s Fish & Chips、Thai Hang、Wendy’s |
4階 | (米国線ターミナル) GloberaYVR、Jetside Bar |
●ショップ
photo from Facebook|Vancouver International Airport
国内線・国際線ターミナル両方に、ギフトショップやキオスク、書店、トラベルグッズや電子製品販売店、宝くじ売り場などがあります。
特に国際線ターミナル3階にある、先住民アートがデザインされた商品を扱う「Lattimer Gallery」、セレクトされたバンクーバーのお土産が揃う「Vancouver Marketplace」などがオススメ。
国内線ターミナルの1階には、コンビニの「セブン・イレブン」があります。
●展望エリア
photo from @YVRAIRPORT on Instagram
展望エリアは、国内線ターミナルの4階にあります。
誰でも無料で利用できるようになっていて、150席以上が用意されています。
●礼拝室
photo from Vancouver Airport Chaplaincy
バンクーバー国際空港には、祈り、黙祷、瞑想などを行うために使える礼拝室(Chapel)が1983年から運営されています。静かな環境が用意されていて、誰でも利用することができます。
このチャペルは2階の国際線到着口近くにあり、The Vancouver Airport Chaplaincy (VAC)により24時間毎日運営されています。
●各種サービス
photo from ICE
空港内には、両替所・銀行・ATMの他に、薬局や医療クリニック・郵便局などもあります。
1階 | (国内線ターミナル) Absolute Spa and Salon スパ&サロン Airport Fabricare Cleaners クリーニング屋 Airport Luggage & Shoe Repair スーツケースや靴の修理 Canada Post 郵便局 Pharmasave 薬局 Vancouver Airport Dental Centre 歯医者 Vancouver Airport Medical Clinic 医療クリニック |
2階 | (国内線ターミナル) CDS Baggage 荷物保管所(数時間〜数日まで) (国際線ターミナル) |
3階 | (国内線ターミナル) ICE Currency Exchange 両替所 RBC Royal Bank カナダのロイヤル銀行 (米国線ターミナル) (国際線ターミナル) |
4階 | (米国線ターミナル) Absolute Spa at the Fairmont フェアモントホテル内のスパ |
4.セキュリティチェック後の見所&ラウンジまとめ
ここからは、セキュリティチェック後の見所とラウンジをご紹介します。
セキュリティチェック後ですので、利用するターミナルにあるお店やラウンジのみ利用できます。
*以下は2018年9月時点の情報です。最新情報はこちらで確認できます。
●レストラン・カフェ
photo from Facebook|Vancouver International Airport
セキュリティチェック通過後にもレストランはありますが、国際線ターミナルでは、そのほとんどがフードコートスタイルのファストフードもしくはカフェになっています。レストラン内に座ってゆっくりできるお店は、現時点で「Lift Bar and Grill」のみです。
国際線ターミナル | A&W, Church’s Chicken, Famous Famiglia, Hanami Express, Hudson News – Euro Café, Lift Bar and Grill, Starbucks, Subwayなど |
国内線ターミナル | Starbucks, Tim Hortons, Vera’s Burger Shack, Brioche Dorée、Camden Food Co.、Carl’s Jr.、Green Bean Cafe, Hudson News – Euro Café, Stanley Park Taphouseなど |
米国線ターミナル | Banh Shop, Burger King, Canucks Bar & Grill, Orange Julius, Skyway Café, Starbucks, Tim Hortonsなど |
●免税店
photo from Facebook|Vancouver International Airport
国際線ターミナルには、15店以上の免税店「Duty Free」が入っています。
保安検査後すぐにある「Thinking Canada」「Vancouver Duty Free」などの免税店では、お土産にぴったりの商品がずらり。バンクーバー市内では中々見かけないお土産や小包装されていて配りやすい商品も見かけます。
買い忘れていたお土産などがあれば、是非ここで!
アイスワインをはじめ、カナダ産のお酒も種類豊富に揃っています。
空港内の免税店でお酒を購入すると、そのまま機内に持ち込むことができます。(*ただし、乗り継ぎがある場合、液体の免税品を機内に持ち込めないこともあります。免税店のレジで搭乗券を見せて確認しましょう)
このようなお菓子・Tシャツ・お酒・キーホルダーや民芸品などを扱う「Duty Free」ショップの他に、「Burberry」、「BVLGARI」、「Gucci」、「Hermès」など高級ブランドの免税店もありますよ。
●ショップ
photo from Vancouver International Airport-blog
セキュリティチェックを通り抜けると、全てのターミナルにキオスクのようなお店がいくつかあります。ドリンクやお菓子、トラベル用品などに加えて雑誌や文庫本を扱っているお店もあるので、旅のお供に英語の本を購入してみては?
特に国際線ターミナルで注目したいのは、カラフルなストライプのデザインが目印の「Hudson’s Bay Company Trading Post」。Hudson’s Bayはカナダ発の老舗ブランドで、商品の質が高いことでも知られています。
●ラウンジ
Plaza Premium Lounge(国内・国際・米国線ターミナル)
空港内に計4つのラウンジを構えるPlaza Premium Lounge。
航空券の種類や利用航空会社に関わらず、料金を支払えば誰でも利用することができます。
(航空券のクラスやお持ちのクレジットカードによっては、無料で利用可能)
事前にオンライン予約もできます。
ラウンジ内には広々としたくつろぎのスペースが広がり、ドリンクと食事も用意されています。
別途料金が必要ですが、仮眠室とシャワーの利用も可能です。
中の詳しい様子は、LifeVancouverの「JALボーイング787-8とバンクーバー国際空港の Plaza Premium Lounge 内部大公開!」の記事でご紹介しています。
その他にも、対象者は限定されていますが、以下のラウンジが空港内にあります。
*対象者のみ
●Cathay Pacific Lounge(国際線ターミナル)
*対象者のみ
●British Airways Lounge(国際線)
*対象者のみ
5.癒しの空間!バンクーバー国際空港にある2つの水槽
バンクーバー国際空港内には、何と巨大な水槽が!
これは、スタンレーパークにあるバンクーバー水族館が管理しているもので、空港での待ち時間を癒しの時間に変えてくれます。水槽の前は、定番の写真スポットです。
●メイン・アクアリウム(Main Aquarium)‐3階国際線ターミナル
photo from Vancouver International Airport-blog
114,000リットルの水を含むこの水槽内には、5,000以上の生き物が生息しています。
悠々と泳ぐ魚は約21種類、70匹以上に上ります。
●クラゲの展示(Jellyfish Exhibit)‐4階国際線ターミナル
photo from Facebook|Vancouver International Airport
メインの水槽に比べると小さいですが、太平洋に生息するクラゲを展示している水槽が4階にあります。約12匹のクラゲを鑑賞することができます。
6.バンクーバー国際空港の注目アート
photo from Facebook|Vancouver International Airport
バンクーバー国際空港は、先住民アート(ネイティブアート)の宝庫!
現時点で、バンクーバー空港は北西沿岸部の先住民族アートで世界最大のコレクションを誇ります。
その中でも是非チェックしたい、3つのアートをピックアップしました。
●The Spirit of Haida Gwaii: The Jade Canoe
(3階国際線ターミナル・セキュリティチェック前)
photo from Facebook|Vancouver International Airport
国際線のセキュリティチェック前で一際目を引くのが、“the Heart of the Airport”とも呼ばれるこの銅像。
カナダで最も著名な先住民彫刻家とも言えるビル・リード氏の作品で、旧20ドル札の裏面にデザインされているほど有名です。
元々はアメリカのワシントンDCにあるカナダ大使館へ贈呈されたものですが、最終的に現在のバージョンの像が1996年にバンクーバー国際空港に移されました。
●Musqueam Welcome Figures by Susan Point
(2階国際線ターミナル・セキュリティチェック後)
photo from Facebook|Vancouver International Airport
国際線でバンクーバーに到着した後、税関審査へ向かうエスカレーター/階段の下に立つ、二つの像。
表面はコーストセイリッシュ族の歴史的な家柱に影響を受けたというデザインで、到着した乗客たちをこの大きな先住民アートが迎えてくれます。
●Celebration of Flight by Don Yeomans
(3階国内線ターミナル・セキュリティチェック前)
photo from Facebook|Vancouver International Airport
こちらの巨大なトーテムポールは、見応えたっぷり。
カナダの先住民族ハイダ族の神話に出てくる重要なシンボルである、サンダーバード、クジラ、鷲、クマなどが彫られています。このトーテムポールのデザインにはヨーロッパやアジア等、東西のカルチャーも融合されていて、多文化社会のカナダ・バンクーバーを象徴するかのようです。
7.とっても便利な無料Wi-Fi・コンセント・飲料水補充場所
photo from Facebook|Vancouver International Airport
●無料Wi-Fi
バンクーバー空港に到着してすぐに使える、無料Wi-Fi。
デバイスのWi-Fiをオンにして、『yvrairport』を選択してください。規約の同意ボタン(I AGREE)を押すとWi-Fiに繋がります。
●コンセント
搭乗口の待ち合いエリアには、スマホなどを充電できるようにコンセントが設置してあります。場所によっては、USBケーブルでの充電も可能です。
全ての椅子に付いているわけではないので、コンセント付近の椅子はよく混雑しています。充電をしている間も私物から目を離さないように気をつけましょう。
●飲料水補充場所
セキュリティチェックを通る際に飲料水は持ち込めないので、毎回セキュリティチェック後にペットボトルの水を買って「お金が勿体ないな」「環境に悪いな」と思ったことはありませんか?
お勧めなのが、空のペットボトルもしくは水筒を持ち込んで、セキュリティチェック後に飲料水の補充コーナーで水を入れることです。
国内線ターミナルのゲート29付近、国際線ターミナルのゲート70付近に飲料水の補充コーナーがあります。
8.空港直結のホテル「Fairmont Vancouver Airport」
photo from Fairmont Vancouver Airport
格式の高い優雅なホテルとして知られているフェアモントホテルが、バンクーバー国際空港に直結しています。
早朝や深夜の便を利用する方には、とっても便利です。
ホテル内には室内プールやジャグジー、サウナ、24時間使えるワークスペースも用意されています。
住所:3111 Grant McConachie Way Richmond, BC V7B 0A6 [MAP]
WEB:https://www.fairmont.com/vancouver-airport-richmond/
9.空港すぐのアウトレットモール「McArthurGlen Designer Outlet」
photo from Facebook|McArthurGlen Vancouver
空港から車やスカイトレインで5~10分で行くことができる、アウトレットモール「McArthurGlen Designer Outlet Vancouver Airport」。2015年にオープンした、ブリティッシュ・コロンビア州初のデザイナー・アウトレットです。
現在は「COACH」「POLO」「NIKE」など約70店舗のお店が入っていて、上空を飛行機が飛び交う中、地元の人や旅行者がショッピングを楽しんでいます。モール内では無料Wi-Fiが使えるのも嬉しいところ。
バンクーバー国際空港から最寄りのTempleton駅まではスカイトレインで2駅で、両駅ともシーアイランド内にあるため、運賃が無料になります。
コンパスカードで改札を通る場合は金額がチャージされず、券売機でコンパスチケットを購入する際は“Sea Island Only(シーアイランドのみ)”を選択すると無料でコンパスチケットが発券されます。
住所:1000-7899 Templeton Station Rd, Richmond, BC V7B 0B7 [MAP]
WEB:https://www.mcarthurglen.com/en/outlets/ca/designer-outlet-vancouver/
10.バンクーバー国際空港へのアクセス方法
●スカイトレイン(電車)で
空港直結の「YVR-Airport駅」からダウンタウンの「Vancouver City Centre駅」までは直行25分です。
ダウンタウンからのスカイトレインには「YVR行き」と「Richmond-Brighouse行き」があるので、「YVR行き」に乗るようにしましょう。
間違えて「Richmond-Brighouse行き」に乗ってしまった場合は、Bridgeport駅もしくはそれまでの駅で「YVR行き」に乗り換えれば大丈夫です。
空港からスカイトレインに乗る場合は、ダウンタウンの最終地点である「Waterfront駅行き」の電車しか到着しないので迷うことはありません。リッチモンド方面へ向かう場合は、Bridgeport駅で「Richmond-Brighouse行き」に乗り換えてください。
*空港があるシーアイランド内でスカイトレインに乗車してシーアイランド外へアクセスする場合、チケットの種類にかかわらず、空港使用税の5ドルが加算されます。
●車で
ダウンタウンから空港(住所:3211 Grant McConachie Way, Richmond, BC, Canada)までは早くて25分ほど、渋滞をしていると1時間以上かかることがあります。
車で移動をする際は、時間に余裕をもっておきましょう。
空港近辺には、いくつかの短期・長期駐車場があります。場所によって料金も異なり、30分単位~週単位で利用できるなどの条件も異なるので、事前に空港のParkingのページで利用する駐車場を確認しておくとよいでしょう。
*残念ながら、バンクーバーでは車上荒らしが多発しています。車内に荷物を置いたままにしないように注意してください。
●タクシーで
ダウンタウンから空港までは、タクシーで約25分~1時間ほどです。およその料金を発車前に運転手に聞いておきましょう。
空港からバンクーバーもしくはリッチモンド市内へタクシーを利用する際は、料金が一律になっているので安心です。料金は、ZONE FARE FROM YVR(PDF) で確認できます。
ダウンタウンまでは、31ドルもしくは35ドル+チップになります。
その他にもレンタカーやシャトルバス、リムジンなどで空港への行き来をすることができます。
11.旅のお供に必携の一冊!日本語版バンクーバーマップを絶賛配布中!
バンクーバー国際空港に到着したら日本語版のバンクーバー・ツーリストマップをぜひ到着口のサービスカウンターで手に入れてくださいね。市内の交通情報や観光名所、レストラン情報などが満載です。
もしバンクーバー国際空港で取りそびれたという方は、バンクーバーにある各ホテルや色んなレストランなどでも入手可能なので、探してみてくださいね。