皆さん、「世界一住みやすい街 バンクーバー」って耳にしたことありますか?確かに、バンクーバーは治安も比較的良くて、公共交通機関も使いやすいし、街も海も山も川も全部あるし、人も割とフレンドリーだし、移民が多いから外国人にもやさしく、住みやすいというのはうなずけるかも?!
photo:Ruth Hartnup on Flickr
でも実際住む場合、住宅事情はどうなんでしょう?日本と同様に、住宅は賃貸もしくは分譲になるわけですが、特に長期滞在や移住となった場合、ずっと家賃を払い続けるのか、それともマイホームを手に入れるのか、どっちがいいのか気になります。
まずはちょっと賃貸物件のデータを見てみると・・・
賃貸物件、家賃相場チェック!
●バンクーバー
1ベッドルーム $1,200~$1,700(約12〜17万円)
2ベッドルーム $1,700~$2,500(約17〜25万円)
●バーナビー
1ベッドルーム $1,300(約13万円)
●リッチモンド
2ベッドルーム $1,700(約17万円)
※1ベッドルームスイートは日本でいう1LDK、2ベッドルームスイートは2LDKに近い物件です。すべてランドリー付き。
参照:Craigslist
おー、やっぱりこれくらいしますか?それにこの相場、光熱費や家具等を含まず、家賃のみでこれなので、結構なお値段ですよね。ちなみに人気の高いダウンタウンやイエールタウンだともっとします。(上の広告を見ると、イエールタウンの1ベッドルームで1900ドル!)しかも、家賃相場は毎年どんどん上がっているんです!
家賃相場の上昇率 年に5〜10%位↑
10%の上昇率だと、例えば、去年は1500ドルが1LDKマンションの平均家賃だったのに、今年は平均1650ドル位まで上がっているという状態ですね。
もし継続して住み続けていれば、年に最大2.5%の値上げしかできない規定になっていますが(※2015年の場合)、リース契約が切れて更新契約する時や、今の物件を出て別の物件に引っ越そうとした時、家賃相場の値上がりにびっくりすることになります!
バンクーバー在住10年のMさんは、2005年から一軒家の一階に位置する1ベッドルームスイートに800ドルの家賃で住んでいました。3年間経った2008年、彼女と一緒にもっと広いところで暮らすため引っ越すことに・・・。そしてオンライン掲示板を見ていてビックリ!Mさんが今まで住んでいた部屋は1100ドルで入居者募集されていたのです!
そしてその週末、約1.4倍の家賃でも、あっという間に新しい入居者は決まったのでした。(Mさんが引っ越しますと言った時、大家さんがやたら嬉しそうだったのはそのせいだったらしい・・・。)
さらに、人気のエリアや繁忙期になるとお部屋がなかなか空いていないこともあるから、ホントたいへん・・・。
参照:バンクーバーは不動産価格の上昇に伴い、賃貸物件のレントも上昇しています。(バンクーバーの不動産 フレッド吉村 – リマックス不動産)
photo:Esty
バンクーバーは空室率がとても低い!
カナダ・・・ 2.9%
バンクーバー市内・・・ 1.7%
ダウンタウンバンクーバー・・・ 0.5%
今現在発表されているデータを見ると、カナダ全体35の主要都市では平均空室率が2.9%なのに対し、バンクーバー市内は1.7%しかありません。さらにダウンタウンバンクーバーでは、1%にも満たないんだとか!そこまで低いとは驚きです・・・。そりゃ、部屋探しが難しいはずですね。
参照:相変わらず低いバンクーバーの賃貸物件の空室率(バンクーバーの不動産 フレッド吉村 – リマックス不動産)
Photo: Magnus Larsson on Flickr
さてさて、賃貸物件についていろいろデータを見たところで、それでは次に、分譲物件だったら月々いくら位かかるのか、その例を見てみましょう〜!
分譲物件データ 月々の支払い額
分かりやすい例として、30万ドル(約3,000万円)の1LDKマンションを考えてみると・・・
頭金20%の25年ローンで購入した場合、こんな計算になります。
ローン支払い 約1,100ドル
固定資産税 約100ドル
共益費 約250ドル
合計 約1450ドル/月
こう見ると1500ドルの家賃で賃貸の1LDKマンションに住むのと同じ位の月々1450ドルの支払いで1LDKマンションが購入できてしまうようです!!これは思ったよりも安いかも?!
となると、同じような支払い額なら、払い捨ての家賃を払い続けるより持ち家の住宅ローンを払う方がいいのでしょうか?実際、不動産を購入するとどんなメリットがあるのかまとめてみました。
ここがいい!住宅を購入するメリット
●投資・・・メトロバンクーバーでは、住宅価格は毎年約5〜15%位上昇していて、日本と違って、なんと中古住宅であっても価格は上昇し続けます。
だから、何年も住んでから売って、買った時と売った時の差額で利益を得る人たちもとても多いそうです!しかも、自分が住んでいた物件であれば、買ったときより高く売れたとしても、その差額に対して課税されません。さらに、売却する時に住宅ローンを支払い終えている必要はないので、売りたい時にいつでも売っていいから安心。
●快適・・・自分がオーナーですから、例えば、キッチンを使いやすくリフォームしたり、バスルームを日本式に改造したりと、自分にとって一番快適なマイホームを手に入れることができます。ちなみに、古家を買って上手にリフォームし、高く転売してその差額で利益を得ることをビジネスにしている人もいるとか!
●安定・・・不動産売買のひんぱんなバンクーバーならではのことなんですが、賃貸だとリース契約が切れた、家主が住むことになった、売却することになった等の理由で追い出されることもあります。実際、たった1年間のうちに2回も、借りている家が売られてしまい、追い出された人もいるくらい!購入してしまえばそんな心配はなく安心して住み続けることができますね。
●収入・・・住宅を購入しても自分が住まないといけないわけではありません。賃貸可能な物件であれば、人に貸してもOK!例えば、家具や生活用品付きの賃貸物件にして高い家賃を得ることで、その家賃で住宅ローンを支払ってもまだお釣りが来て、それを収入にすることが可能になります。
その上、住宅が値上がりした時に上手に売却すれば、値上がり分をまた利益にすることも。そこはやはり、中古でも不動産価格が上がり続けるバンクーバーだから!また、自分が住みながら空いたひと部屋を貸して、ローン返済の足しにするということも可能なんです。
●資産・・・家賃は何年何十年と払い続けても、ドアひとつ自分のものにはなりません。家賃をいくら払っても、家主さんの住宅ローン支払いを手伝っているだけ・・・。でも、自分で購入して毎月ローンを支払えば、ローンを支払った分だけ自分の資産になっていきます。35才でローンを始めれば、25年ローンで60才には完済。老後は家賃要らずで、ゆとりのリタイア生活を送ることができますね。しかも25年の間に、家の資産価値はぐんとアップして安泰。
なるほど〜。住宅購入にはいろいろなメリットがあることが分かりましたね!そしたら、購入するためにはどんな資格が必要なのでしょうか?
あなたも買える!不動産 in バンクーバー!
カナダで住宅を購入する資格がどんなものかと言うと・・・。特にありません!別に市民権や永住権がなくとも、ワークビザで滞在中の人でも、はたまた国外に住んでいる外国人でも買えるというから驚き!お金さえ払えば誰でも不動産購入が可能なんですね。だから、住宅ローンが組める人なら誰でも購入できるということになります。(またはローンなしの一括払いで買うのでも、もちろんかまいませんっ!!)
photo:Brian Fagan on Flickr
気になる住宅ローンの詳しいことは、次回詳しく紹介します!お楽しみに〜!
取材協力:フレッド吉村 氏- リマックス不動産