カナダBC州、薬剤師の処方権限を2023年拡大予定。一部の軽度の病気は処方可能に

   
  

2023年1月1日から、カナダ東部オンタリオ州では薬剤師の処方権限が拡大したのを皆さんご存知でしょうか?以下姉妹サイトのLifeTorontoの記事です。


LifeToronto の記事:医師の処方箋無しでOK。オンタリオ州の薬剤師、13 の一般的な病気の処方が可能に

そして実はカナダ・BC州でも同様の動きがあり、薬剤師の処方権限が2023年春に拡大予定であることを皆さんご存知でしょうか?

昨年9月29日にAdrian Dix保健大臣は、保健省が College of Pharmacists of BCと協力して、薬剤師が軽度の病気や避妊のための薬を処方できるようにするための規制に取り組んでいると発表しました。(※軽症の定義、承認薬、サービスモデルの開発など)

これが実現されれば、患者にとって治療へのアクセスが改善され、待ち時間も短縮でき、医療システムのストレスを軽減できるとされています。

また、薬剤師による処方は、患者が適切な薬物療法をタイムリーに利用できるようにするのに役立ち、不必要な救急外来の受診なども減らすことができるメリットもあるといわれています。

どのような病気がBC州での今回の「軽度」に該当するのか少し調べてみたのですが、British Columbia Pharmacy Associationのこちらのメディアリリースによると、避妊薬の処方に加え、口唇ヘルペス、消化不良、尿路感染症などが含まれるようです。

ちなみにオンタリオ州では2023年1月1日から以下に対して、薬剤師が医師の処方箋無しでも薬を処方できるようになっています。

  • 花粉症(アレルギー性鼻炎)
    hay fever (allergic rhinitis)
  • 口腔カンジダ症(カンジダ性口内炎)
    oral thrush (candidal stomatitis)
  • 結膜炎(結膜炎、細菌性、アレルギー性、ウイルス性)
    pink eye (conjunctivitis; bacterial, allergic and viral)
  • 皮膚炎(アトピー、湿疹、アレルギー、接触)
    dermatitis (atopic, eczema, allergic and contact)
  • 月経痛(月経困難症)
    menstrual cramps (dysmenorrhea)
  • 酸逆流(胃食道逆流症(GERD))
    acid reflux (gastroesophageal reflux disease (GERD))

  • hemorrhoids
  • ヘルペス(口唇ヘルペス)
    cold sores (herpes labialis)
  • とびひ
    impetigo
  • 虫刺されと蕁麻疹
    insect bites and hives
  • ダニ刺され(ライム病を予防するための曝露後予防)
    tick bites (post-exposure prophylaxis to prevent Lyme disease)
  • 捻挫および筋挫傷(筋骨格)
    sprains and strains (musculoskeletal)
  • 尿路感染症(UTI)
    urinary tract infections (UTIs)

医師の処方箋をもらわなくても、薬局で薬のエキスパートである薬剤師から薬を処方してもらえるようになれば、利用者にとっては便利ですよね。

新たな詳細がBC州から発表され次第、LifeVancouverでも取り上げたいと思います。

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