「清水なおみのとっておきレシピ」
こんにちは。清水なおみです。
料理はハートで作るもの! 皆さんも、どうぞクッキングを楽しんでくださいね。
今回は、「Naomi’s Special ちらし寿司」のレシピをご紹介します。これもまたNaomi’s Café の人気メニューでした。
カフェが始まった当時(1971年)、地元のNew Westminsterで日本食はまだ今のように知られていませんでした。私は日本人ですから日本食の良さを広めたいと思い、またたくさんの日本人留学生も来ていましたので、毎週金曜日を日本食を楽しめる「オリエンタル・デー」としました。
金曜日の特別メニューの中でも、人気のあったのがこのちらし寿司です。私の郷里の大阪では、「ばら寿司」と呼ばれる定番料理です。
(↑ Naomi’s Cafe についてはこちらの記事を確認してみてください)
最初の頃、カフェでちらし寿司を出してみましたが、カナダ人の常連客達が口をそろえて「味がない!」と言うんです。私たちより濃いめの味付けがお好みなんでしょうね。「この人たちを喜ばせたい!美味しいと言わせたい!」と思い、すし酢の配合をあれこれと試行錯誤した結果、“バンクーバー風すし酢”にたどり着きました。
砂糖をやや多めに、お酢はなんとホワイトビネガーを使い、しっかり目の味付けになっています。「すし酢は醸造酢でなければ。。。」という日本人の常識を越えたこのちらし寿司は、カナディアンに大人気となりました。「すし」と発音するのが難しかったようで、みんな「シュシ」と呼んで喜んで食べてくれていましたよ。(笑)
日本人のポットラックに持って行っても、いつもとても喜ばれています。「また食べたくなる味」なのだそうです。すし酢の加減は関東と関西でも違いますので、どうぞお好みで。
作り方は、例によってとっても簡単。具材のシイタケ、缶詰のタケノコ、ニンジンを同じ煮汁でさっと煮て、グリーンピースと錦糸卵をタップリ。ニンジンのオレンジ色、グリーンピースの緑、卵の黄色が見た目にも美しく、見栄えがします。
ぜひお伝えしたいコツは、錦糸卵の作り方です。フライパンで作られる方が多いと思いますが、たくさんの量をきれいに作るにはホットプレートがおすすめです。1ミリくらいの薄さに焼くことができます。
そして、すぐに切らずにひと晩おいてから切りましょう!翌日になると、びっくりするくらいに細くきれいに切ることができます。小さなコツですが、ちょっとしたことで仕上がりが格段に違います。
意外と簡単にできる「Naomi’s Special ちらし寿司」。ポットラックにはもちろん、普段の食卓にも、お客様のおもてなしにも、どうぞお試くださいね。
目次
第25回レシピ(難易度 ★☆☆):ちらし寿司(ばら寿司)
★基本の寿司飯 約4~6人分
基本の寿司飯<材料>
- 米 3+1/2カップ、水4カップ(←電気釜についているカップで計量)
- すし酢
*米は炊く2~4時間くらい前に洗い、水をきっておく。
関東風・・・酢 125ml 、 砂糖 大さじ1+1/2、 塩 大さじ1
関西風・・・酢 125ml 、 砂糖 大さじ5、 塩 小さじ1
バンク―バー風・・・酢(Heinz Vinegar)125ml 、砂糖 125ml、塩 小さじ2
基本の寿司飯<作り方>
① 米を炊飯器で炊く。
② 小鍋に酢、砂糖、塩を全部混ぜて、弱火にかける。
③ 砂糖が完全に溶けたら火から降ろし、炊き立てのご飯をすし桶(水でよく湿らせておく)または大きめのボールに移し、すし酢が冷めないうちに熱いご飯にかける。
④ うちわなどで扇ぎながら、ご飯が冷めるまでしゃもじでさっくりと混ぜる。
★ちらし寿司の具
錦糸卵<材料>(前日に焼いておきます。)
- 卵 6個
- 砂糖 大さじ4
- 塩 小さじ1/2
- しょうゆ 小さじ1
- 酒 大さじ1
錦糸卵<作り方>
① 卵、砂糖、塩、しょうゆ、酒をよく混ぜる。
② 約250Fに熱したホットプレートに薄く油をひき、少量ずつに分けて手早く両面を焼く。(*火加減はホットプレートによって違うので、調節してください。)
* 卵を巾5センチ長さ15センチくらいの大きさに薄く延ばすと、返しやすいです。
③ ラップなどでぴったりと包み、冷蔵庫で一晩置いて、翌日細く切る。
シイタケ<材料>
- 干しシイタケ 大き目のものを10個くらい
- 砂糖 大さじ6
- 塩 小さじ1/2
- しょうゆ 大さじ5
シイタケ<作り方>
① 干しシイタケを水で洗い、たっぷりの水につけてゆっくりもどしておく。(前の晩から水につけておくと良い。)
② シイタケをもどした水にたっぷりの水(シイタケの上に3センチほどかぶるくらい)を加えて、弱~中火で柔らかくなるまで煮る。(約1時間)
③ 砂糖、塩を加え、30分くらい煮る。(弱火)
④ しょうゆを入れて仕上げる。(しょうゆを入れると固くなるので、必ず最後に入れること!)
*煮汁は、そのままタケノコ・ニンジンを煮るので、多目に残るようにしておきます。
タケノコ、ニンジン<材料>
- タケノコの缶詰(500ml入りの缶) 1/2缶
- ニンジン 中1本
- シイタケの煮汁
タケノコ、ニンジン<作り方>
① タケノコは、缶汁をきって細目に切っておく。ニンジンは、タケノコと同じくらいの大きさになるように切る。
② シイタケの煮汁を熱くして、タケノコを入れる。(中火)
③ タケノコに火が通ったらニンジンを加え、サッと火を通してやわらかくなったら、ザルにあげて汁気をきっておく。
*カナダにお住まいの方は、太いやわらかいタイプのニンジンをお使いください。おいしく仕上がります。
(下の太いタイプのニンジンが、やわらかくておいしくできます)
グリーンピース<材料>
- 冷凍グリーンピース 約1カップ
グリーンピース<作り方>
① 鍋に湯を沸かし、塩少々を入れ、サッと湯通ししてザルにあげ、水で手早く流して色を鮮やかにしておく。
<仕上げ>
寿司飯の中に、シイタケ、タケノコ、ニンジンをさっくりと混ぜ込む。最後にグリーンピースをつぶさないように混ぜ入れ、錦糸卵をたっぷりトッピングする。さくらでんぶなどを飾ってもよい。
<ポイント>
- すし酢の種類は、お好みで。ホワイトビネガーを使用した濃いめの味
付けのバンクーバー風も、とても人気があります。ご飯の水加減は、炊
飯器の目盛りを使っても良いです。 - 錦糸卵は、少量ずつホットプレートで焼くと手早くきれいに作れます。温度の設定は250~275F。温度が高すぎると焦げるし、低すぎると焼けませんので、ちょうど良い温度 をキープするように温度調節のスイッチを動かしながら焼きます。前日に作って、冷蔵庫に入れて一晩ねかせてください。翌日、びっくりするほど細くきれいに切れます。
- シイタケは、たっぷりの煮汁で煮てください。この煮汁でタケノコとニンジンも煮てしまいますので、とっても簡単です。
- 具材の大きさをだいたい同じくらいに揃えておくと、きれいで美味しそうに見えますよ。
主婦の友社から「ナオミのカフェ(Naomi’s Cafe)」好評発売中!Kindleでも購入可能です
1971年から25年間、カナダ人に愛されたニューウェストミンスターのカフェ「Naomi’s Café」。
そんなNaomi’s Café に集まる人たちとの笑いと涙と“愛”にあふれた数々のストーリーと、なおみさんの人生を書き綴った本が、2022年1月31日に主婦の友社から出版されましたよ。
ちょっと元気の出ない方、人生に行き詰まっている方、人と関わることがしんどくなっている方。。。
そんな方は、ぜひこの本を手に取って、清水なおみさんに元気を分けてもらってください。Kindleでも購入できるので、カナダ在住の方もぜひ!
参加ご希望の方は、Facebookページ Naomi's Cafe Vancouver へ早めに連絡してみてください。https://t.co/HSf8A9OM0H
— バンクーバー現地情報🇨🇦 (@LifeVancouver) February 6, 2024
最後になりますが、清水なおみ先生のクッキングクラスが3月から再開されます!
3月のメニューは、豪華・和菓子の三本立てで、よもぎ餅、みかさ(どら焼き)、蒸し饅頭の3品。既に3月のクラスは満席となっていますが、今後清水なおみ先生のクッキングクラスに参加してみたい方は、Facebookページ Naomi’s Cafe Vancouver をフォローしておくことをオススメします。
それでは、次回のレシピもお楽しみに。