イースターに作りたいホットクロスバン・レシピ。生地をつくるコツは?

   
  

「清水なおみのとっておきレシピ」

こんにちは。清水なおみです。
料理はハートで作るもの!皆さんも、どうぞクッキングを楽しんでくださいね。

日本ではあまり馴染みがないかもしれませんが、イースター(復活祭)は北米の大きなお祝いのひとつです。十字架について命を落としたイエス・キリストが3日目に復活したことを祝う、キリスト教の大切なお祝いです。

また、春の訪れを告げる祭日でもあり、毎年イースターを含めての連休となりますので、家族が帰省したり共に食卓を囲むちょっとすてきなホリデーです。

イースターに食べるパンは国や地域によっていろいろな種類のものがありますが、私の作るのは上面をクロス(十字)で飾ったイングランドタイプのものです。

Naomi’s Cafe 時代に、私もイースターブレッドを作ってお客さんに出したい!と思いました。そこで、それまで作っていたシナモンバンの生地にフルーツを入れたり、粉の分量を調整したり、何度も失敗を重ねながら思考錯誤を繰り返しました。

べちゃべちゃになってしまったり、表面に皮が被ったようになってしまったりいろいろな失敗がありましたが、研究を重ねた末に、みんなが喜んでくれるこのレシピにたどり着きました。

これもまたカフェのお客様たちと一緒に作り上げたNaomi’s Caféのオリジナル・レシピのひとつです。


(Naomi’s Cafeについてはこちらの記事で紹介しています)

これまでにどれだけ作ってきたことか、数えきれないほど焼いてきたパンです。特にイースターになると教会やあちこちから特別オーダーが入りました。教会のバザーにもたくさん寄付しましたが、バザー開始の9時前になると、教会のドアの前には空き箱を抱えてパンをたくさん買おうと並んで待っていた人がいたというくらいです。

カフェの常連のお客様だった一人のドクターは、毎年イースターになるとこのホットクロスバンを何ダースも買ってくれていました。「これは他のお店のものとは味が違う。他のお店のはおいしくないんだ。」という嬉しいお褒めの言葉をいただきました。

損得を抜きにやっていた私は、ドライフルーツをたっぷり入れて、材料も質を落とさずに作っていましたので。そして何よりも、おいしく食べてもらいたい!という愛情をタップリ込めていたのがおいしさの秘密かもしれませんね。(笑)

このパンは、焼いているとイースターブレッドの独特なとっても良い匂いがしてきて、幸せな気持ちになります。焼き上がりを待っている間もワクワクします。焼きたてのパンのお味は最高!他では食べられなくなりますよ。

パン作りは、思っているより簡単です。何度かやってみて、コツをつかんでしまえば失敗がなくなります。ホームメイドだからこそ味わえるおいしさ、ぜひチャレンジしてみてくださいね。

クロスをきれいに入れるコツは、生地を前日に作っておくこと。油と粉が良く混ざり合って、上手くクロスがつけられます。これも気づくまでに、いろいろ失敗を重ねましたが。。。冷蔵庫に入れると固くなってしまいますので、室温で一日おいてくださいね。

第15回レシピ(難易度 ★★☆):Hot Cross Bun(ホットクロスバン)

<材料> 約24個分

*北米の1カップは約250mlです。
べーキング型:9インチ(23㎝)x13インチ(33㎝) 深さ2インチ(5㎝)以上

(A)

  • ぬるま湯    1/4カップ
  • 砂糖      大さじ1
  • ドライイースト 大さじ1

(B)

  • 熱湯     2カップ
  • 塩      小さじ2
  • 砂糖     1/3カップ
  • サラダ油(またはショートニング)  1/4カップ
  • All-Purpose Flour(中力粉)  5+1/2カップ
  • スキムミルク(粉末)     1/4カップ

(C)

  • シナモンパウダー   大さじ3
  • モラセス(Molasses) *  大さじ3
  • ドライカラント(レーズンでもよい)  2カップ
  • ミックスピール(Cut Mixed Peel)**   1カップ
  • ミックスフルーツ(Glace Mix)**   1カップ

(D)クロス用生地

  • 水    1/2カップ
  • サラダ油   小さじ2
  • 塩    小さじ1
  • All-Purpose Flour(中力粉) 1カップ

(E)

  • 砂糖 1/2カップ
  • 水  3/4カップ
*モラセス(Molasses)
「糖蜜」とも呼ばれる茶色い液体です。甘味と独特な香りがあります。北米ではスーパーの製菓材料コーナーに置いてありますが、手に入らなければ省いても大丈夫です。

**ミックスピール(Cut Mixed Peel)、ミックスフルーツ(Glace Mix)
カナダ在住の方は、スーパーの製菓材料コーナーで購入できます(刻まれた状態で容器に入っています。)。日本にお住まいの方は、お好みのドライピールとドライフルーツを5㎜角くらいに刻んでお使いください。

<作り方>

前日:材料(D)をよく混ぜて、丈夫なビニール袋に入れて室温に置いておく。

① 小さなボウルに材料(A)を入れ、15分置く。(発酵して泡立ってくる。)

② 大きなボウルに①と All-Purpose Flour 以外の材料(B)を混ぜ、材料(C)を加える。

③ ②に、材料(B)の All-Purpose Flour を入れて混ぜる。

④ 台の上に打ち粉(分量外)をして40回ほどこね、ボウルに入れてビニール袋などでカバーして、1時間半~2時間発酵せる。(だいたい2倍に膨らんだら、発酵終了。)

⑤ スケッパーまたはナイフで生地を約24個に切り、ひとつずつ丸めて油を塗ったベーキング型の中に等間隔に並べる。ビニールで覆って、約1時間発酵させる。

⑥ 前日作っておいた(D)のクロスの生地の、ビニール袋の底の角を少しだけ切り取って穴をあけ、パンの上に十字(クロス)に絞り出して飾る。

⑦ 400F(200℃)のオーブンで20~25分焼く。

⑧ 小さな鍋で材料(E)を沸騰させ、冷ましておく。パンが焼きあがったら熱いうちにブラシで塗って、照りをつける。

<ポイント>

・パンのコツは、よくこねて、よく発酵させることです。コツさえ覚えれば誰でもおいしいパンが作れます。作り方①で、イーストが発酵して泡立ってこない場合は、イーストが古くなって働かなくなっていることがありますのでご注意ください。(イーストは、冷凍保存しておくと効力が落ちません。)

・1回目の発酵の時には、ビニール袋などでボウルを完全にカバーすると良いですよ。夏と冬では気温が違うので、発酵時間も変わってきます。寒い時には、オーブンを予熱で温めておいて、その中で発酵させても良いです。

・ホットクロスバンのクロスの生地は、前日に作っておくと油と粉が馴染んできれいなクロスをつけることができます。冷蔵庫に入れると固くなってしまいますので、室温に置いておきます。

 

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※以下、LifeVancouver編集部による文章です。

1971年から25年間、カナダ人に愛されたニューウェストミンスターのカフェ「Naomi’s Café」。

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「ナオミのカフェ」清水なおみ 著  (主婦の友社)

 
ちょっと元気の出ない方、人生に行き詰まっている方、人と関わることがしんどくなっている方。。。

そんな方は、ぜひこの本を手に取って、清水なおみさんに元気を分けてもらってください。Kindleでも購入できるので、カナダ在住の方もぜひ!

それでは、次回のレシピもお楽しみに。

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