新政策:エクスプレスエントリー 全カテゴリーITA発給を今年7月に再開、ポスグラ18ヶ月の延長可能など

   
  

文/ビザJPカナダ代表 白石有紀
ビザJPカナダ在籍のカナダ政府公認移民コンサルタント。カナダ移民コンサルタント協会(ICCRC) 、およびカナダ移民コンサルタント連盟(CAPIC)の正規メンバー。短期ビザ、永住権の申請取得コンサルティングを専門とする。


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カナダ移民局は4月22日付けのプレスリリースで、カナダの労働力不足の解消を主な目的とした複数の新しい政策を発表。移民局が予定している今後の具体的な計画がアナウンスされました。

最も注目されることとして、今年の7月初旬にもエクスプレスエントリーで、全カテゴリーのITA発給を再開するというショーン・フレイザー移民大臣のアナウンスがありました。

他にも、ポストグラデュエートワークパーミット(PGWP)、昨年度の新永住権パスウェイ(TR to PR)申請者に関する発表も含まれています。

 

プレスリリースの要点

  • スキルドワーカー(FSW),カナディアンエクスペリエンスクラス(CEC), スキルドトレード(FST)カテゴリーのエクスプレスエントリーITA発給を7月初旬に再開
  • エクスプレスエントリーITA発給を対象にした新規の永住権申請審査のプロセスを6ヶ月以内に完了させる(現時点、7ヶ月~20ヶ月の審査期間を要しています)
  • 2022年1月~12月に有効期限が切れてしまうポストグラデュエートビザ(PGWP)を、さらに18ヶ月延長可能とする施策を今夏よりスタート。条件や申請方法などの詳細は数週間以内に発表の予定。
  • 2021年の新永住権パスウエイ(TR to PR)申請者は、永住権審査期間中にカナダ国内に滞在を継続しなくてもよくなる
  • TR to PRの永住権審査期間中にOpen Work Permit(OWP)を申請した人は、2024年末までの就労許可を取得可能。これにより、永住権申請が完了する前に再度のOWP延長は不要に
  • 家族が一緒に暮らせることをサポートするため、TR to PR申請者の同行家族がカナダ国外にいる場合、OWP申請が可能に

カナダ移民局プレスリリース(意訳・一部抜粋)

2022年4月22日—Saint John, New Brunswick

全カテゴリーITA発給の再開

ショーン・フレイザー移民大臣は本日、エクスプレスエントリーの全カテゴリーを対象にしたITA発給を今年7月には再開することを発表しました。

パンデミック中の2020年と2021年のほぼ全期に渡って施行された渡航規制は、カナダ国外からの申請に遅れを生じさせ、その結果として移民局は大量のバックログ(未処理)を抱えることになりました。それらのバックログ処理を優先するため、FSW, CEC, FSTカテゴリーを含むスキルド職種の永住権申請へのITA発給を一時的にストップしていました。

これにようやく目途がつき、今年7月初旬にITA発給を再開、新たに受け付ける永住権申請については通常の審査期間である6ヶ月以内の審査完了を目指します。

このITA発給の一時的休止の実施により、大量に抱えていたバックログを半分に減らすことができました。審査を待つ永住権申請者の数は、2021年9月時点で111,900人でしたが、2022年3月には48,000人にまで減りました。

2022年7月までにはさらにバックログが減り、審査期間を短くすることにつながると期待されます。

 

ポストグラデュエートワークパーミット(PGWP)保持者への特別措置

さらに、フレイザー移民大臣は、カナダのPGWP保持者が永住権申請のITAを待つ期間に就労を継続できるようにする特別措置を発表しました。

2022年夏からの施行が予定されるこの特別措置により、2022年1月~12月に有効期限が切れてしまうポストグラデュエートビザ(PGWP)を保持している人が、18ヶ月 Open Work Permitを延長できるようになります。

条件や申請方法などの詳細は、数週間以内に追って発表する予定です。

カナダの留学生は有能な人材を含み、卒業後にカナダの労働不足を補う大切な役割を担っています。そして、PGWPでの就労期間の終盤にはカナダの労働市場にかなり貢献し、カナダ全土の主要産業の中でもなくてはならない存在となります。

そこから毎年、何十万もが永住権を取得してカナダに残っており、2021年には157,000人もの元留学生が永住者となりました。そのうち、永住権のステイタスにPGWPから直接切り替わった人は88,000人でした。

今回のPGWP延長の特別措置は、PGWP保持者が意義ある就労経験を積んで永住権取得のためのエクスプレスエントリー登録のスコアをアップさせつつ、今後もカナダ経済に貢献し、労働力不足を補ってくれるものと期待されています。

 

永住権・就労ビザプロセスの迅速化

スキルのある就労者がいち早くカナダに来られるようにするため、2022年の第一四半期は2021年の同時期と比較して2倍の永住権審査を完了しました。2022年1月1日~2022年3月31日の期間で156,000件の永住権申請の決定を下し、113,000人の新移民が誕生しました。

また、2022年の第一四半期には10万件もの就労ビザの審査を完了できました。これは2021年の同時期に比べて約2倍です。

また就労ビザに関しては、2020年8月から施行されている特別措置により、カナダにビジターステータスで滞在している人が雇用主限定の就労ビザをカナダ国外へ出国することなく国内から申請することが可能です。この特別措置は、2023年2月28日まで延長されています。

 

新永住権パスウェイ申請者への特別措置

最後に、移民大臣は2021年に新永住権パスウェイ(TR to PR)を申請者に対し、新しい措置を発表しました。このパスウェイは、パンデミック中にすでにカナダで就労をしている人を優先的に永住させようというプログラムです。

新規申請の受け付けは2021年11月にクローズされていますが、その後も審査は継続されています。

TR to PR申請者を対象に発表された措置(2022年夏より施行)

  • 永住権審査期間中にカナダ国内に滞在を継続しなくてもよい
  • 永住権審査を待っている間にOpen Work Permitを申請した人は、2024年末までの就労許可が取得可能。これにより、永住権申請の完了を待つために再度のOWPの延長申請をすることが不要に。
  • 家族が一緒に暮らせることをサポートするため、TR to PR申請者の同行家族がカナダ国外にいる場合、OWP申請が可能に

 

概要 -Quick facts

  • エクスプレスエントリーは、Feceral Skilled Worker、Federal Skilled Trades、Canadian Experience Class、そして一部のProvincial Nominee Programカテゴリーを通して永住を希望している人の為のカナダの代表的な申請マネージメントシステムです。エクスプレスエントリーシステムで提出したプロフィールはポイントによってランク付けされ、高いポイントを持っている人がITA(申請への招待)を受け取ります。
  • ⇒ビザJPカナダの「エクスプレスエントリー解説専用ページ」

  • 2022年1月31日~2022年12月31日の期間に、約95,000人が保持しているPGWPの有効期限が切れます。多くはすでに永住者ステータスとなったり、すでに永住権申請をして審査待ちであったり、別の種類の就労ビザを申請したりしていますが、50,000人ものポスグラ保持者が今回の特別措置の恩恵を受けるとみられています。

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