「フレッド吉村の寝ても覚めてもバンクーバー不動産」第3回
文/フレッド吉村
実りの秋、食欲の秋、読書の秋?などなど、皆さん忙しい夏休みも終わり、何かしら新たなプロジェクトには最適の季節となりました。これからクリスマスシーズン、お正月を迎えるにあたり、ホームパーティなどご自宅への来客が増える時期となります。そこで今回はDIYシリーズとして、あまり費用を掛けずに出来て、最も効果の高いリノベーションであるお部屋のペイントについて、ペイントの方法や注意点などをご紹介いたします。(今回は自宅の子供部屋2部屋を実際に私が塗りました!)カナダではお部屋のペイントは模様替えの一環くらいの気軽さで、不動産の売買時にも頻繁に行われていますので、皆さんも是非チャレンジしてみてください。
プランニング
H&Gチャンネルなどでお馴染みのペイントと言うと、ちょっとおっシャレーなカップルが楽しそうに壁を塗っている画像が浮かびがちですが、そこへ到達するまでには結構な作業と準備を要します。先ずはご自身やパートナー、お子さんのスケジュールなどを調整し、充分な時間を作りましょう。目安としては1ベッドルームに付き2日程度はかかると思いますので、今回のように2部屋の場合ですと3~4日程度は必要かと思います。一度始めてしまったら、最後までやらないといけませんので、多忙でお休みの中々取れない方などは、返ってストレス倍増ですので無理せずプロへお任せしてくださいね。
所要時間 :1ベッドルームにつき約2日程度が目安、リビングなどはそれ+α
費用 :今回は子供部屋2部屋で約$200ドル程度
難易度 : (低)DYIの中では初級レベル。とにかく根気良く!
不向きな人 : 忙しい人、そもそも興味が無い、極端に短気な人(笑)
先ずは何といってもお部屋の片付けから
基本的に部屋は空にしてしまった方が作業がし易いので、出来る限り家具などはいったん撤去しましょう。この際不要な物も合わせて処分してしまいましょう。まだ使えそうな家具などは Craigslist や Kijiji で売る事もできます。(因みに子供の2段ベッドにマットレスを付けて$230ドルで広告を出したら3時間後に取りに来て即売でした!)その他の処分品はValue Villageなどで無料で引き取ってもらえます。その他のゴミは多い場合にはTransfer Stationへ運んで廃棄してもらいます。($25~$30ドル程度)
お部屋のカラー選択
カラーの選択は個々の好みがありますが、大体カラーの流行は5年以内に変わっていきます。先ずはネットでベッドルーム、カラー、ペイントなどのキーワードでイメージ画像を参考にしながら決めていきます。現在売り出し中のコンドミニアム物件などは、ウェブサイトに多くのショーホームの写真が載っていますので、最新の流行をチェックする事ができます。また、ペイント会社(Behr Canada)のホームページ でも簡単にシュミレーションが出来ますので便利です。
色選びのポイント!
*あまり濃い色には手を出さない。
*先ずは無難な色から挑戦しましょう。
*天井、窓枠のトリム、ベースボードは白のまま!(壁のペイントが引き立つ)
いざホームセンターへ!
さて、いよいよホームセンターへ買出し。
ペイントの量 = 6畳間の2度塗りで約1ガロンくらいが目安です。
種類(シーン)= シーンと言って、仕上がりの光沢が違います。普通の部屋ならMatt(光沢無し)や、Egg Shell(やや光沢あり)くらいが良いでしょう。
その他必要な物リスト
*ペイントを入れるトレー(使い捨てタイプ)
*ローラー(ブラシは1部屋につき1個)
*細めのペイントブラシ
*コーナーを一直線に塗る道具 (Shur Liner)
*壁の補修材(Spackle)
*パティ・ナイフ
*サンドペーパー
*P.T.S (壁の洗浄材)
*マスキングテープ(2~3個)
*ビニールシート
*手袋(使い捨てのシリコングローブなど)
70%はペイント前の準備、養生で仕上がりが決まる!
ペイントは如何に丁寧に、そして根気良くやるかが勝負です。
①壁の拭き掃除 - P.T.Sをバケツに入れたぬるま湯で溶かし、スポンジやタオルで全面を拭く
②壁の補修 - Spacklesとパティ・ナイフを使って壁の穴や凹みの補修。乾燥後にサンドがけ。
③スウィッチ等のカバーを外す
④ブラインドやカーテンも外す
⑤マスキングテープを貼る。
ポイント!
ベースボードや天井の淵材(クラウン・モールディング)も塗る場合、壁よりも先に塗る事。壁側の養生テープを貼らずに済みますし、多少はみ出しても後でどうせ壁を塗りますので問題なし。
薬剤ですので必ずグローブをしてください。
パティ・ナイフを使って壁の補修
2時間ほどで乾燥したら、平らになるまでサンドペーパーで鑢がけ
スイッチカバーも面倒がらずに外す事!ここまで来ればもう少し!
ペイント前に掃除機で埃や粉を掃除する
最後にもう一度軽く全面を綺麗に拭き取り、これで準備完了!
やっとペイント開始!
ペイントは最低でも2度塗りが必要ですので、1面づつ仕上げていくと数時間後には2度目を塗る事ができます。先ずは天井の淵や、ベースボートの淵、内角やスウィッチ周りなど、細かな部分を Shur Linerや細筆で塗っていきます。
それから大きな面をローラーブラシで塗っていきます。適量をローラーのスポンジに付け、まずは(W)を書くように塗ってから軽く伸ばしていきます。
ペイントのポイント!
*先ずは淵を塗ってから、大きな面をローラーで塗る
*天井の淵や、ベースボードの際は Shur Linerでスパッと
*内角やローラーが入らない場所は細筆の刷毛で丁寧に
*ローラーは強く押し付けすぎない事。後で痕がのこります。
*ペイントは多すぎてもダメ。溜まりや垂れができやすいですので適量で
*一度塗ったら乾くまでは色むらは気にしない。乾いてからチェックしましょう
*壁は一面づつ仕上げていくと、2度目が早く取り掛かれる
*はみ出したり床に垂れたら、直ぐに塗れたペーパータオルでふき取る
*服装は当然汚れても良いものを着てください
*面倒でも必ず2度塗りしてください。仕上がりが断然違います
*マスキングテープは完全に乾燥してしまう前に剥がす。放っておくとペイントに引っ付いてしまい、仕上がりが悪くなります
ついに完成!
コーナーなどはどうしてもマスキングテープの隙間からペイントが入ってしまいますが、これらは後でタッチアップで修正。
今回は次男のリクエストで右側の色を使いました。
長男の部屋はブルーがリクエストで、これも気に入ってくれたようです。
あとがき
G7とG4の息子達にそれぞれ自分の部屋を管理、整理整頓させようと、9月の新学期までにやるつもりでしたが、なかなか時間が取れず秋になってしまいました。2部屋とも勉強机、本棚、ベッドなども新調して気分一新 ”THE BOY’S ROOM” 的な仕上がりとなりました。長年のおもちゃや、廃棄物の処理を含めてかなり大きなプロジェクトでしたが、これで2人ともしっかり勉強してくれたらな~、なんて思いながら楽しんでやりました。子供の成長は早いです。皆さんも是非チャレンジしてみてください!
フレッド吉村不動産売買のプロ・リアルター(REALTOR)
日本で一通りの学校教育、専門商社での営業実務経験を積んだ後、1994年4月に24歳でカナダ・バンクーバーへ渡航。現地日系旅行会社で働いたのち、2002年にBC州公認不動産仲介ライセンスを取得し、最大手のリマックス不動産グループに所属。以来20年、不動産売買のプロ、リアルター(REALTOR)として数多くのセールスアワードを受賞し活躍中。日本の専門商社で培った建築資材の知識や、営業・交渉ノウハウ、日本人ならではのきめ細かなサービス精神をフルに活かす不動産売買のプロ。 不動産売買のご相談は以下より、お気軽にご相談ください。 【Facebook】バンクーバーの不動産 フレッド吉村 - リマックス不動産 【Web】2015 RE/MAX Group. F.Yoshimura