モルソン・カナディアンのCMの泣ける感動秘話~Anything For Hockey~

   
  

カナダで人気のビールMolson Canadian (モルソン・カナディアン)。カナダと言えばコレ!!というぐらい有名ですよね。

このMolson Canadianがあるコンテストを行いました。
10000人が応募したこのコンテストに11人が選ばれ、彼らの夢を叶えたんです。
まずはこのCMをご覧ください。

このコンテストの名前は、AnythingForHockey(#anythingforhockey)
ホッケーの為なら何だってする!というホッケーファンが自分のエピソードを投稿し、選ばれた人達はMolson Canadianが絶景のロケーションに作った屋外ホッケーリンクでプレイできる!!というもの。

このコンテストで選ばれた中の一人Brad Friesenさん。実は彼はホッケーの為なら死ねる!を通り越してホッケーの為に死にかけた人なんです。

夢を叶える為に・・・

Bradさんは20年以上のキャリアを持つベテランパイロット(ヘリコプター)。

彼は昔からずっとある夢を抱いていました。それは、雪山に自分達だけのプライベートリンクを作って仲間とプレイする事。彼はその夢を果たすべく自身が操縦するヘリに乗り、友人2人を連れて雪山へ。その日は良いお天気で日中はTシャツで作業できる程の快適な気温、しかし日が落ちると急激に気温が下がっていきました。

 

Bradさんを悲劇が襲う!

Bradさんは友人達と下山の準備をし、さぁ帰るぞと思った時、一番起こってほしくない悲劇が、、、、、

 

エ、エンジンが、かからない(・_・;

 

Bradさんは仲間のパイロットに助けを求めるも、仲間のヘリも出払っていて、暗くなる前に迎えに行くのは難しいと告げられます。

 

さぁ、どうする?

もう、ココで夜を明かすしかない、、、。Bradさんは風が比較的当たらない場所を選んでシェルターを作りました。そのシェルターがコチラ

Brad シェルター
photo from http://www.reddit.com/r/AskReddit/comments/20ku08/what_is_a_way_you_almost_died/cg4b901
しかし、その日はナント バンクーバー史上一番の冷え込み(2月)を記録した日で、-25℃にまで落ち込んだ気温は風の勢いも加わって
体感気温-50℃。バナナで釘が打てます。

これでは朝まで持ちこたえられないと思ったBradさんはレスキュー隊に連絡をします。しかし、月ひとつ見えない真っ暗な中、しかも雪山にレスキューに来るのは極めて難しい状況

 

絶体絶命!もうダメなのか!?

午前1時、、、、希望を失いかけていた頃、彼らの耳にヘリの音が聞こえました。

しかし、真っ暗闇の雪山です。位置を知らせようと拾い集めた木を燃やしましたがヘリは彼らを見つける事が出来ません。彼らの頭上を9回ヘリが行き来しました。Bradさんは友人に告げました

「10回目で見つけられなければ、彼ら(レスキュー隊)は他の場所に移るだろう」

最後の力を振り絞り、ありったけの燃料を燃やして居場所を知らせます。
そして、遂に!レスキュー隊が彼らを見つけてくれました!
その時の様子とBradさんはコチラで見れます

優秀なパイロットにしか成し得ない今回のレスキューをBradさんはシェアしたいと思いSNSに一部始終を書き込みました。Bradさんの書き込み原文は→コチラ

そして、コレが夢へ繋がる

それを見たMolson Canadianが「僕達もキャンペーンで屋外リンクを作る計画をしてるんだ。君さえ良ければ一緒にやらないかい?」 とBradさんに連絡を取って来ました。二つ返事で引き受けたBradさん。彼の夢はこうして叶えられたのでした。

Molson Canadianはこの屋外リンクを2週間かけて作ったそうです。
そして、できたCMがコチラ

最後にスタンレーカップが登場する辺り、粋な演出に鳥肌モノです。

更に不屈の男達の夢も叶えた(泣)

コンテスト入賞者11人の中には、6歳の時に聴力を失い、今は聴覚に障害を持った子供達にホッケーを教えているShawn Mayzesさん

ホッケーファンの方なら知ってる方もいるかも知れませんが、元NHLプレイヤーの
Don Dietrichさんも含まれていました

現在53歳のDonさん、3度ガンと闘い、その後パーキンソン病を発症。周りからは、リンクを降りるよう促されました。けれど、どんな病気もDonさんのホッケーへの情熱を止める事は出来ませんでした。彼は何度も何度も立ち続けたのです。Donさんの息子さん達は父親から一度も弱音を聞いた事がなかったそうです。

Donさんのストーリーはこちら

 

Donさんはこの夢のリンクに降り立った日の事をこんな風に話していたそうです。

I’m lucky that I have Parkinson’s because otherwise,I never would’ve gotten to do this – The Huffington Post BC

僕はパーキンソン病になってラッキーだった。これを聞いて私は涙が止まりませんでした。私は父をガンで亡くしているのですが、何度も手術をして、あんなに苦しんだのに最期に「俺の人生楽しかったなぁ~」って言ったんです。なんだかDonさんと父が重なって見えたのかも知れません。私が彼のように大病を経験してたら、こんな風に言えただろうか。つまらない事に腹を立てたりイライラしたりする自分の頭をガツンと叩かれた様な気がします。CMの裏にあったステキなお話を一人でも多くの方にシェアできたらいいなと思います。

このコンテストについてもっと詳しく知りたい方はコチラ

Molson canadian AFH

 

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