路面電車が走るかも?!バンクーバー市のArbutus Greenwayプロジェクトとは

   
  

皆さん、バンクーバー市が昨年から本格的に進めているArbutus Greenwayプロジェクトをご存知でしょうか?
今回は、バンクーバー市が取り組んでいるこのプロジェクトについてご紹介します。

Arbutus Greenway(アビュータス・グリーンウェイ)プロジェクトって?

Arbutus Greenwayとは、Arbutus Street(アビュータス・ストリート)のWest 1st(ウェスト1stアベニュー)あたりからFraser River(フレーザーリバー)あたりまで、南北10km以上に渡ってに伸びる廃線を利用した歩行者自転車専用道(GreenWay)を作るプロジェクトです。

この廃線は、カナダ太平洋鉄道(Canadian Pacific Railway・通称CPR)でかつて利用されていた線路の一部で、一般的にArbutus Corridor(アビュータス・コリドール)と呼ばれており、15から20メートルほどの幅があります。

このArbutus Corridorを自転車でたどった映像(2016年4月公開/バンクーバー市)がこちらです↓

過去20年にわたって議論

1995年にこのプロジェクトの草案が議会に提出されて以来、この廃線の利用方法については、バンクーバー市民の間で意見が分かれ、GreenWayとしてではなく、路面電車やコミュニティーガーデン(地域住民用の畑や庭園)に利用すべきとの声が出てくるなど、長年議論がかわされてきました。
また、カナダ太平洋鉄道(CPR)側は、廃線とはいえ長年所有権を保持していたため、その廃線の脇に地元住民が許可なく作った長年の畑を撤去した事が話題にもなりました。

↓地元住民が長年つくった畑をCPRが撤去することになった際のCBCニュース

バンクーバー市が2016年から本格的に着手


昨年の2016年3月に、ついにバンクーバー市がこの廃線の9kmに渡る土地を、$55,000,000(5千5百万カナダドル≒45億円)でカナダ太平洋鉄道(CPR)から購入した事を発表。6月には、線路の撤去作業が開始されました。
現在はまだ、このプロジェクトがスタートした初期段階で、これから実際にこの土地がどういう利用をされるべきか、バンクーバー市もこのプロジェクトを進めるにあたり、市民の声を積極的に聞いてビジョンを固めている段階です。

今後の見通し


photo from City of Vancouver via Facebook
今後こうした市民の意見を反映してビジョンが固まれば、バンクーバー市は2019年の後半に建設工事に入る事を目指しています。バンクーバー市とカナダ太平洋鉄道(CPR)との土地売買契約書には、歩行者やサイクリスト、路面電車用に利用されることが前提になっているそうなので、今後かたまっていくプロジェクトの内容次第では、10年後のバンクーバーに路面電車が走る可能性があります。
ちなみに現在は、計画内容が決まるまでの間として、一部は歩行者やサイクリスト用にアスファルトで舗装されていますが、これもまた自然を愛するバンクーバー市民の一部から非難の声がでています。

もしもArbutus Greenwayに路面電車が走ったら?

まだまだ可能性としては低いようですが、もしもこのArbutus Greenwayに路面電車が走ることになれば、スカイトレインのカナダ・ラインと並行するラインになり、スカイトレインの路線がない西エリアの交通を補う役目も期待されています。また同様に、ミレニアムラインの拡張プロジェクト※(現VCC-Clark駅からArbutusまでの6Kmをブロードウェイ沿いに通る地下鉄)も進行しており、この路線との連結の便利性の面でも、Arbutus Greenwayの路面電車に期待されているところです。とはいえ、このミレニアムラインの拡張プロジェクトも2019年工事着手予定とのことなので、実現するとしてもまだ10年先のことになりそうです。


image from Trans Link

さて、土地の高騰で住宅購入が難しいと言われているバンクーバーですが、このバンクーバー市が購入したこのArbutus Greenwayの土地がどう使われるようになるのか、今後もぜひ注目していきたいところですね。また、上記のミレニアムラインのプロジェクトについてもまた次回ご紹介しますね。

Topへ