2025年9月25日、カナダ連邦政府が今後10年以内にほぼすべてのカナダの世帯への戸別郵便配達を終了すると発表した数時間後、カナダポストの従業員が全国的なストライキに突入しました。
ストライキが始まり約2週間が経ちますが、郵便物・荷物の処理・配達は停止されており、一般市民から企業まで幅広く影響が出ています。
Strike Action Update: Shift to Rotating Strikeshttps://t.co/eETpZAI6R7#SupportCUPW #canlab #cdnpoli @CanadianLabour pic.twitter.com/jAt98gUAaU
— CUPW (@cupw) October 10, 2025
そんな中、10月9日(木)の夜遅くにカナダポストの従業員が所属する組合 CUPWから発表された声明の中で、10月11日(土)から全国的なストライキからローテーションストライキ(Rotating Strikes)に移行することが明らかとなりました。
ローテーションストライキは地域などでストライキの実施日をずらし、段階的にストライキを行うものになります。これで、完全ではありませんが、郵便サービスが再開となります。
CUPWのジャン・シンプソン全国会長は、11日(土)の現地時間午前6時からローテーションストライキに移行することで、郵便物がカナダ国民の手に届くようになり、「良好な労働協約と強力な公共郵便サービスのための闘いを継続する」と述べました。
また、全国ストライキへの移行は、軽々しく決定したわけではなく、カナダポストの従業員はストライキを行うよりも新しい労働協約を結び、郵便配達に従事することを望んでいることを語っています。
ジョエル・ライトバウンド公共事業調達大臣は、カナダポストは1日あたり約1,000万ドルの損失を出していると述べており、カナダポストは財政難に陥っている状態ですが、組合側はインフレに合わせた適正賃金、福利厚生や休暇制度の改善など求めています。
カナダポストと組合の間で合意に至ることを願いたいですね。