カナダ郵便労働組合(CUPW)は、連邦政府が今後10年以内にほぼすべてのカナダの世帯への戸別配達を終了すること、そして一部の地方郵便局の閉鎖を発表した数時間後、全国的なストライキを宣言しました。
カナダ郵便労働組合(CUPW)のウェブサイトを確認すると、「政府による我が国の郵便サービスと労働者への攻撃に対抗するため、カナダ郵便局のCUPW組合員全員がただちに全国ストライキを実施します。」と記されています。
今回の突然のストライキにより、過去にもあったように、新規の郵便物の受理は停止され、既にシステム内にある郵便物もストライキ終了まで保留されることが見込まれます。
photo from cupw.ca
LIVE: Minister Joël Lightbound announces measures to assist Canada Post amid financial challenges
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Joel Lightbound調達大臣は本日9月25日(木)、郵便物の減少と小包市場における国営企業のシェア低下を受け、カナダ郵政公社の財政強化を目的とした抜本的な改革を発表しました。
改革案には、コミュニティポストの増設、配達時間の短縮、週末のパートタイム職員の雇用などが含まれており、カナダ郵便労働組合側はこれらの改革に「不意を突かれた」と述べていて、カナダ郵政公社と政府が郵便・小包サービスの需要を低下させる状況を作り出していると主張しています。
組合の声明では以下のように記されています。
この発表は憤慨すべきものです。ライトバウンド大臣は先週、組合幹部と会合を持った際、このような措置を取るつもりは全く示しませんでした。大臣は郵便局員を「最大限の敬意」を払っていると述べましたが、これはそれを示す方法ではありません。
十分な国民協議を経ないこの杜撰なアプローチは、国民と郵便労働者への侮辱です。政府は唯一の株主ではありますが、郵便局は国民の所有物です。計画されている職務権限の見直しにどのような影響を与えるのか、また、これらの大規模な変更を踏まえていつ見直しが行われるのか、全く示唆されていません。
良質な雇用と公共サービスに対するこのような攻撃を容認することはできません。今こそ、政府とカナダ郵政公社(COP)が私たちの声をはっきりと聞き届けるよう、努力を重ねましょう。
ここで、「ストに突入するには予告が必要なのでは?」と思う方も多いかと思うのですが、CBCのこちらの記事によると、通常の予告がなくても合法とみなされる理由の一つは、「カナダ郵政公社の労働者が既に数ヶ月間ストライキを続けてきたから」と記されています。
残業禁止や労働規則遵守キャンペーンなどは「ストライキ」や「ロックアウト」にあたる措置とみなされ、カナダ郵政公社(CUPW)は5月からこうした措置を講じてきたことが背景にあるようです。
カナダポストを日頃から利用している人や企業にとっては、急にストライキが起こったことで、対応を急ぐことになりそうです。特に中小企業に甚大な影響を与えることが懸念されています。
続報が入り次第、またお伝えしたいと思います。