【コモンロー】同性愛者(ゲイ)である私のカナダ永住権申請の流れを時系列で解説

   
  

カナダに暮らす理由は人それぞれですよね。日本を出て家族みんなで新生活をカナダで送りたいという方もいれば、好きな人と出会ってカナダでの永住を決めた人も多いかと思います。

LifeVancouverでは「カナダ移住への道」と題し、「カナダに住みたい」を実現させるビザJPカナダに協力してもらい、様々な方のカナダ移住に関するストーリーを紹介予定です。


(プリンスエドワード島旅行にて。写真左:パートナー / 写真右:LifeVancouverスタッフ)

第2回目となる今回は、同性愛者(LGBTQ+のG:ゲイ)であるLifeVancouverスタッフ(日本人)が、コモンローとしてカナダ永住権の申請をした際の流れを時系列でまとめてみたので、紹介したいと思います。

最近コモンローでの永住権申請を考えている方や、将来的にコモンローの可能性があるという方も、ぜひ申請の流れを確認してみてください。

はじめに:カナダで同性婚やコモンロー(事実婚)は一般的で、パートナーがいる場合はファミリークラスで永住権申請可能

カナダは多文化主義と多様性を重視しているため、異なるバックグラウンドを持つ人々に対しても寛容な姿勢を示していてます。

LGBTQ+に関していうと、カナダは同性婚を2005年に全国的に合法化。世界的に見てもカナダは4番目に同性婚を正式に認めた国となり、LGBTQ+の人にとって住みやすい国の一つとして名前がよく挙がります。

LGBTQ+の人たちを差別してはならないこと、LGBTQ+の人たちが等しく権利を持つべきであることがカナダの法律で明言されているので、当事者としてありがたいなと思います。(日本で差別された経験が無いわけではないので・・・)

さらにカナダ各地で開催されるプライドパレードでは、セクシャリティ問わずたくさんの人が集まり、多くの国民がLGBTQ+コミュニティを支持している様子が見られます。もちろん地域にもよりますが、バンクーバーやトロントなどの都市部では、手を繋いで歩く同性カップルを見かけることも一般的です。


(関連記事)LGBTQフレンドリーなカナダに移住して自分らしく自由に暮らしたい!住みやすい理由と永住権取得の方法を紹介

コモンローパートナー(通称コモンロー)とは、イギリス連邦の法律のもと、配偶者と同等とみなされる人のことを指します。カナダの移民法では、申請前に続けて12ヶ月以上同居をしている夫婦同然の間柄のカップルがこれに当たります。日本で言う事実婚のようなものです。

カナダではコモンローが法的に認められていて、税金、社会保障、遺産相続の面でも結婚している人たちと同等の扱いを受けることができます。国勢調査での2021年の婚姻状況データによると、総人口(15歳以上)の12.6%がコモンローのパートナーと暮らしていることが分かっています。結婚以外で結婚と同等の権利が与えられる選択肢があることをメリットに感じる人も多いようです。

そんなカナダでは、同性・異性問わず未婚のカップルが1年以上同棲していることを証明できれば、コモンローとして永住権の申請が可能となっているんです。

※コモンローでスポンサーとなるパートナーは、カナダ国籍保持者や永住権保持者である必要があります。また、申請者の基本ニーズを提供する能力があるかどうかも審査の対象です。

 

実際に同性カップルとしてコモンロー、永住権申請をした流れを時系列で解説

まずはLifeVancouverスタッフとパートナーとの付き合いの歴史(?)を簡単にお伝えします。


(UBCで開催された秋のイベントにて撮影してもらった一枚)

1. 2017年秋頃に彼(カナダ人)にバンクーバーで出会う
2. 2018年春頃から正式にお付き合い
3. 2021年から同棲開始
4. 2022年頃からコモンローについて真剣に考えるようになる
5. 2023年秋頃にコモンロー&永住権申請

ここからLifeVancouverスタッフが実際にコモンローで永住権申請した際の流れを時系列に沿って紹介したいと思います。
 

1. ビザJPカナダへお問い合わせ(2022年9月7日)

最初から2人とも結婚願望はあまりなかったのですが、LifeVancouverスタッフのビザ(ワークビザ)には期限があることもあり、自分にはどんな移民方法があるのか知るために、ビザJPカナダに一度相談してみることにしました。

ビザJPカナダを選んだ理由は、同僚や知人からオススメされたことが大きかったのと、仕事を通してビザJPカナダの方と面識があり、「ビザJPカナダなら任せても大丈夫」という安心感があったためです。

ビザJPカナダのウェブサイトにあるフォームからお問い合わせをすると、数日以内にメールでお返事があり、ZOOMで無料カウンセリングをしてくれることになりました。

そのとき「学歴や職歴を記した履歴書(日本語 or 英語)を用意してください」とのことだったので、ずいぶん昔に書いた履歴書のデータを引っ張り出して、最新版にアップデートしてからカウンセリングに挑みました。

 

2. 初回カウンセリング(2022年9月14日)

初回カウンセリングは無料で、ビザJPカナダスタッフのリーガルアシスタントさんが担当してくれました。

「一般的にはこんな方法やあんな方法で永住権を目指す方が多いです」というように選択肢を色々教えてもらったり、カウンセリングの後には「ここを読んでみると良いですよ」というウェブサイトのリンクを送っていただけて、目から鱗でした。

永住権申請方法を教えてもらう中で、自分にとって一番永住権を取得しやすそうなのはコモンローでの申請だと分かったのですが、以下の理由からこの時点では申請準備はスタートせず、少し様子を見ることにしました。

 

3. コモンローでの申請を決意し、ビザJPカナダへ再度連絡(2023年9月9日)

留学卒業生向けの第2回目の新永住権パスウェイの発表をしばらく待ってみたのの、結局特に何の発表もなく、パートナと相談して、コモンローで永住権の申請をすることを決めたLifeVancouverスタッフ。パートナーがコモンローをしようと快く思ってくれたことに感謝でした。

メールでビザJPカナダのリーガルアシスタントさんに「コモンローでの申請を決意したので、移民コンサルタントによる申請代行サービスを利用したい」と伝えました。最初のカウンセリングから約1年後のことでした。

ここで、LifeVancouverスタッフが思う移民コンサルタントを代理人として永住権の申請をするメリットをお伝えします。

移民コンサルタントを代理人として永住権の申請をするメリット

  • 移民局からの連絡が代理人(移民コンサルタント)宛に入るようになり、途中経過等も自分に代わって問い合わせてもらえる
  • 日本人の移民コンサルタントであれば、日本語でやりとりできるので、言語の壁がほぼ無い(LifeVancouverスタッフはそんなに英語も得意ではないので、これがやっぱりありがたかったです)
  • カナダの移民政策は本当によく変更されるが、最新の情報を把握している移民コンサルタントに任せると申請時に不安が無い
  • 準備する書類やちょっとした疑問等にも随時答えてもらえるので、非常に心強い
  • 申請書の作成は全てお任せできる
  • 申請後に何かあった場合でも、自分で移民局との対応をしなくてもいいので安心

以前から「自分で永住権申請したけど不備があって却下された・・・どうしよう・・・」という話をちらほら聞いていたので、申請のプロである移民コンサルタントの方にお願いする選択肢しか考えていませんでした。(カナダ永住権の申請は自分にとっておそらく一生に一度のイベントなので、変に失敗して後悔したくなかった)

数日後、担当がカナダ政府公認移民コンサルタントの櫻井さんになったことをメールで教えてもらい、10月5日に櫻井さんとのZOOMコンサルティングを予約しました。

 

4. 永住権申請準備 その1~準備するものは何?~ (2023年9月20日~10月4日)

2023年9月20日、櫻井さんからのメールが届き、10月5日のZOOMのリンクと一緒にファミリークラスに必要となる準備物のリストをいただきました。(※このリストを印刷して、準備する書類などをまとめて管理するファイルを一つ作ることをオススメします)

自分たちがすることは、櫻井さんから言われた書類や情報を準備することでした。永住権申請に関する知識がほぼ無いので、言われたことをやればよい環境でむしろ助かりました。例えると、櫻井さんが船長で自分たちが船員。船長の指示に従って、目的地(永住権獲得)へ力を合わせて一緒に向かっていく感じでした。


(二人の関係を証明するために探した写真の一枚)

準備物の一部には以下のようなものが含まれていました。大きく分けると「永住権申請者に関わるもの」「スポンサー(パートナー)に関わるもの」「関係を証明するもの」の3種類でした。

ファミリークラスで申請するための準備物(※一部です)

永住権申請者に関わるもの

  • パスポート
  • 無犯罪証明書(領事館で申請可能)
  • 戸籍謄本と改正原戸籍謄本

スポンサー(パートナー)に関わるもの

  • パスポート or Birth Certificate
  • 雇用レター

関係を証明するもの(ファミリークラスはスポンサーと申請者の関係が偽装でないかどうかという点が審査の主な焦点)

  • 二人の写真
  • コモンローの証明(12か月分の住所証明など)

ZOOMコンサルティングの前に、用意できるものは少しずつ準備して櫻井さんにメールで送りました。櫻井さんはメールから優しい人柄が伝わってきて、個人的には非常にやりとりしやすかったです。

 

5. 櫻井さんとのZOOMコンサルティング(2023年10月5日)

2023年10月5日、櫻井さんとのZOOMコンサルティングの日となりました。メールと変わらずの人柄で、パートナーの質問には英語で優しく回答してくれて助かりました。(パートナーは、コモンロー・スポンサーとしての責任、例えば自分たちが別れたときにパートナーの生活を保障しないといけないのか等について質問していました)

LifeVancouverスタッフも細々とした質問を用意していました。例えば・・・

  • 日本の中学校や高校の卒業証明書の取り寄せは必要ですか?
  • 戸籍謄本や改正原戸籍謄本は紙での入手が必要ですか?
  • コモンローでの永住権申請で待機中に今のビザが切れたら、その場合で働き続けることができますか?
  • 日本へ一時帰国する予定がありますが、永住権申請中に国外へ旅行しても大丈夫でしょうか?
  • 関係を証明する写真はSNSのスクリーンショット画像でも大丈夫ですか?

など、全て的確な答えをもらうことができて、パートナーもコモンローに関する不安が晴れたように見えました。また、申請準備に対するパートナーのやる気スイッチも入ったようで、コンサルティングを受けて本当に良かったと思いました。

 

6. 永住権申請準備 その2~事前に知っておくといいことは?~ (2023年10月6日~11月29日)

その後も、引き続きファミリークラス申請に必要な書類を準備していました。櫻井さんへ数日おきにメールで書類を少しずつ提出していた時期になります。準備する書類についての質問メールも、基本的に当日 or 数日以内には返事がもらえたので、スムーズに準備できました。

ここで、自身の申請準備の経験を通して「事前に知っておいた方がいいのでは?」という内容を記します。皆さんの今後の永住権申請の参考になれば幸いです。
 

現状コモンローを考えていなくても、二人の写真は撮っておく


(関係証明のために提出した写真の一枚。Chinese New Year のフォトシューティングにて)

二人がカップルであることを証明するために、自分たちが写った写真が複数枚必要になります。自分たちだけでなく、友人といっしょに写ったものなどもあると良いです。LifeVancouverスタッフはパートナーと6年以上の付き合いとなりますが、そういった写真が案外少なくて探すのに苦労しました。

「今付き合っている人と将来コモンローをするかも分からない」という方でも、イベントのときや友人で集まったとき等に意識的に写真を撮っておくと良いかもしれません。

 

職歴・学歴の情報をまとめておく

自分の場合、申請の時点でカナダ在住歴が約9年で、ビジタービザの期間や学生ビザのときが何度かあったりなど少し複雑だったため、過去の職歴・学歴をまとめるのに一番苦労しました。

カナダ永住権申請を考えている方は、過去の職歴・学歴(いつ入学していつ卒業したか等)を簡単にでもまとめておくことをオススメします。

 

余裕を持って準備できるようにする

あくまで永住権を申請をするのは自分です。個人的感覚ですが、準備するものはパートナーが2割、自分が8割みたいな感じで、コモンローだとしても自分の作業量がパートナー(スポンサー)より断然多かったです。

自分たちの場合は2023年11月末には申請を完了させようと決めていたので、約2ヶ月の間にフルタイムで仕事をしながらの準備は少し大変でした。時間に余裕を持って申請準備作業が行えるようにするという点でも、できるだけ早めに移民コンサルタントの方に相談するのが一番だと実感しました。

 

早めにジョイントアカウントを用意する

2人の関係を証明するためにジョイントアカウント(銀行口座)があるといいと以前から聞いていたのですが、LifeVancouverスタッフの場合、実際にアカウントを開設したのが2023年9月末だったので、関係の証明になる明細書を出せるようになるまで1ヵ月待つ必要がありました。

また、ジョイントアカウントの開設後はオンラインで明細書をダウンロード可能かと思っていたら、初期設定が明細が出せないようになっていることに気付かず、「明細がすぐ欲しいのに手に入らなくてどうしよう・・・」という事態になりました。

そのとき櫻井さんが代替案を用意してくれて最終的になんとかなったのですが、移民コンサルタントの存在が改めて偉大というか大きなものに感じました。

 

普段から銀行からの明細やタックスリターンの書類を整理しておく

コモンローとしてファミリークラスで申請する場合、過去の銀行からの明細やタックスリターンの書類など、紙媒体のものもちゃんと整理して保管しておくことをオススメします。

オンラインで明細書をダウンロードできるところも多いので、事前に確認してみてください。

 

コモンローの証明書の取得方法を知っておく


(Notary Publicの方にコモンロー記念として撮っていただきました)

コモンローとして永住権の申請をするには、 Notary Public(公証人) または Commisioner for Oath(宣誓管理官) の前で宣誓認証を受けて書類をもらう必要があります。

しかしLifeVancouverスタッフもパートナーも日中は仕事があるので、スケジュールを合わせて Notary Public のオフィスに伺える時間をつくる必要があり、少し苦労しました。

「一体どうやって宣誓するんだろう・・・?」と思っていたのですが、Notary Publicの目の前で準備しておいた書類にお互い署名(宣誓)するだけでOKでした。

 

⑦ファミリークラス申請完了 (2023年11月30日)

目標ギリギリの11月30日に必要な書類が全て揃いました。

今まで準備してきた書類を櫻井さんが Permanent Residence Portalへアップロードしてくれていたので、内容に全て目を通しました。

確認後はデジタル署名を行い、櫻井さん側で申請を送信して、無事に11月30日に申請が完了しました!櫻井さんと初めてやりとりしたのが9月20日で、自分の場合は約2ヶ月くらいで永住権申請を完了することができました。

「2~3ヶ月で最初の通知が来るはずなので、また連絡しますね」とのことで、ひとまず申請が終わってホッとしました。

 

⑧スポンサー審査の合格通知(2024年1月10日)

年が変わり、2024年1月10日。「スポンサー合格通知とファイルナンバーが届きました」と櫻井さんからメールがありました。

おめでとうございますと言っていただき、なんだか気恥ずかしさもありましたが、素直に嬉しかったです。まずは第1段階クリアという感じでしょうか。

もう一方で「この後どうすればいいんだろう?」と思いましたが、櫻井さんから「PR申請は、私の代理人専用ポータルにリンク済みです。健康診断やバイオメトリックの案内などの今後の通知はオンラインで入りますので、またご連絡しますね。」というメッセージがあり、不安になることが一切ありませんでした。

この記事を書いている時点で、LifeVancouverスタッフは次のステップの知らせを待っている段階になるのですが、一般的な今後のステップはビザJPカナダのファミリークラスに関するページでも確認できますよ。

また、ファミリークラスについては、以下の動画でも解説されているので、ぜひ確認してみてください。

 

まとめ:カナダ政府公認移民コンサルタントのサポートはやっぱり大きかった

ビザJPカナダに相談してからスポンサー審査の合格通知が入るまでを振り返ってみて、永住権の申請は自分(たち)だけでは難しいと感じたと同時に、改めてカナダ政府公認移民コンサルタントの存在の大きさを感じました。

申請準備中に思わぬアクシデントがあったり、書類の記入の仕方がイマイチ分からない部分が多かったりと不安に感じるシーンが多々ありました。

そんなときに、「つまづいても、櫻井さんに聞けばきっと大丈夫」と、永住権申請のプロによるサポートがあるのは大きな安心感につながっていました。

皆さんも永住権を目指す際は、ビザJPカナダに一度相談してみてはいかがでしょうか?きっと皆さんの力になってくれますよ。

 

ビザJPカナダへのお問い合わせはこちら

お名前(漢字) (必須):

Name(英語) (必須):

メールアドレス (必須) :

お電話番号(必須):

お住まい(必須):
バンクーバー近郊トロント近郊カルガリー近郊カナダ国内日本その他

 

現在お持ちのビザ
ワーキングホリデー就労移民・市民学生観光その他・持ってない

 

お問い合わせ内容(必須)

※留意事項(必ずお読み頂いた上で送信ボタンを押して下さい。)

 

本ページでお問い合わせ頂いた内容については、LifeVancouverではなくビザJPカナダへ送信され、ビザJPカナダのスタッフの方から連絡がございます。2営業日以上たっても返信や連絡がない場合は、メールアドレス間違いやエラーの可能性があります。直接ビザJPカナダへご連絡いただくか、お手数ですがもう一度お問い合わせフォームの入力送信をお願い致します。

 

(免責事項)※ここでご紹介する内容・プログラムなどはビザJPカナダによって提供されます。LifeVancouverでは上記でご紹介したすべての内容、プログラムの開催・参加の可否について一切の責を負いかねます。

 

Topへ