今年後半、カナダ国内滞在の外国人向け「新永住権パスウェイ」実施の可能性は?

   
  

文/ビザJPカナダ代表 白石有紀
ビザJPカナダ在籍のカナダ政府公認移民コンサルタント。カナダ移民コンサルタント協会(ICCRC) 、およびカナダ移民コンサルタント連盟(CAPIC)の正規メンバー。短期ビザ、永住権の申請取得コンサルティングを専門とする。

今年度の移民政策において、新たな永住権パスウェイが実施されるかどうかは、これから永住権取得を目指す方々にとって非常に気になるところだと思います。

移民局情報メディアCIC Newsは、6月21日にショーンフレイザー移民大臣とのインタビューで、今後の永住権パスウェイ実施について話を聞いています。そこで移民大臣は、まだ詳細は未定としつつも、新しい永住権パスウェイの可能性があることを示唆しました。

このブログでは、そのインタビューの抜粋をご紹介します。


 

現状の課題を克服するための新たな永住権パスウェイ実施

フレイザー移民大臣はインタビューで「現在直面している大きな課題の一つに、カナダが一時滞在者として受け入れている外国人の数が、施行されているImmigration Levels Plan (移民受け入れ計画)の数値を上回っていることがあります。具体的に言うと、およそ50万人もの外国人が現在カナダ一時滞在者として就学中ですが、カナダ移民局が計画している年間の移民受け入れ数は40万人程度です。」と語っています。

移民大臣は以前、同じくCIC Newsに「2021年に行われた新永住権パスウェイ(TR to PR)と似たような、でも全く同じではないプログラムを考えている。」と述べたことがありました。

ただし、昨年行われた新永住権パスウェイは、パンデミックで国境が閉鎖されていることによる1回きりの特別措置であったと言えます。このパスウェイプログラムは前任の移民大臣であるMarco Mendicino氏によって着手されたもので、カナダ国内の一時滞在外国人労働者9万人に、カナダ永住権を取得するチャンスが提供されました。

 

マンデートレター記載事項への動議

フレイザー氏が移民大臣任命後に託されたマンデートレター(カナダ首相が具体的な指針を担当省庁に指示するための委任状)に記載された優先取り組み事項に、「外国人留学生と外国人労働者を永住者に移行するパスウェイを拡大すること」が記載されていました。

その後の議会において、BC州セントラルサレー選出の議員であるRandeep Sarai氏によって出されたmotion(動議)に従い、このマンデートレターにある事項を達成するための戦略を練るべく期間として、5月11日より数えて120日間の猶予が与えられています。

大臣は、『パスウェイがどのようなものになるかについては、この先の何カ月かのうちに明示できるようになるはずです。カナダにとって非常に有益なプログラムとなるので、とても期待をしています。』と述べました。

また、フレイザー移民大臣は、一時滞在者がエクスプレスエントリーで追加ポイントを付与される可能性について、これを否定しています。(エクスプレスエントリーシステムの詳細はこちら)

その理由として大臣は『高スコアの人材から優先する現行のエクスプレスエントリーのシステムでは、必ずしもカナダが望んでいる人材が採用されるとは限らないからです。』と述べています。

その一方で移民大臣はこの要因となる懸案事項の一つとして、カナダの一時滞在者がビザを申請した場合、そのビザ期間終了後に本当に国外に退出するかに疑念が残るという判断でビザ審査を担当するカナダ移民局オフィサーが、一時滞在ビザの発給を却下してしまう事例があることを挙げました。

ですが実際、カナダで勉強や仕事をし、それを足掛かりに最終的に永住権を得たいと考え一時滞在ビザを申請する者も存在しているわけですから、これは解決すべき深刻な問題であると言えます。

「ビザが切れてしまったあともカナダにそのまま滞在し続けるのではないかと疑われ一時滞在ビザの申請を却下されてしまう人たちに、私たちがカナダに永住して欲しいと願う人たちが含まれてしまっている現状があるのです。』
 

永住権パスウェイに関して計画提出が予定されている事項

フレイザー移民大臣は5月18日付けの動議で提起された以下の6つのポイントについて、9月8日までに計画を提出することになっています。

  • 学歴・職歴を使って申請する移民プログラムでカナダ国内での職務経験をより重視できるようにし、プログラム対象職種を拡大すること。
  • 他の移民プログラムの結果を検証すること。
  • 労働力、および専門分野での技能不足に関するデータを、常態化する労働力不足に基づいた移民選択基準に取り入れること。
  • 小規模コミュニティ、及びケベック州以外のフランス語圏への移民定着を奨励すること。
  • 労働市場のニーズの変化や地域経済の優先順位に迅速に対応できるような仕組みを作ること。
  • 医療サービス、介護士、農業、製造業、サービス業、貿易業、運輸業などの職業と必須サービスを具体的に検討すること。

移民大臣によれば、プログラムは当面はまだ開発段階であるとのことです。 「現時点では話し合いや方針策定の段階にあるため、最終的な決定を提示することは避けたいです。」と、フレイザー氏は述べました。

 

ビザJPカナダの今後の対応

ビザJPカナダでは、カナダへの短期・長期滞在や移住に関わる総合サポートおよびビザ取得代行業務を手がけています。

弊社は今後も、新たな永住権パスウェイが実施されるものとみて、それがどの時期に、どのような形で施行されるのかをより正確に把握するよう努めます。その上で、永住権取得を目指すお客様に最善のアドバイスをタイムリーにご提供できるよう目指しております。

ビザについて相談したいことがあるときは、ビザJPカナダの移民コンサルタントまで気軽に連絡してみてください。

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