新移民の失業率が改善、過去最低水準に ~データから見えるカナダの活況な経済回復と不足する労働力~

   
  

文/ビザJPカナダ代表 白石有紀
ビザJPカナダ在籍のカナダ政府公認移民コンサルタント。カナダ移民コンサルタント協会(ICCRC) 、およびカナダ移民コンサルタント連盟(CAPIC)の正規メンバー。短期ビザ、永住権の申請取得コンサルティングを専門とする。

最近になってカナダ永住権取得を果たした新移民の失業率が過去最低を記録、雇用の伸びはカナダ人口増加の推移よりも早い成長を見せていることが労働力調査により明らかに

カナダ統計局により行われた労働力調査によると、新移民(過去5年以内にカナダ永住権を取得し新しく移民した人)の失業率が過去最低を記録しました。

この最新レポートは、今年3月13日~19日の週のカナダ労働市場の状況を調査したものです。カナダの各州において新型コロナ感染拡大防止のための公衆衛生規制が緩和がされたこの週、オンタリオ、マニトバ、アルバータ、ケベックの各州では、入場人数制限やワクチン接種証明提示などの規制が撤廃されました。

 

調査結果:順調な経済回復を背景に不足する労働力

失業率 -The unemployment rate
カナダ統計局は、労働市場人口に含まれる失業者のパーセンテージによって失業率を計算します。今回の統計では、カナダ全体の失業率も0.2%減少して5.3%となり、比較データのある1976年以降、最も低い失業率となりました。

調整失業率 -The adjusted unemployment rate
調整失業率は、仕事をしたかったが、求職活動をしなかった人(労働市場に含まれない人)を含んだ人口の失業率です。この調整失業率は7.2%となり、パンデミック前の水準を初めて下回りました。

過去5年以内にカナダに移民した新移民のうち、労働市場の中核となる年齢(働きざかり)の人の失業率は8.3%でした。これも2006年以降の比較できるデータ上、もっとも低い水準です。

これを、カナダ生まれの労働者の失業率の4.5%と比較すると、その差は3.8%となります。この数字は、新型コロナパンデミック前の2019年3月と同じ水準でした。

これらの状況に対し、RBC EconomicsのアシスタントチーフエコノミストNathan Janzen氏は、「この非常に低い失業率を受けて、事実上すべての産業が労働力不足に直面しています。これにはパンデミックの影響から完全に回復できていないホスピタリティ産業さえも含まれています。」とコメントしています。

カナダ人口増加成長率を上回る雇用成長

今年3月、カナダの総雇用件数は、フルタイム雇用の増加により、3月に73,000件増加しました。

2021年9月以降の比較では、カナダ雇用件数の増加ペースの方が、カナダ人口の増加ペースを上回っています。パンデミックが始まってから最初の雇用回復となったこの9月以降、雇用数は2.4%増加する一方で、15歳以上の人口は0.8%の増加に留まっています。

人口増加率の低さ、高い求人率、及び、急速な雇用の増加は、外国人がカナダの労働市場に参入することへの有効な手助けとなるでしょう。今後も世界へ扉を開き人材を受け入れていくことが、労働市場の成長維持につながります。

 

外国人雇用を促進する就労ビザの規定緩和

先週、カナダ政府は労働不足を補うための就労ビザに関する規定緩和を発表し、そのいくつかの措置はすでに実行されています。

その中で、LMIAの有効期限が2倍(通常6ヶ月だったのが、パンデミック後は9ヶ月となり、今は18ヶ月)になるHigh-WageカテゴリーとGlobal Talent Streamカテゴリーについては、2年の就労期間だったのが最大3年に延長されました。さらに、季節労働者については人数制限(CAP)が撤廃されました。

4月30日には、さらに2つの就労ビザ規定緩和措置が施行されます。外国人を何パーセントまで雇えるか、というルール緩和と、失業率が6%以上の地域の飲食や小売業のLMIA申請への自動拒否が撤廃となります。

 

カナダの人口増加計画を担う移民レベルプラン

移民申請においては、カナダは過去最高の人数受け入れを目標としています。今年度の移民受け入れ計画の指針となる2022-2024移民レベルプランでは、2022年は431,645人の新移民を受け入れる予定となっています。

カナダの人口増に大きく貢献するカナダの移民システム

2021年度のカナダ統計局の国勢調査から、カナダはG7諸国の中で人口増加ペースが最も早い国であることが分かりました。これはカナダに新しく移民した人たちがいるからこその結果です。

2021年国勢調査でのカナダの人口は、前回2016年の国勢調査のものより約180万人増加しています。その増加人口のうち、5人に4人が一時滞在者(留学生、就労者など)、またはカナダ永住権を取得した新移民でした。残りの人口増加は、出生と死亡の差による自然増加によるものでした。

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