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バンクーバーのこの「ヒト」に注目!第18回目、モデル・平川葵子(きこ)さん

   
  

2015年9月28日~10月4日まで開催されたバンクーバーファッションウィーク。そこに一人の日本人女性モデルの姿が在ったことは、皆さんご存知ですか?

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彼女の名前は平川葵子(ひらかわ きこ)さん。神奈川県生まれで、2015年に18歳になった現役高校生です。

今回は、なぜ葵子さんがバンクーバーファッションウィークに参加することになったのか、モデルを目指すようになったきっかけなどを10月2日に伺ってきました。

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1.バンクーバーに来るまで

小さいころからモデルになるのが夢だったのですか?

きっかけは3歳からやっていた水泳。大親友の女の子がいて、その子といつも競っていたんです。背も同じくらいで、周りから背が高いねと言われることも多くて、「一緒にモデルになりたいね」「モデルを二人の夢にしよう」と小3のときから言っていました。でも、その子が小5のときに水泳を辞めて以来、会わなくなったんですね。

その子はモデルになる夢を諦めちゃったと思うんですけど、私は年を重ねる毎に背も伸びて、モデルになる夢がどんどん大きくなっちゃって。「モデルをする機会がないかな・・・」と思っていたら、中1のときに表参道を友達と歩いていたときにスカウトされたんです。

昔から背が高かったんですね。

一番伸びたのは中学のときですね。161cmで入学して、176cmくらいで卒業しました。高校でも少し伸びて、今は180cmありますね。でも、お母さんは156cmぐらいなんです。お父さんが193cmなので、完全に父の遺伝子ですね。

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日本の事務所ではどんなことをしていたのですか?

小さなファッションショーにいくつか出演したりしてました。でも、モデルだけでなく女優よりのオーディションなども受けなければならなくて、NHKの朝ドラのオーディションとかに来る子は女優になるためだけにいっぱい練習してきているのに対して、私は素人で行ってたりしてたから、全然受からなかったですね。

で、背が伸びたのもありまして、高校に入って「この身長を活かすには国内より海外でモデルをやりたいな。」「英語も学びたい。」と思っていたら、通っている高校が NewWestminster Second School と協定していて、高2のときに留学することを決めました。2014年からバンクーバーに約10ヶ月滞在していました。

 

2.前回のファッションウィーク出演について

前回行われたVancouver Fashion Week 2015 Fall/Winter に出たきっかけを教えてください。

私がバンクーバーに初めて来た時、学校がちょうどストライキをやっていて、学校が1ヶ月間くらい休みで、暇ができたんです。

そのときにお父さんに「この期間に、モデルの夢に向かって出来ることはないかな?」って相談したら、友達を紹介してくれました。その方に会ったら「ぼくの友人に Keiko さんっていうバンクーバーでモデル・エージェンシーを運営している人がいるから会ってみたら?」と言ってくださって。それから Keiko さんに会ったら「いっしょに頑張ろう」という言葉をいただいて。

で、その頃 Keiko さんのところで映画を撮っていて、エキストラで出て欲しいと言われたんですね。そこで今度はバンクーバーファッションウィークで働いていた飯田さんに出会って。「次は3月にモデルのオーディションがあるから受けてみれば?」とおっしゃってくださったんです。

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バンクーバーファッションウィークに辿り着くまでが運命的に聞こえました。

カナダに来る前からバンクーバーファッションウィークのことは知っていて「出てみたい」とは思っていたのですが、まさか本当に出られるとは思っていなくて。

ファッション業界は、なんていうんだろ、「絶対じゃない」というか。「運」だと思います。出会いが大事、っていうか。いつどこで何が起こるか分からないと思います。

モデルとして選ばれたときの気持ちはいかがでしたか?

オーディションは、測って、写真を撮って、ウォーキングをして、軽く自己紹介をして、質問に答えて終わりでした。合格したら後から連絡が来る、みたいな。モデルは計り知れないくらいいましたね。廊下に ずらー、って。

その中から選ばれたのは、やっぱり嬉しかったです。

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photo from https://www.flickr.com/photos/vancouverfashionweek/albums/72157649237986544
(Fall/Winter 2015 に登場したATSUSHI NAKASHIMAさんに選ばれ、ランウェイを歩く葵子さん)

 

3.今回のファッションウィーク出演について

今回の Vancouver Fashion Week 2016 Spring/Summer には、どういった経緯で参加できることになったのですか?

前回も参加していたデザイナーの方から「今回のショーでもモデルをやってくれないか?」と言ってくださって、日本にいるけど「絶対出たい!」と思って。それに前回は3人のデザイナーさんからしかブックされなかったけど、今回は9人に増えたんです。

でもどうしても学校との兼ね合いがつかなくて、私がバンクーバーに来ることができたのは10月1日からでした。ファッションウィークは28日からだったので、ブックしてくださったデザイナーさんのショーの2つほどは、出られなくて。

昨日(10月1日)の朝11時くらいにバンクーバー空港に着いたんですけど、フィッティングが11時半からだったので、スーツケースを持って直接向かいました。なんとか間に合って2つのショウに出られたんですけど、眠かったですね(笑)

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ちなみにデザイナーさんの手がけた服を着るのはどんな気持ちなのですか?

ヒトの想いがこもっている服を着ると、やっぱり嬉しいですね。
昨日着たドレスもすごかったんですよ。ビーズとかが1個1個丁寧に付いていて。そういう細かな作業を思うと、モデルとしてちゃんと服の重みを感じないといけないな、と思います。

私は私服もメイクもそんなにこだわりません。むしろ素でいたい感じなんですけど、モデルをしていると普段はなれない自分になれる。デザイナーさんとかヘアメイクの方が全部決めるから、いつも自分じゃ絶対やらないようなことをやってくださるので、それが楽しいですし、そういう機会をいただけるっていうだけで嬉しいです。

(デザイナー、Alex S Yu さんのショウにて。葵子さんの登場シーンは0:07~)

今回の意気込みはいかがですか?

何かチャンスがあればものにする、という感じで。誰が観ているか分からないから、「自分の持っている力をできるだけ出そう」と思って。前回の映像を自分で観たときに、キマってなかったんですよ。カメラの前に立ったときポーズを終えるのが早かったんです。だから今回は習ったことを思い出して、ちゃんとポーズをすることを意識しています。

ちなみに海外と日本のショーでのポージングはかなり違います。日本では、ランウェイの先でモデルが中心となって可愛くポージングしなければならないのに対して、こっちではポージングはさほど重要ではなくて、「モデルより服がメイン」といった感じなので、服の良さを伝えるようなウォーキングを心がけています。パリコレやミラコレを見ても、ほとんどポージングはしてないのは、ショーの中心は決してモデルではなく洋服の為のモデルという概念があるからなんだと思います。

今回こうやってモデルとしてバンクーバーに来れたことは、私の周りの人の理解や親の支えがあったからです。なので、そういった人への感謝の気持ちも込めて、自分が持ってる力を精一杯出して頑張ろうと思います!

(デザイナー、MIA AMICAさんのショウにて。葵子さんの登場シーンは5:54~)

 

4.葵子さんの魅力にさらに迫る

今までお話を聞いていて、すごく意志の強い人だなという印象があるのですが、ご自身でもそう思われますか?

結構なんでも一人でやります。思いついたらやるタイプで、行動力があると思います。

今回も「バンクーバーファッションウィークに絶対また参加したい」って思ったから、そのためにはどうしたら親に理解してもらえるかな、とまず考えて、勉強を一生懸命したり別のことを通じて納得してもらいました。

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(デザイナー、Shravan Kumarさんのショウにて。)

モデルだから普段気をつけていることはありますか?

お茶も飲みますが、お水はすごい飲むようにしてます。レモンを切って入れたりして、1~1.5リットルは毎日飲んでいます。別に嫌にはならないし、むしろ飲みたいですね。ジュースは元々飲みません。

お菓子はほとんど無添加のナッツとかプロテインバーにしています。脂っこいものが元々苦手なので、ポテトチップスなんかは食べないですね。魚は良質なタンパク質やDHA、カルシウムが含まれてるので、食べるように心がけています。

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(日本デザイナー、石黒奈央子さんによって立ち上げられた新生ブランド「AMERI」のショウにも参加。)

ご飯も玄米派。サプリメントは一切摂らないんです。それなら食事をもっと楽しみたいって思います。

運動は水泳が得意なので、週一回プールに行くようにしています。学校では体育の授業もあって、今は卓球をやっていますが、卓球は得意じゃないです(笑) 2015年の2月くらいには、ふざけてたらコケて足に傷ができちゃって。ファンデーションで隠して、ファッションショーに出ましたね。あと、できるだけ7時間は睡眠をとるようにしています。

ちなみに英語はどうやって勉強したんですか?

カナダに来た時は全然喋れなかったんです。でも、カナダに来た意味を考えて絶対に他の人より早く上達したかったので、会話でよく使われている単語やフレーズのノートを作って、そこから寝る前には必ず10個覚えてから寝るようにしてました。それを3ヶ月くらい続けて、一気に伸びましたね。でも新聞や本などを読むとまだまだ単語力などに欠けているなと思うので、これからもっと勉強していきたいです。

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(後列 左から2番目が葵子さん / 写真中央:デザイナー ALEX S. YUさん)

最後に今後の目標を教えてください。

インターナショナルモデルとして活躍したいから、次はフランス語を学びたいと思っています。やっぱりパリが目標。いつかモデルとして世界中を旅したいし、有名になれたら現在所属しているモデルエージェンシーの創始者でありスーパーモデルのウィルヘルミーナみたいに、自分でモデルエージェンシーをつくったりしてみたい。フランスを中心にファッション業界で働き続けたいです。

あと「夢はでかく」っていうことで、20歳前にはパリコレに出たいと思っています!

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(ハードスケジュールの中、ライフバンクーバーオフィスに来てくれた葵子さん。オフィス前で撮影)

平川葵子(きこ)さん

Instagram:kikomdl0812
↑葵子さんの活躍はこちらでチェックできますよ。
 ライフバンクーバースタッフも早速フォローさせていただきました 🙂



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