海外で活躍する日本人の皆さんは、だれしもがいろんな壁にぶつかりながら頑張っていますが、時には悩んでしまうことも多いですよね。そんな悩んだ時、心理カウンセラーに相談してみるという方法があります。
でも、
「お金ってどれくらいかかるんだろう・・。」
「日本語って通じるのかな・・。」
「初対面の人に自分のことを話すなんて、理解してもらえるかどうか心配」
「誰かに自分の秘密が知られたらどうしよう・・。」
と足踏みしてしまうのではないでしょうか?
北米では年齢や性別に関わらず、気軽に受けられている心理カウンセリングですが、このように日本人が心理カウンセリングの敷居を高く感じるのは、日本では心理カウンセリングに対する認識が低いことと、国民保険の対象にならず自費になるため。
それゆえ、日本人は悩み事を身近な家族や友達に話すが一般的ですが、専門的な知識や経験がない人に話しても的確な糸口が見つからないままになり、放置してしまったり、悩みは膨らむばかり。
カップルの場合、二人だけで問題を解決しようとして、何度話し合ってもなかなか上手くいかず、別れるか別れないかしかないという究極の選択をただグルグルし続けることも。
子育ても日本式にやっていると、旦那さんや周りからやり方を反対されるから、混乱して疲れるばかり。ママ友には詳しい家族の事情までは言えないし、旦那や家族に対してストレスが溜まる一方。
北米ではメンタル・ヘルスに対する意識が高いため、 「うつなどの心の病」だけでなく、「恋愛・夫婦問題」「自分探し」「仕事」「人間関係」「子育て」などにまつわる相談は「メンタル・ヘルス」全般として認識されています。
そのため、症状が悪化する前に気軽に心理カウンセラーや専門家に相談することが一般的。保険制度などを含め、北米では日本に比べ心理カウンセリングが受けやすいシステムが整っています。
困った時、心の病気になった時のためにちゃんと知っておいて欲しい、この「心理カウンセリング」についてご紹介します!
目次
秘密が守られるので安心して相談できる
北米で心理カウンセラーに相談する最大の利点は、問題解決の糸口や心の安定をいち早く得られることだけでなく、相談する内容は「個人情報」として完全に守られること。
海外に住んでいると、日本人コミュニティーが小さくなるため、誰かと誰かが繋がっている可能性が高くなります。人に悩みを話してそれがどこかで漏れたりしないかと、友達にさえも相談できずにいる場合あります。そんな時も守秘義務ある専門の心理カウンセラーであれば心を開いて安心して相談ができます。
各種保険の対象になるので費用の負担が軽い
ブリティッシュコロンビア州公認あるいはカナダ公認に認定されている臨床心理カウンセラー(RCC/CCC)とのセッションは保険や会社の福利厚生などが適用されます。そのため、費用を心配せずに受けることができるのも、北米の心理カウンセリングの最大のメリットです。下記は心理カウンセリング費用がカバーされる例です。
※BC州政府の公的保険MSPではカバーされません。
1)雇用先企業の福利厚生の保険
働いている会社の福利厚生(Extended Insurance)としてプライベートの医療保険などがある場合、それを利用して払い戻ししてもらう事が可能です。
プライベートなことも含め、仕事や職場での人間関係などによるストレスなどによる悩みや心の不調も、心理カウンセリングで改善することができます。
2)日本の海外旅行保険やワーホリ・留学保険
日本の海外旅行保険や長期のワーホリ・留学保険は、持病(既往症)以外、例えばストレスから来る症状、うつ病、適応障害、不安症、自律神経失調症が発症した場合、お医者さんからの紹介状があれば心理カウンセリングも保険の対象になる場合が多いです。
慣れない海外環境で悩んだ時も、心理カウンセリングでいち早く問題解決の糸口が見つけることができ、 安心して勉強や仕事に安心して打ち込めるようになります。
3)留学先学校や現地の留学保険
高校留学やカレッジ留学などでは、学校自体や現地の留学保険に心理カウンセリングが保険対象になる場合が多いです。
新しい学校生活になかなか慣れず、不安やストレス、悩みを抱えた時も、心理カウンセリングを利用することができます。
4)ICBC(BC州の車の保険)などの車の保険
車の事故などから来る不安やトラウマはお医者さんからの紹介状があれば、車の保険を利用してカウンセリングに通うことができます。
5)犯罪に巻き込まれた場合の政府補助金
犯罪に巻き込まれた後、心のケアが必要な時には政府からかウンセリグを受けるための補助金を申請することができます。(永住者や市民権を持っている人に限る)海外でレイプなどの犯罪にあった場合でも「誰にも言えず、泣き寝入りする」ではなく「いち早く相談する」ことによって、トラウマを長く引きずらないようすることができます。
6)ファミリー支援のための政府補助金
お子さんが自閉症な場合など政府に補助金を申請することができ、その資金でファミリーカウンセリングを受けることも可能です。ファミリーカウンセリングでは、子育てに関わる夫婦間での価値観の違いやストレス、または子育てに関することを専門的に相談することができます。
※保険によって補償内容が変わりますので、詳細は加入している保険会社や心理カウンセラーに直接問い合わせてみてください。
ちなみに、こうしたカウンセリングは対面でも行われますが、電話やスカイプなどでも可能。カナダやアメリカのように土地面積が大きな国ではこうした遠隔カウンセリングも行われています。
心理カウンセリングのメリット
北米でここまで活発に利用されている背景には、ストレスの多い現代社会で、心理カウンセリングが、人々の生活の質を上げたり、改善させているため。
その心理カウンセリングの主な効果やメリットについていくつかご紹介します。
問題行動を改善できるので、時間や経済的な負担が軽減される
問題行動は、うつや強迫神経症などの症状に基づく行動から、なかなかやめられない悪癖などの心の問題による行動まで、幅広くあります。
過食・拒食、アルコールやドラッグ、セックス、買い物、ネットなどモノ・コトへの依存、人への依存、過剰な不安による家族やパートナーへの過干渉、激しい感情の起伏など、カウンセリングにより行動の根本原因をクリアにすることで、問題行動の改善へつなげます。問題行動が改善すると、それにかかっていた経済的や時間的な負担が軽減します。
ストレスへの原因や対処方法が分かり安心が手に入る
カウンセリングで自分の行動や考え方のクセを把握する事で、コミュニケーションスキルをあげて人間関係を改善したり(職場や親子間、配偶者や恋人など)、不健康な恋愛、仕事のやめ方、他人とのトラブルなど、毎回同じ問題に直面するという嫌な人生のパターンの根本原因をクリアにしたりするなど、ストレスを起こす事象に対処する方法を身につけることができます。
またカウンセリングで自己理解を深めて、自分に適したリラックスする方法を知ったり、緊張から安心へと変えていける方法を知ることもできます。
自己肯定感の向上するので、パートナーも含め人間関係が良好になる
カウンセリングを通して、無意識に持っている自分の考え方や価値観、考え方のクセに気付いていきます。それにより、客観的に物事を見る視点を得て、様々な状態の自分を受け入れていく事ができるようになります。
そうする事で自己肯定感が向上し、どんな自分自身も、他人も受け入れられる柔軟さを持てるようになり、パートナーや人間関係がよくなり、友達も増え、面倒くさいと感じていた人付き合いがどんどん楽しくなってくるというメリットもあります。
自分探しがしやすくなり、目的がクリアになる
一人ではなかなかできない自分探し。客観的に考え方や感じ方を聞いてもらえることでそれも可能になります。また、育った家庭や社会環境、過去のトラウマにより、自分自身が本当は何がしたいか分かりにくくなっている状態を、カウンセリングを通して自己理解を深めることで、自分の本音が見えてきて、本当に望んでいる事が分かる事があります。
こうして自分を深く理解する事で、目標がクリアにする事で迷いが無くなり、結果が出るようになるのもカウンセリングのメリットです。
メンタル・ヘルス系障害の症状改善
医師に診断されたうつ病、不安障害、摂食障害、適応障害、トラウマ、統合失調症や境界性人格障害などによる症状やメンタル障害も、内と外の要因をクリアにできるので、ストレスの対処法を身につけたり、カウンセリングで症状を改善していく事ができます。また、何かがおかしいと感じている場合、カウンセリングに行くことで、どのメンタル障害から来ている症状なのかを明確にしてもらえるので、症状改善のための治療に専念することができるので、いち早く苦しみから解放されることが期待できます。
どんな時に受けたらいいの?
実際に感じていても放置しがちな心の不調。下記のような不調も心理カウンセリングで緩和したり改善したりする事ができます。
□ 今まで持っていた興味やパッションが無くなった
□ イライラが止まらない
□ 怒りや恨みがなかなか収まらない・コントロールできない
□ なんだかいつもの自分じゃないような気がする
□ 先のことが不安でしょうがない
□ やりたいことが見つからない
□ やらなければいけない事があるのに気力が出ない
□ 気分が落ち込んでしまう、なぜか悲しく泣けてしまう
□ 絶望的な気持ちになる
□ 何をしてもすぐに疲れてしまう
□ 何をしていても楽しくない
□ 眠れない・アルコールを飲まないと寝付けない・寝ても途中で目がさめる
□ 自分がダメな人間に感じてしまう
□ 自分を傷つけたくなる
□ 本やテレビ、映画、仕事など集中力が続かない
□ 物事をおおげさに捉えてしまう
□ 子供やパートナー・配偶者とどう付き合っていいか分からない
□ 人間関係が上手くいかない(相手に合わせすぎてしまう・依存してしまう・信用できない)
□ ペットロス・家族ロス
日本語と英語で受けられる心理カウンセラーのサニー・チャン先生
もしカナダに来て様々な壁にぶつかって悩みや心の不調を感じていたら、まず訪れてみて欲しいのが、日本語で相談ができるBC州公認(RCC) 及びカナダ公認(CCC) の臨床心理カウンセラーのサニー・チャン先生です。
現地のカナダ人は元より、日本人の方々にもカンセリングを行っていて、日本の海外保険や留学保険に加入している人は、現金不要(キャッシュレス)で対応してくれます。
違う環境にたった一人で来ていろんな壁にぶつかったりする事も多いワーホリや留学中の方には、ぜひ知っておいて欲しい日本語で相談できる臨床心理カウンセラーの先生です。
↑心理学の知識に基づいたセルフマネージメントのワークショップを現地の方々に行うサニー先生
サニー先生は、臨床心理カウンセラーになる前、MBAで得た知識から北米企業の人事管理職を10年以上任されていた経験もあるので、キャリア関係のことや会社にまつわる人間関係、そして男性の管理職ならではの相談にも的確に応じてくれます。
また、内から健康になることにも重きを置いているサニー先生はマクロビオティックコンサルタントとしても活躍。食を含んだライフスタイル、心、そして「アドラー式子育て」から「仕事」そして「ウェルネス」に関するワークショップなどをバンクーバーで過去100回以上行っています。サニー先生のワークショップは「とにかく面白い!」と人気があり、「サニー先生に会いたいから」という理由だけで参加する人も多いほど。
日加商工会議所青年部初代会長を務めるなど、日本人コミュニティーにも広く貢献しています。
大阪生まれ大阪育ちの関西気質な朗らかさと気さくさで、若い人から年配の人まで男女問わず人気の心理カウンセラーさんで、「困ったらサニー先生!」とまるで駆け込み寺(?)のようにいろんな人々に頼りにされています。
一年中たくさんの山々へ登りにでかけている大のアウトドア好きで、BC州の大自然のような笑顔とおおらかさで「大丈夫やで!」とクライアントさんの背中をそっと押してくれるので「明るく希望を持っていんだ!」と、明るい気持ちにさせてもらえます。
研究熱心なサニー先生は、日本でもベストセラー本「嫌われる勇気」で一躍有名になった「アドラー心理学」やゲシュタルトセラピーの第一人者を始めとした世界的に有名な心理学会の重鎮から専門的に学び、彼らにお墨付きをもらうほど、豊富な心理カウンセリングに関する経験と知識を持っています。
↑左:アドラー心理学博士ジョン・カールソン氏と。右:アドラー心理学の創始者であるアルフレッド・アドラー博士のお孫さんと。
サニー先生のカウンセリングでは、クライアントさんが抱えている問題の根本を見つけるために、生活、仕事、家族、経済、健康などの様々な面からヒアリングし、状況をアセスメントする作業を行います。
必要に応じてアート・セラピー、認知療法、弁証法的行動療法なども取り入れ、そこからさらに潜在意識や思いグセを引き出していくことで、何が起こっているのかを客観的に知り、問題をさらにクリアにしていきます。そして各自のニーズに合わせて、カウンセリング方法をカスタマイズしてくれます。
サニー先生のカウンセリングの最大のメリッットは、そのクライアントさんが持つ問題の核をすばやく見つけ出す事に長けているところと、深層心理学とクロスカルチャーを専門にしているところ。日本人だけでなく、他民族都市のバンクーバーに住む様々な人種の人たちから厚い信頼を寄せられています。
主なカウンセリング事例
海外に出た日本人の誰もが直面しうるストレスや不安、緊張による心身の不調。サニー先生のカウンセリン事例をいくつかご紹介します。
※プライバシー保護のためケース事例の詳細部分は実際とは異なります。
事例1:恋愛問題
2度別れたカップルが結婚までたどり着いたケース
Aさんはカナダ人の彼と交際して2年。彼をとても愛しているのに、なぜかどんどん関係が悪化していき、彼と2度目の別れを予感していました。カウンセリングに来るまで、A子さんは一人になってしまうかもしれないという不安と恐怖で心の整理ができず、ストレスからとても涙もろくなったり、頭が痛くなったり、生理不順にもなっていました。
このカップルは国際カップルによくある言葉の意味の取り方や表現方法に問題がありました。A子さんは彼から『何を考えていることがよく分からない、お互いのニーズも埋まらないしもう限界だ』と言われ、とてもショックで落ち込んでいました。カウンセリングでは、A子さんの英語力でどう素直に気持ちを表現し、どうすれば文化や言葉の違う恋人と距離が縮められるのかなどを中心的に行っていきました。
A子さんの努力もあり、少しずつ意思表示ができるようになることで互いの理解と愛が深まり、晴れて結婚までたどり着くことができました。
事例2:仕事に自信が持てない
不安症を解消したケース
40歳の男性Hさんは、カナダに移住して10年。頑張った甲斐があって、今は英語環境の仕事で働いています。最近仲の良かった上司から少し厳しめの上司に変わり、仕事内容を指摘されてから、急に自信が無くなってしまいました。『上司から認められなかったら仕事を失ってしまう。』そう思うと焦り、毎晩色々考えてしまい、不安で眠れない日々が続いていました。思い返せば母親は不安症で父親はとても厳しく、そうした家庭環境によるトラウマの影響もあり、ずっと人から批判されることにとても敏感になっていたそうです。
Hさんとは両親からどんな考え方や感じ方の影響があったを明確にし、そこから自分本来の見方を徐々に発見し確立していくことを中心的にカウンセリングを行いました。また、仕事でのストレスをどう対応するのかや上司とプロフェッショナルな関係を向上させる方法など、ビジネス英語でのコミュニケーションスキルも伸ばすことも行いました。
そうするうちにHさんは徐々に自信を回復し、上司からも認められることが徐々に増えてきました。今では自信を回復し、安心して仕事に打ち込めるようになりました。
事例3:適応障害
就職に成功したケース
M君はカナダに留学に来て約3か月が経過した頃、日本で経験したことのないような落ち込みを経験していました。日本とは文化も習慣も違うカナダでの生活を続けているうちに、何をするにも不安になり、 ストレスも解消できず、うつのような症状が身体的にも肉体的にも出てくるようになりました。しばらくすると治るだろうと思っていたら、症状が悪化し、だんだん絶望的な気持ちにもなってきました。お医者さんに行くと「適応障害」と診断され、お薬+カウンセリングを処方されました。
M君の外因・内因ストレスを明確にし、それに対しての対処法を中心に約6ヶ月のカウンセリングを行いました。カウンセリングを始めて3ヶ月が過ぎた頃には、顔つきもとても明るくなり、英語で話す友人もたくさんできるようになりました。 また、英語環境でCo-opのお仕事をした後、今ではその職場にスポンサーになってもらえ、永住権を取ることを目標に、とても前向きにカナダの生活を楽しんでおられます。
事例4:転勤家族
夫婦仲と子育て問題が改善したケース
B子さんの旦那さんは2年前にバンクーバーに転勤になりました。B子さんの旦那さんはお仕事で忙しく、休みの日もなかなか家族との時間を作ってくれません。子供は学校の忘れ物をよくするようになったり、だんだん言うことを聞かないようにもなっていました。海外生活での不安や子育ての問題を旦那さんに聞いてもらおうと思っても、なかなか悩みも聞いてもらえません。B子さんは英語も話せないし、ママ友の輪の中にも入っていけず、ストレスからイライラして夫や子供に常に怒鳴るようになり、うつ状態になっていました。
B子さんの問題は夫婦間の価値観の違いとコミュニケーション不足でした。そのため、二人の気持ちに少しずつズレが出てきたようです。そこでB子さんと旦那さんかカップルカウンセリングを通して、夫婦間での円滑なコミュニケーションの取り方とペアレンティング方法を重点的にカウンセリングを行っていきました。
そうしているうちに、B子さんは怒鳴らず家族をリスペクトしながら話をすることができるようになりました。結果、旦那さんもB子さんの話に耳を傾けてくれるようになったので、夫婦仲も改善され、子供達も安定を取り戻すことができました。
海外生活では悩みやストレスはつきものですが、一人で悩んだり、我慢してこじらせるよりも、「心がモヤモヤとスッキリしないな!」と思ったらこうした北米の心理カウンセリングを活用してまずは相談してみてくださいね。
●サニー先生のLifeVancouverコラム:
「サニー・チャンの読むとスッキリ!心のツボ押し」
●サニー先生のウェブサイト:www.sunnychung.ca
●カウンセリングオフィス場所:
Suite 708 – 1155 West Pender StreetVancouver, BC, Canada