カナダにいる家族や友人に、日本から荷物を送りたい!
そんな時、配達が一番速くて安い方法は、どれなのでしょう?
実は大手「ヤマト運輸」「佐川急便」などは日本からカナダへの個人の荷物の配送は行っていないため、一般的に最も利用されているのが「日本郵便」の国際郵便サービスです。
(*FedEXとUPSのサービスについては、記事の最後で紹介)
この郵便局からの荷物発送ですが、配達サービスによって配達日数や料金、重さの制限、損害賠償制度なども大きく異なります。
今日は、「各配達サービスの特徴」「日本からカナダに送れるもの・送れないもの」「ラベルの記入方法(英語)」「税関の手続き方法」も含め、日本からカナダへ郵便局から荷物を送る時に重要な情報をまとめてお伝えします。
*本記事では、ビジネス用ではなく個人用の荷物(小包)の発送に絞ってお伝えします
目次
1.カナダへの発送サービスは、大きく5つ!それぞれの特徴は?
現在、日本からカナダへ食べ物や衣類など個人の荷物を送る際に使える郵便局の発送サービスは、以下の5つです。
配達サービス |
発送方法 |
特徴 |
①EMS(国際スピード郵便) | 航空便 | ・追跡サービスあり ・損害要償額2万円まで無料 (オプションで引き上げ可能) |
②国際小包 | 航空便 SAL便 船便 |
・保険(オプション) ・受取通知(オプション) |
③小型包装物 | 航空便 SAL便 船便 |
・手紙などと同じ通常郵便物 ・書留&受取通知(オプション) |
④国際eパケット | 航空便 | ・6000円を限度に補償 ・追跡サービスあり ・オンラインでラベル印刷 |
⑤国際eパケットライト | SAL便 | ・追跡サービスあり ・受取人の郵便受箱に配達 ・オンラインでラベル印刷 |
●3つの発送方法「航空便」「SAL便」「船便」の違い
国際郵便には、以下3つの発送方法があります。
SAL便:エコノミー航空便とも呼ばれ、航空機の空きスペースを利用して航空輸送がされます。「船便」より速くて通常の「航空便」より安いサービスです
船便:日数はかかるけれども、最も安い料金で配達をしてくれます
●最速で届くEMSが人気
郵便局でいつも勧められるのが、国際郵便の中で最速で届く【①EMS】です。
料金は国際小包の航空便より安く、そして速く着きます!
また、追跡サービスあり、損害要償額が2万円までは無料という特典も。上限が30kgなのも嬉しいですね。
2.発送サービス別、日本からカナダへの配達日数&料金一覧はこれ!
実際に、東京からバンクーバーまでに30㎏と2㎏の荷物をそれぞれ送った場合の料金を調べてみました。
●東京からバンクーバーへ、30kgの荷物を送った場合の配達日数と料金
配達サービス | 発送方法 | 配達日数 | 料金 |
EMS(国際スピード郵便) | 航空便 | 3日 (最速) |
36,500円 |
国際小包 | 航空便 | 6日 | 36,650円 |
国際小包 | SAL便 | 2週間 | 26,550円 |
国際小包 | 船便 | 2か月 | 13,750円 (最安) |
●東京からバンクーバーへ、2kgの荷物を送った場合の配達日数と料金
配達サービス | 発送方法 | 配達日数 | 料金 |
EMS(国際スピード郵便) | 航空便 | 3日 (最速) |
4,500円 |
国際小包 | 航空便 | 6日 | 5,050円 |
国際小包 | SAL便 | 2週間 | 3,850円 |
国際小包 | 船便 | 2か月 | 2,350円 |
小型包装物 | 航空便 | 6日 | 2,760円 |
小型包装物 | SAL便 | 2週間 | 2,080円 |
小型包装物 | 船便 | 2か月 | 1,080円 (最安) |
国際eパケット | 航空便 | 6日 | 3,065円 |
国際eパケットライト | SAL便 | 2週間 | 2,400円 |
基本的には、配達日数が短ければ短いほど料金が高くなります。その中で、EMSがいかにお得なサービスかが分かると思います。
*物品によっては、カナダでの検査において、別途関税等が発生することがあります
*配達サービスによって、「荷物の大きさの指定」があります。サービス名のリンク先からご確認ください。
3.荷物をお得に送る方法は?
一度に発送する個数が10個以上の場合、【EMS】と【国際小包】と【国際eパケット】にそれぞれ割引(10%~20%)が適用されます。EMSには、月間割引や年間割引もありますので、詳細は以下でご確認ください。
https://www.post.japanpost.jp/int/ems/discount/index.html
・国際小包の割引制度
https://www.post.japanpost.jp/int/service/discount/index.html#waribiki_02
・国際eパケットの割引(書留の割引が適用)
https://www.post.japanpost.jp/int/service/option/registered.html#waribiki
4.日本からカナダに送ってよいもの・ダメなもの
photo from 郵便局
国際郵便では、上の図にあるような航空危険物を送ることはできません。
引火性液体に分類される香水・マニキュア・アルコール飲料・日焼け止め(アルコール濃度が24%を超えるもの)なども海外へ郵送することができないので注意しましょう。
要チェック!カナダへの国際郵便で規制されている物
その他、カナダへの国際郵便でのみ規制されている商品もいくつかります。例えば米などの穀類を含む植物、小麦や球根等は、「条件付許容物品」に分類されています。
貴重品、芸術上又は文学上の著作物、茶以外の植物の葉又は出がらしの茶を加えた茶などは「禁止物品」となります。
詳細は国際郵便条件表の「33. カナダ」でご確認ください。
5.伝票(ラベル)の書き方と税関告知書について
次に、伝票(ラベル)の書き方についてです。発送方法に応じて、「専用ラベルに記入」、「郵便物の表面に直接記入」、「オンラインで入力&印刷」の3つに分かれます。
全ての郵便において、送付先等の情報はカナダの公用語である英語もしくはフランス語で記入する必要があります。
①【EMS】の場合
専用の「EMSラベル」を郵便局でもらい、記入します。
photo from 郵便局
送る品の内容・個数・重量・価格なども記入する必要があります。「EMSラベル」には税関告知書CN23が2枚同封されていますが、カナダへの郵送には税関告知書が3枚必要です。
(郵便局によって、3枚目のコピーを取ってくれる局と、自分でCN23のコピーを取るように言われる局があります)
※個人的な郵送物だと分かるように、必ず「Personal Use」と記載しましょう
②【国際小包】の場合
専用の「小包ラベル」を郵便局でもらい、記入します。
photo from 郵便局
送る品の内容・個数・重量・価格なども記入する必要があります。「小包ラベル」には税関告知書CN23が2枚同封されていますが、カナダへの郵送には税関告知書が3枚必要です。
(郵便局によって、3枚目のコピーを取ってくれる局と、自分でCN23のコピーを取るように言われる局があります)
※個人的な郵送物だと分かるように、必ず「Personal Use」と記載しましょう
③小型包装物の場合
郵便物の表面に、差出人や受取人情報を直接記入します。
photo from 郵便局
日本国内でのルールとは異なり、差出人の情報を左上、受取人の情報を中央に記載するので注意してください。
課税品を包有しているか否かにかかわらず、税関告知書CN22(金額によってはCN23)の添付が必須になります。税関告知書は、郵便局でもらうことができます。
※国際郵便だと分かるように、左下に「VIA AIR MAIL」と黒色か青色で記載しましょう
※小形包装物だと分かるように、左上の差出人情報の下に「Small packet」と記載しましょう
④国際eパケットの場合
伝票は、すべてオンラインで作成し、自身のプリンターで印刷をします。
photo from 郵便局
国際郵便マイページサービス(登録無料)で必要情報を入力し、(1)ラベル表紙、ご依頼主控及び受付店控 (2)税関告知書(送り状の左部分の税関告知書に内容品を記載しきれない場合、または、合計額が300SDRを超える場合)(3)インボイス(任意)を印刷します。
⑤国際eパケットライトの場合
伝票は、すべてオンラインで作成し、自身のプリンターで印刷をします。
photo from 郵便局
国際郵便マイページサービス(登録無料)で必要情報を入力し、(1)ラベル表紙、ご依頼主控及び受付店控 (2)税関告知書(送り状の左部分の税関告知書に内容品を記載しきれない場合、または、合計額が300SDRを超える場合)(3)インボイス(任意)(4)引渡証を印刷します。
6.カナダの郵便局「カナダ・ポスト」のストライキに注意
photo from Canada Post
2018年にLifeVancouverのこちらの記事で詳しく説明した通り、カナダの郵便局「カナダ・ポスト(Canada Post)」は、ストライキを計画することが結構頻繁にあります。
2011年には実際に約3週間ストライキが続き、その間は郵送物が一切ストップという事態に。ストライキを計画しても実際は交渉が上手くいきストライキには発展をしないこともありますが、万が一のことを考え、特に重要書類や急ぎのものをカナダ・ポストで送る時にはストライキ情報などを事前に確認しておきましょう。
また、FedEXやUPSなど他社のサービスを利用する手もあります。
7.ストライキの心配不要!FedEXやUPSの見積もりをとってみた
2018年12月に、FedEXとUPSで配達日数と料金を確認しました。
東京からバンクーバーへ送った場合の見積もりは、以下の通りです。
【FedEX】東京からバンクーバーへ、30kgの荷物を送った場合の配達日数と料金
*東京・バンクーバーの地域や箱の大きさによって、金額が変わる場合があります
プラン | 重量 | 配達日数 | 料金 |
通常 | 30㎏ | 約1、2日 | 113,098円 |
エコノミー | 30㎏ | 約5日 | 85,724円 |
通常 | 2㎏ | 約1、2日 | 21,183円 |
エコノミー | 2㎏ | 約5日 | 15,223円 |
【UPS】東京からバンクーバーへ、30kgの荷物を送った場合の配達日数と料金
*東京・バンクーバーの地域によって、金額が変わる場合があります
重量 | 配達日数 | 料金 |
30㎏ | 約3日 | 96,200円 |
2㎏ | 約3日 | 20,200円 |
郵便局から送るよりも料金は高くなりますが、両社とも迅速かつ信頼性の高いサービスを提供していて、時間厳守が求められる郵便物を送る時などには適していると言えるでしょう。
いかがでしたか?
「カナダに留学をしている家族や友人に荷物を送りたい。」
「一時帰国をした時に、カナダへ日本のものを送りたい。」
そんな用途や目的に合わせ、今回ご紹介した各サービスの特徴を見比べながら最適のプランで荷物を送ってください♪