【体験談】カナダで豪華列車ロッキーマウンテニア号を利用して分かった魅力6つ

   
  

▶ カナダの風光明媚な景色を思う存分楽しめる鉄道の旅
▶ 列車内で厳選素材を使った一流料理をいただくことができる
▶ 2種類から選べるサービスレベルで、予算に合った旅行が可能
▶ 鉄道の旅だけでなく、終着点で旅行をして帰るのもお勧め

世界でもロシアに次いで2番目に広大な国、カナダ。

カナダでは各地で息をのむほど美しい自然が存分に味わえるため、「一度はカナダを列車で横断してみたい」と思う方も多いのではないでしょうか?

そんなときに一番人気といえるのが、西カナダで運行されている豪華な観光列車「ロッキーマウンテニア号」です。

そこで先日、バンクーバーの日系旅行会社 NaviTour さんにサポートをしてもらい、実際にロッキーマウンテニア号の旅を初体験してきました。今回は、

記事前半:「実際に旅をして分かったロッキーマウンテニア号の魅力まとめ」
記事後半:「実際に観た景色を写真たっぷりにお届けする体験記」

の2項目に分けてご紹介するので、ロッキーマウンテニア号の旅に興味がある方、ぜひ最後まで読んでみてください。

(長いので、目次をうまく使ってくださいね)

目次

 

世界の列車の旅トップ5にも選ばれたロッキーマウンテニア号の魅力6つ

大手出版社・コンデナスト社が発行する旅行雑誌で「世界の列車の旅トップ5」に選ばれるほど、世界的に評価の高い観光列車ロッキーマウンテニア号。

1990年以降の運行から既に200万人が列車の旅を経験していて、家族連れから年配の方まで幅広く愛されています。

そんなロッキーマウンテニア号を運行しているのは、カナダ・ブリティッシュコロンビア州やアルバータ州を中心とした観光鉄道ツアーを運営する鉄道会社ロッキーマウンテニア鉄道(Rocky Mountaineer)です。

最初に、ロッキーマウンテニア号の基本情報や魅力についてお伝えします。

 

1. 4種類の路線から自分が旅したいルートを選ぶことができる

ロッキーマウンテニア号には以下4種類のルートがあるので、目的に合わせて好きな旅を選びましょう。各ルートで見える景色が違うので、全部体験したくなるかもしれません。(ロッキーマウンテニア号のみ利用の線路もあります)

レイルオンリー

① First Passage To The West(※上のマップで茶色の線)
目的地:バンクーバー / カムループス / レイクルイーズ(バンフ)
旅行日数:最短1泊2日(カムループスで1泊)

② Journey Through The Clouds(※上のマップで青色の線)
目的地:バンクーバー / カムループス / ジャスパー
旅行日数:最短1泊2日(カムループスで1泊)

③ Rainforest To Gold Rush(※上のマップで濃い緑色の線)
目的地:バンクーバー / ウィスラー / ケネル / ジャスパー
旅行日数:最短2泊3日(ウィスラー / ケネルで各1泊)

④ Coastal Passage(※上のマップで萌黄色の線)
目的地:シアトル / バンクーバー / カナディアンロッキー
旅行日数:最短2泊3日(バンクーバー / カムループスで各1泊)

※各路線は4月~10月までの間、週2~4便程度の運行となっています。冬の運行はありません。

ロッキーマウンテニアでは、上記の各路線のみ=レイルオンリーの単品商品をベースに、前後にホテル・ツアー、またクルーズが付いた様々な人気パッケージがあります。(実はこちらが人気)

詳細はNaviTourさんに問い合わせてみてください。

 

2. 予算に合わせた旅が可能 / 安価プランでも快適な列車内で一流の料理が楽しめる

ロッキーマウンテニア号には、サービスレベルが2種類あります。
「ゴールドリーフ」「シルバーリーフ」に分かれているので、予算に合わせて好きな方を選んでください。

以下はどちらのサービスにも含まれているものになります。

■ スナック / ドリンク(アルコールも)を含めた食事(朝・昼)
■ リクライニングシート / 足置き
■ 知識豊富&フレンドリーな乗務員によるナレーション(※英語のみ)
■ 列車⇔ホテル間の荷物デリバリー

ここで、2つのサービスの違いを紹介します。

 

ゴールドリーフ(GOLD LEAF)

まずゴールドリーフの一番の魅力は、2階建てのガラス張りドーム型車両。景色を高い目線から思う存分楽しむことができます。

ヒーターや毛布が付いてくるので、寒さを心配している人も安心です。

ダイニングエリアも別に用意されていて、テーブルに座って豪華な食事を堪能するため、列車の中で本当のレストランに来たかのような雰囲気。

一流のシェフが用意するこだわりのコース料理を楽しみながら、雄大な景色をいっしょに味わえますよ。

さらに、列車の端に特別なアウトドアビュープラットフォーム(写真上)があるので、吹き抜ける風といっしょに移り変わる景色を堪能することができます。

以下の公式動画でゴールドリーフの雰囲気をぜひ感じ取ってみてください。

 

シルバーリーフ(SILVER LEAF)

シルバーリーフは、1階建てのドーム型車両を利用し、快適な座席にて料理を楽しむことができます。

価格面でシルバーリーフの方がゴールドリーフより安価なので、予算を抑えたい方にお勧めです。安価といっても、そこは豪華列車ロッキーマウンテニア号なので、シルバーリーフでも十分に快適な旅を楽しめるようになっています。

 

3. 昼間だけの運行だから観たい景色を逃さない

ロッキーマウンテニア号は日中だけ走るので、見たい景色も逃しません。

また、夜はホテルのベッドでゆっくりと出来るので、疲れを溜めることなく旅をすることができるはず。

 

4. 憧れのフェアモントシャトーレイクルイーズやフェアモントジャスパーパークロッジにも泊まれる

ゴールドリーフのパッケージでは、なんと、個人で予約困難なフェアモントシャトーレイクルイーズやフェアモントジャスパーパークロッジ宿泊が含まれます。

希望により、湖の見える部屋などアップグレードにも対応してくれますよ。(空き状況によります)

 

5. 野生動物たちに会える

西カナダは、幅広い種類の野生動物が雄大な自然の中で暮らしています。ロッキーマウンテニア号から野生動物たちを発見できるチャンスもあるので、見逃さないようにしてください。(※餌をあげるのは禁止されています)

以下、旅の中で見られる可能性がある主な動物たちになります。何種類の動物に出会えるか数えてみるのも面白いかもしれません。

■ クロクマ / ハイイログマ
■ オオカミ / コヨーテ
■ 鹿 / ムース(ヘラジカ) / ミュールジカ / ビッグホーン
■ ハゲタカ / カマドドリ / カナダグース
■ マーモット/ ビーバー(カナダの国獣) / アライグマ

さらに、カナダのロッキー山脈一帯で目撃されているというUMA(未確認動物)「ビッグフットを旅の間に発見することができるかもしれません(?)

動物好き、UMA好きの方、楽しみにしておきましょう。望遠機能のあるカメラもお忘れなく。

 

6. カナダの雄大な自然を贅沢・快適に体験できる

最後に紹介するにしてロッキーマウンテニア号の最大の魅力は、やはりカナダの雄大な自然を列車内から贅沢・快適に満喫できること。

春には雪をかぶった雄大な山々や咲き始めの花々が楽しめ、夏は陽が出ている時間が長いので、景色をたっぷりと楽しめます。そして、秋になると燃えるように鮮やかな紅葉や、鮭を狩る熊の姿をその目で見ることができるかもしれません。

私が旅行した際は、バンクーバーからカナディアンロッキー観光の中心地であるバンフまで行くことができる「First Passage To The West(上の動画のもの)」を利用しました。

道中、乗務員の方が英語でカナダの歴史などを紹介してくれるのですが、私は各乗務員さんの話術にとても感心しました。

「本職は俳優さん?」と聞きたくなるような表現力の豊かさ、ドラマチックなナレーションはドキュメンタリー映画のようで、英語が分からなくても十分雰囲気を楽しめると思いました。

記事後半の体験談では、「First Passage To The West」の旅について解説していくので、お楽しみに。乗務員の方から実際に聞いた歴史などにも触れているので、ぜひ予習してみてください。


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ロッキーマウンテニア号「First Passage To The West」体験談:バンクーバーからバンフまで1泊2日の旅を大公開

ロッキーマウンテニア号の魅力が伝わりましたか?
それではここから、実際に私が体験した内容をお伝えします。

今回は取材ということで、バンクーバー 1泊⇒カムループス(ここで1泊) ⇒ バンフ1泊、カルガリー1泊合計4泊5日のパッケージプランの1部を特別に体験させてもらいました。

旅の最中に撮影した写真などといっしょに順を追ってお伝えしていくので、参考にしてみてください。

 

出発前:バンクーバーの Four Seasons Hotel にて宿泊

バンクーバーの宿泊先は、かの有名なFour Seasons Hotel(フォーシーズンズホテル)。残念ながら2019年に閉鎖が決定されているので、「最初で最後」という気持ちで高級ホテルを満喫しました。

また、チェックイン時に今回宿泊予定のホテルのタグを全て渡され、自分のスーツケースに付ける必要がありました。

実はタグが付けられた荷物は、自分で運ばなくても係員の方が部屋から次の都市のホテルまで届けてくれるシステムになっています。

こんなファーストクラスなサービスは初体験で戸惑う自分がいましたが、翌日から始まるロッキーマウンテニア号の旅に備えてぐっすりと眠りました。

 

1日目① ホテル(AM6:40発)からロッキーマウンテニア号専用の駅へ。盛大な送り出しに感動

ホテルでの快適な睡眠の後、スーツケースを部屋に残してチェックアウトしました。残したスーツケースは部屋から後ほどピックアップされて、カムループスホテルまで運ばれます。
(本当に次の宿泊先に運ばれるか不安でしたが、ちゃんと運ばれていました!)

列車内で必要なものは、手荷物として別にパッキングが必要なので、注意です。

フォーシーズンズホテルのロビーでロッキーマウンテニア号の係員が待ってくれていて、チェックイン(搭乗者の名前確認)がスタート。その後、ガイド付きのバスで他のホテルを回り、参加者をピックアップしていきました。

その後、バンクーバーの観光案内を聞きながら、ロッキーマウンテニア号の専用駅へと向かいました。
短い時間ながら、バンクーバーの歴史など絡めながらのベテランガイドさんの話に感心しました。あっという間に駅に到着。

駅に入ると、ロッキーマウンテニア号のスタッフの方がすぐにウェルカムドリンク(シャンパンやソフトドリンク)をお盆に持って出迎えてくれました。

さらに、ピアノの生演奏を聴きながら乗車時間まで待機ということで、すごく贅沢な気分に。さすが豪華列車ロッキーマウンテニア号。

駅構内には、おみやげコーナーもありました。上の写真はロッキーマウンテニア号の制服を来たルイーズちゃん(写真左)とジャスパーくん(写真右)。

(私が参加した日の模様ではありませんが、上の動画でも出発前の雰囲気が確認できます)

構内で優雅な時間を楽しんでいるとアナウンスが入り、乗車前のセレモニーがスタート。

車掌からの挨拶やバグパイプの演奏があり、けっこう神聖な雰囲気で、これから始まる旅への期待が高まりました。

そしてついに搭乗開始。
にこやかなスチュワートに案内され、無事に車両へたどり着きました。

列車が動き出すと、スタッフの方たちが手を振り見送ってくれてました。なんだか自分がセレブリティーにでもなったのではないかと勘違いしてしまうような高揚感でした。
(※お見送りはどの駅でも必ず到着・出発日に見受けられました)

いよいよ列車の旅が始まります!

 

1日目② バンクーバー出発~カムループスを目指す

午前7時30分にロッキーマウンテニア号が出発。
列車の旅1日目は、シルバーリーフに乗車させてもらいました。
(※取材ということで、2日目はゴールドリーフに乗車させてもらいました。本来はどちらか一つを選択します)

1つの車両に合計54席があり、車内はきれいで席も広く、脚スペースもゆったり。
背が低い私には逆に広すぎて、足が脚置きに届かないぐらいでした。

まずは、バンクーバーからニューウエストミンスターへ向かい、全長1,400kmというBC州で最も長い川「フレイザーリバー(Fraser River)」沿いを列車が走りました。(鮭の遡上と同じようなルートを通ります)

同じ車両に乗っていたのは、ウィニペグ、カルガリー、ビクトリアなど、カナダの他都市からの参加者が多かったためか、移り変わるバンクーバーの景色を皆さん楽しんでいました。(逆にバンクーバーからの参加者は私だけでした)

午前8時30分になると、ホットブレックファーストの時間。

今回いただいたのは、シナモンスコーンと新鮮なフルーツサラダ、そして3種類のチーズを使った熱々のオムレツにローストされたポテトとトマトが添えられた一品。コーヒーや紅茶といっしょにいただきました。

※飲み物は、ソフトドリンク、ワイン、ビールなどのアルコールもありました。
※他にもビーガンの方向けメニューもありました。

シルバーリーフの車両内で3回カートが行き来するので、最初のサービング開始から、ゆっくり1時間半〜2時間かかって朝食が終了しました。

続く午前11時には、すぐにスナックのサービスもありました。「シルバーリーフだからサービスはイマイチかな・・・?」と思っていたのですが、そんなことは全然なくて、十分に満足できるものでした。

さらに、午後12時になると、お土産のオーダーフォームが一人ひとりに配られました。

スタッフの方に話を聞いてみると、注文品は翌日の列車内で渡され、その際に品物を見てから購入するかどうかを決めることができるとのことでしたよ。

そんなこんなしている内にも列車は進み、フォートラングレーやフレーザーバリー、マウントベーカーなどを通過。上の写真のフレーザーリバーにある「ヘルズゲート(HELL’S GATE)」と呼ばれる観光名所にやって来ました。

赤い橋の下を流れる激流はかなり見もので、興奮している乗客の方が多かったです。この激流が起きる理由は、昔大陸横断鉄道の建設工事のため渓谷の川幅が一層狭まってしまったためと言われています。

また、ロッキーマウンテニア号の場合ヘルズゲートで下車することはできないのですが、渓谷をロープウェイ(Airtram)で渡るアトラクションなどもあるので、また別の機会に訪れてみたいところです。

その後も、ボストンバーやリットンなどの自然を眺めながら列車は進んでいきました。天候に恵まれたので、この時点ですでに良い風景写真がたくさん撮れました。

午後1時半には、ランチも始まりました。まず前菜としていただいたのは、ローマトマトのスライスに、玉ねぎやセロリ、フェタチーズがたっぷりのったサラダ。

また、午後2時半には、昼食のメインも。今回選んだのは、ディルソースがかかったサーモンをいただきました。(下の写真から美味しさがあまり伝わらないのが辛いのですが、さすが豪華観光列車といえるクオリティでしたよ)

時間差で午後4時にはデザートもいただき、ランチコースが終わったのはなんと午後5時でした。

※料理は先に準備され、アルミケースで温められていますが、それをサーブするときに各お皿に盛り付けるため、けっこう時間がかかっていました。私も含め、皆さん辛抱強く自分の番を待っていたので、シルバーリーフを利用する際は、予め覚悟しておきましょう。

昼食の間も、美しい渓谷沿いを走り続けたロッキーマウンテニア号。

道中では、乗務員の方が鷹や白頭鷲が車窓から見られることを教えてくれたり、「今から〇番目の電信柱にミサゴの巣があります」と言われた際はみんなで数えながら待つと、確かに巣があったりとワクワクの連続でした。

カムループスレイクのあたりでは、ビッグホーンシープの群れが線路のすぐ近くの丘にいました。雄大な景色だけでなく、野生の動物にも出会えるロッキーマウンテニア号に大満足でした。

 

1日目③ カムループスに到着~ホテル

そして午後7:30分、BC州中南部に位置するカムループス(Kamloops)に無事到着。小さくて可愛らしい駅のホームに降り立ち、係員の歓迎を受けました。

その後、各自ホテル毎のバスに振り分けられ、バスで市内ホテルへ移動。(※宿泊予定のホテルの名前を覚えておかないと、違うホテルに行ってしまう可能性があるので注意)

カムループス駅からホテルまでシャトルバスで10分足らずの短いドライブでしたが、ここでもまた、ベテランドライバーさんの短いながらとても濃い街の案内がありました。

また、バスではアメリカのノースキャロライナからのグループが一緒だったのですが、「カナダは1ドルがコインなのね!ナイス!」と言ってたのが面白かったです。(アメリカでは1ドルは紙幣)

絵に描いたような賑やか・陽気な人たちで、「やっぱりカナダ人と一味違うな~」と実感。
世界の様々なところから来ている人たちと出会えるのもロッキーマウンテニア号の旅の醍醐味です。

今回宿泊したホテルは、カムループスのダウンタウンの中心部にあって、日本のビジネスホテルくらいのレベルでした。
ホテルにチェックイン後、バンクーバーのホテルに置いてきたスーツケースがちゃんと部屋に届いていたので、一安心。

ホテルのすぐ近くにはスーパー、ドラッグストア、パブ、テイクアウトのお店を含めレストランなどがあってかなり便利でした。(ダウンタウンの様子は上の動画で確認できます。)

ちなみに夜は自由時間になっていたので、のどかなカムループスの街をぶらぶらと散歩しました。その後、ホテルロビーにある掲示板で翌日の出発時間を確認。

充実の1日目が終わり、明日の旅に思いを馳せながら床に就きました。

※カムループスは人口9万人(*2016年時点)の長閑な町なので、列車のクラスがゴールドリーフの人でも、宿泊ホテルはそこまで期待しないようにしましょう。

※ロッキーマウンテニア号には夕食は含まれないので、事前にカムループスのレストランなどをチェックしておくとよいかもしれません。

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2日目①カムループス~バンフ:食事編

2日目は午前6時15分にホテルを出発して、バスで駅まで向かいました。(スーツケースを部屋に残すことに違和感を感じてしまうのですが、やはりここでも部屋に残してチェックアウト)

今回は1日目がシルバーリーフだったのですが、取材ということで特別に2日目はゴールドリーフを体験させてもらいました。(※通常は1日ごとにクラスを変えるのは不可能です)

カムループスから目的地のバンフへ向かいます。

ゴールドリーフは2階建てのガラス張りドーム型車両で、1車両に72席・6人のクルーが付きます。シルバーリーフと違い、上段が客席で下段が食堂車に分かれているのも特徴。

ドームカーは180度景色が見られるので、シルバーリーフよりもさらに迫力のある景色を楽しむことができます。

さらに座席にリモコンが付いていて、暖房、リクライニング、バックサポート、脚サポートを調整することができて、とても快適でした。

午前7時、列車が出発しました。

朝食は席番号により前半と後半に分かれていて、2回に分けて1階のダイニングカーでいただくことになっていました。階段を下りて自由にテーブルを選び、着席。

私が利用した際のゴールドリーフのメニューは以下のようになっていました。

エッグベネディクト、パンケーキ、スキレット、スフレなど、さすがシルバーリーフより豪華でした。

これだけ選択肢が多いので迷ってしまったのですが、せっかくなので、同じテーブルの人たちと色々違うものを注文してシェアしました。

飲み物もコーヒー、ワイン、オレンジジュースなどから選べました。早朝からワインをいただいている人もいましたが、私はコーヒーをいただきました。

ちなみに私は一人旅だったのですが、食事のときに同じく一人旅をしているカルガリーから来たもうすぐ80歳になるという男性と同席し、豊富な旅行体験の話を色々聞かせてもらいました。

旅の達人の彼も「ロッキーマウンテニア号は食事が美味しくてサービスが最高だし、なんといってもドームカーの景色がすごいね」とご満悦そうでした。

知らない人とも食事を共にして仲良くなることができる環境も、ロッキーマウンテニア号の旅の醍醐味かもしれません。

その後は2階へ戻り、乗務員の方の説明を聞きながら、流れていく周りの景色にしばし見とれていました。

※カナディアンロッキーが近づくにつれ、クマの出現が期待できるので、目を皿のようにして外を見ている人もいました。実際2日目だけで、合計5回クマを目撃しました。

午後12時には、流れる景色を眺めながら優雅なランチタイム。

ゴールドリーフの場合、食事はキッチンで料理されて、レストラン同様ダイニングテーブルに普通の速度でサーブされるので、シルバーリーフより快適に食事をすることができました。

以下が私のいただいたコース料理。

メインにぷりっぷりの新鮮な海老の食感が楽しめるガーリックハーブのライスリゾットAAAのアルバータ牛が贅沢に使用されたスモーキーマッシュルームバーガーがあったので、隣に座った人とシェア。食事の時間は、知らない人たちと仲良くなれる良いきっかけでした。

ゴールドリーフはランチのメニューも豊富でシルバーリーフより豪華!せっかくの旅で料理もたっぷり楽しみたい方は迷わずゴールドリーフをお勧めします。

列車内の最後の食事を終えて大満足の気持ちになりました。

 

2日目②:カムループス~バンフ:景色編(旅のハイライト:スパイラルトンネル)

その後は、ドームカーから180度に広がる景色をたっぷりと楽しみました。上の写真は、ストーンブリッジを超えた先にあるグレイシャー(Glacier)国立公園にて。園内には高い山岳に巨大な氷河があったりと、カナダらしい雄大な景色が楽しめました。ついにカナディアンロッキーです。

雪をかぶった美しい山々が目の前に次々と現れ、気分も高まりました。

さらにその後、列車は全長147.6mでアーチ型のストーニークリーク橋(Stoney Creek Bridge)を渡りました。(上の写真は橋の上から撮影)

元々は木造の橋が1885年に建設され、当時は世界で最も高い木造の橋として知られましたが、現在のストーニークリーク橋は鋼造りになっています。橋の上を走ると、けっこうスリルがありました。

続いて上の写真は、小さな街のゴールデン(Golden)付近を流れるキッキングホース川(Kicking Horse River)沿いを走った際に撮影したもの。2日目も天候に恵まれて、美しい景色をたっぷりと堪能することができました。

そして、私的に今回の旅のハイライトだったのが、バンフ駅到着前に体験することができる鉄道好きの方に大人気のスパイラルトンネル(Spiral Tunnel)です。

上の地図から確認できますが、スパイラルトンネルは8の字型になっていて、実はこの構造のトンネルは世界中でスイスとカナダにしかありません。

トンネルは2カ所に分かれていて、Upper部分が993m / Lower部分が891m になっています。スパイラルトンネルの歴史は以下を参照してください。

※スパイラルトンネルの歴史

カナダ最初の大陸横断鉄道 Canadian Pacific Railway。その鉄道開通には傾斜が強いロッキー山脈の斜面をたくさんの車両を引いた蒸気機関車が越える必要があり、数々の困難が待ち受けていました。

そのなかでも、大陸横断鉄道を敷設した際に建設が最も困難を極めた場所として知られているのが、BC州とアルバータ州の州境、キッキング・ホース・パスという峠を越えるために造れられたスパイラルトンネルです。

その困難を極めた理由は土地の高低差で、列車を幾度となく走らせ転倒を繰り返し事故が相次いだことが記録されています。

そして、最終的に急な勾配を緩やかにするためにスイスの8の字状のトンネルシステムを採用し、ついに列車が転倒することなく走ることに成功したというドラマがある場所です。

当時スパイラルトンネルの建設には1,000人もの男性が関わり、約20か月を要して1909年9月1日に完成したといわれています。

また、面白いのが、上空から見るとトンネル出口から出てきた車両とまだ入り口にも入っていない車両の両方を同時に見ることができます。

外からはスパイラルトンネルを誰でも見ることができるのですが、トンネルの中に入るにはロッキーマウンテニア号を利用するしかありません。

つまり、ロッキーマウンテニア号を利用した人だけが、スパイラルトンネルの中の貴重な世界を体験できるのです。

(上の動画の 0:26~0:31 の部分で、トンネルに入っていく列車の様子を見ることができます)

実際にロッキーマウンテニア号でスパイラルトンネルを体験してみた感想は、スパイラルトンネルの中に入ってしまうと真っ暗で、しばらく何も見えませんでした。

その体験がまた魅力的で、トンネルの中にいながらCPレイルが不可能と思われた線路開通を可能にした歴史に想いを馳せました。

また、トンネルを螺旋して運行しているのはあまり感じなかったのですが、後ろを見ると車両に付いているランプで列車が回っているのが分かりました。

トンネル体験で興奮しているうちに、レイクルイーズ(Lake Louise)に到着。ここで降車する人もちらほらいました。 憧れの一流ホテル「シャトーレイクルイーズ」に泊まる方もきっといると思うと、少しうらやましかったです。

そして、レイクルイーズを南下していくと、バンフ国立公園内に見事にそびえたつキャッスルマウンテン(Castle Mountain / 標高 2,766m)が見えてきました。

キャッスルマウンテンの名前の由来は、西洋の城に似ていることから来ています。ぜひロッキーマウンテニア号からその自然のお城を眺めてみてください。(私はけっこう感動しました)

 

2日目③:バンフに到着

そしてついに、目的地のバンフ駅に到着。
1泊2日という短い旅ではありましたが、バンクーバーからバンフまで初めて列車で旅ができて、個人的にとても感動しました。

途中ですることがなく退屈してしまうのではないかと最初は思っていたのですが、そんなこともなく、移り変わるカナダの大自然を贅沢に味わうことができて、本当に参加してよかったと思いました。


(バンフの駅)

バンフ到着後、私は日本語観光ツアーに参加しました。カナディアンロッキーの絶景、エメラルドグリーンの湖と壮大な山々!
これについては長くなるので、以下の記事を参考にしてください。

旅の最後は、バンフから約2時間のカルガリー空港まで行き、飛行機でバンクーバーへ戻りました。カルガリーからは成田直行便もあるので、日本からの方にも便利ですよね。

また、まだバンフを観光したことが無い方は、今回の列車の旅をサポートしてくれたNaviTourさんがお得なツアーパッケージをたくさん用意しているので、まずは公式サイトをチェックしてみてください。

さらに、ロッキーマウンテニア号+日本語観光という魅力のパッケージはこちらから確認できます。


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最後に:人生で一度は体験したい豪華列車ロッキーマウンテニア号。贅沢で一味違うカナディアンロッキー満喫のパッケージツアーも。

ということで、いかがでしたか?
ロッキーマウンテニア号の魅力が少しでも伝わったなら幸いです。

バンクーバー からカルガリーへ飛行機で行けば、すぐにバンフに到着してしまいますが、カナダの大自然をより深く贅沢に味わうことができたのは、列車の旅ならではでした。

最後に、今回私が利用したバンクーバーからバンフまでの「First Passage To The West」は、レイルオンリーなら $ 1,659~(+税)でした。

ナビツアーさんでは、レイルオンリーの予約はもちろん、バンフでの日本語ツアー付きパッケージもあるので、まずはNaviTourさんにお話を聞いてみるだけでもいいのではないでしょうか?以下からパッケージツアーの詳細を確認することもできます。

2021年9月追記:最新のツアー情報はNaviTourさんに直接確認してみてください!

贅沢で一味違うカナディアンロッキー満喫のパッケージツアー

豪華列車ロッキーマウンテニア号でいくロッキーの旅・3泊4日~バンフ

私のときのように、ロッキーマウンテニア号の予約だけでなく、バンフでの旅行についても助けになってくれると思います。(日本在住の方は、日本からの航空券・バンクーバーでのホテルも手配してくれます)

ぜひロッキーマウンテニア号で、一生に一度の想い出をつくってくださいね。

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2016-07-30_00-23-06

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