BC州、6月1日から最低賃金を引き上げ。リカーサーバーの最低賃金も同額に

   
  

BC州は以前からの計画の通り、6月1日から最低賃金の引き上げを行います。

そして6月1日からLiquor server(酒類を提供するサーバー)の最低賃金も同額に引き上げとなります。
 

BC州の最低賃金が6月1日に15.20ドルに。リカーサーバーの最低賃金も15.20ドルに引き上げ予定で、ついに同額に

カナダBC州政府は、2018年からの計画で毎年段階的に最低賃金(Minimum Wage)を引き上げています。

2018年にLifeVancouverスタッフが制作したグラフはこちらです↓

2018年2月: $ 11.35
2018年6月1日: $ 12.65 / hour ($ 1.30 ↑)
2019年6月1日: $ 13.85 / hour ($ 1.20 ↑)
2020年6月1日: $ 14.60 / hour ($ 0.75 ↑)
2021年6月1日: $ 15.20 / hour ($ 0.60 ↑)

上の表の通り、2021年6月1日からBC州の最低賃金は今の14.60ドルから15.20ドルになります。

ただ、現状Liquor serverは上記の最低賃金とは別に、低い賃金が設定されている(一般の14.60ドルに対してリカーサーバーは13.95ドル)ことはBC州に暮らしている方であればご存知かと思います。

その理由は、「お酒を提供するサーバーの方は、チップが安定的に加わるため」とされていました。(2011年より前は、リカーサーバーも一般的な最低賃金の対象でした)

そんな中、2018年に決定されていた通り、BC州ではついにリカーサーバー用の最低賃金を廃止し、リカーサーバーの最低賃金も6月1日に同額(15.20ドル)に置き換えとなります。

BC州のリカーサーバー人口の80%が女性であることから、労働大臣のHarry Bains氏はこのことに関して、以下のように述べています。

「女性に不釣り合いな影響を及ぼすような、カナダBC州のリカーサーバーに対する差別的な最低賃金に終止符を打つことを誇りに思います。これらの低所得労働者の多くは、若い女性のリカーサーバーや低賃金の仕事のマイノリティを含め、職場で最も脆弱です。最低賃金を引き上げることは、労働者に公正と公平をもたらし、何千人ものBC州民の生活に大きな違いをもたらすでしょう。

また、2022年以降の最低賃金への将来の引き上げは、将来予測されるインフレ率に基づいて行われる予定です。

BC州政府の声明によると、州には30万人近くのリカーサーバーがいるとのことです。ちなみに現状、BC州の全労働者の13%以上が15ドル以下の時給で働いています。

最低賃金の引き上げは、BC州のすべての人々の貧困を減らし、生活をより良くすることを目的としたものになりますが、コロナ禍で現状多くの飲食業は大きな影響を受けているのは皆さんもご存知の通り。飲食業の経営者としては、さらに頭を悩ませる機会になるかもしれません。

繰り返しとなりますが、最低賃金の引き上げは2021年6月1日が予定されています。

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