カナダBC州、全学校での携帯電話の使用を制限する予定

   
  

カナダBC州政府は、子ども・若者をオンラインの脅威から守るための措置の一環として、学校での携帯電話の使用を制限する方向で動いていることが先日発表されました。

政府の発表には、上記含め以下3つの具体的な行動が含まれています。

  • すべての学校内での携帯電話の使用を制限。来年度の初めまで(by the start of the next school year)にすべての学校が教室内での生徒の携帯電話の使用を制限できる方針を策定する予定
  • 2024年1月29日(月)から、インターネットから露骨な表現を含む画像を削除するサービスを開始。また、同日から、被害者が捕食者からの損害賠償を追求するのを支援するサービスを開始
  • ソーシャルメディア企業が引き起こした危害に対する責任を問う法案を2024年春頃に導入予定

BC州の声明文によると、携帯電話による授業の頻繁な中断、中毒性のアルゴリズムを備えたソーシャルメディアプラットフォーム、若者を搾取しようとする捕食者はすべて、若者に重大なリスクをもたらしています。

研究によると、身体イメージの歪み、ネットいじめ、同意のない画像の共有、セクストーション(※インターネット犯罪の一つで、対象者の性的な写真や動画を入手し、インターネット上で公開 or 知人に見せるなどと脅迫する行為)の結果として、子どもの精神的健康と身体的安全が損なわれる可能性があることがわかっています。

デビッド・イービー州首相は、「携帯電話、インターネット、ソーシャルメディアは私たちが互いにつながるのに役立ちますが、子どもたちに害を及ぼす可能性のあるリスクももたらします。だからこそ私たちは、オンラインの捕食者による脅威やソーシャルメディア企業の影響から子供たちを守るための行動をとっています。」と述べています。

また、ラクナ・シン教育大臣は、教室に携帯電話があることが子どもたちにとって学校での集中した学習の妨げになる可能性があるとし、もう一方で「学生のアクセシビリティ目的をサポートする場合も含め、携帯電話を使用する時間と場所もあります。 安全な学校環境で、携帯電話をしまうときも含め、責任を持って敬意を持って使用する方法を学ぶことで、生徒は日常生活の中でテクノロジーやソーシャルメディアの使用に関する健康的な習慣を身につけることができます。」と述べています。

同州はさらに、学生がオンラインの捕食者から身を守って良きデジタル市民となり、テクノロジーと健全な関係を築くために必要な知識とツールを手に入れることができるように、より多くのデジタルリテラシートレーニングを学生が受けられるようにしているとのことです。

今のところ、学校での携帯電話の使用がどの程度制限されるのかは分かりません。何か分かり次第、また追ってお伝えしたいと思います。

Topへ