We see you. Thank you, Vancouver 💙#VWFC | #VANvCOL pic.twitter.com/i76EygUaib
— Vancouver Whitecaps FC (@WhitecapsFC) April 26, 2026
バンクーバーホワイトキャップスファンが先日「キャップスを救おう(Save The Caps)」というプラカードなどを持ったデモ行進をダウンタウンで行ったことを皆さんご存じでしょうか?
その理由は、MLS(メジャーリーグサッカー)のクラブ Vancouver Whitecaps FC(以下、ホワイトキャップス)が、将来的にバンクーバーを離れる可能性があるといわれているからで、地元ファンの間で大きな話題となっています。
ただし、現時点で移転が決定したわけではありません。クラブの売却やスタジアム契約など複数の問題が重なり、「移転の可能性も含めて議論されている」という状況です。
Vancouver Whitecaps FCは現在「売却プロセス」にある
まず大きなポイントは、ホワイトキャップスが現在売却手続きの途中にあることです。このため、アメリカの買い手がMLSクラブを破格の値段で買収し、より収益性の高い地域に移転させるのではないかという噂が立っています。
4月30日には、ラスベガスの実業家グラント・グスタフソン氏率いる投資家グループが、バンクーバー・ホワイトキャップスを買収し、クラブを移転させるため、メジャーリーグサッカー(MLS)に正式な入札を提出したとの報道もあります。
クラブのオーナーグループは2024年末ごろからチームの売却を進めており、複数の投資家と話し合いを行ってきました。しかし、バンクーバーに残す条件での買い手がまだ決まっておらず、以下の声明が4月27日に発表されました。
Vancouver Whitecaps FC has issued the following official statement:https://t.co/6Ug7huXX8i#VWFC pic.twitter.com/p42CWvpVEn
— Vancouver Whitecaps FC (@WhitecapsFC) April 28, 2026
Vancouver Whitecaps FC Statement:
We are aware of today’s reporting. The club has faced well-documented structural challenges around stadium economics, venue access, and revenue limitations that have made it difficult to attract buyers committed to keeping the team in Vancouver. Over the past 16 months, we have had serious conversations with more than 100 parties, and to date, no viable offer has emerged that would keep the club here.
It remains the strong preference of this ownership group to find a solution in Vancouver. If there is a local ownership group with the vision and resources to chart a path forward, we urge them to come forward.
バンクーバー・ホワイトキャップスFC声明:
本日の報道を承知しております。クラブは、スタジアムの運営、会場へのアクセス、収益制限といった構造的な課題に直面しており、バンクーバーにチームを留めることに意欲的な買い手を見つけることが困難になっています。過去16ヶ月間、100以上の団体と真剣な協議を重ねてきましたが、現在に至るまで、クラブをバンクーバーに留めるための実現可能な提案は得られていません。
当オーナーグループは、バンクーバーで解決策を見出すことを強く望んでいます。将来を見据えたビジョンと資金力を持つ地元のオーナーグループがいらっしゃるのであれば、ぜひ名乗り出ていただきたいと願っています。
バンクーバー市やBC州政府は「残留」を強く希望

ホワイトキャップスの将来を語るうえで避けて通れないのが、スタジアム問題です。プロスポーツチームにとってスタジアムは最大の収益源のひとつであり、その条件がクラブの経営を左右します。現在のホームスタジアムは、ダウンタウンにある BC Place ですが、1年間のリース契約は今シーズン末で満了します。
BC Placeは州営企業 BC Pavilion Corporation(通称 PavCo)が所有・運営を行っています。つまり、ホワイトキャップスはBC Placeを「借りて使う」カタチとなり、収益の多くがクラブの直接的な収入になりにくい構造のようです。クラブは以前から、このスタジアム契約について課題があると指摘してきました。
そのため、長期的な展望として、ホワイトキャップスとバンクーバー市は、現在閉鎖されている Hastings Park競馬場の跡地における土地利用に関する協議を進めています。この土地利用計画では、サッカー専用スタジアムとエンターテイメント地区が開発され、ホワイトキャップスはそこから継続的な収益を得ることになりますが、そこに至るまでにはまだまだ時間がかかりそうです。
STATEMENT FROM VANCOUVER MAYOR KEN SIM:
The Whitecaps have been Vancouver’s club since 1974. Many things have changed throughout the years: the players, the logos, the kits, and the stadiums, just to name a few. The one thing that has never changed is Vancouver’s love of this… pic.twitter.com/wRMtuNfE6O
— Mayor Ken Sim (@KenSimCity) April 28, 2026
ホワイトキャップスの危機的状況を受け、バンクーバー市も動き始めています。
Ken Sim市長も声明を発表しており、「ホワイトキャップスを失うことは選択肢にありません。」と語り、州政府やリーグ、クラブ側に対して解決策を探るよう呼びかけました。
以下、声明からの抜粋です。
- ホワイトキャップスは1974年以来、バンクーバーのクラブとして活動してきました。選手、ロゴ、ユニフォーム、スタジアムなど、長年にわたり多くのことが変化してきました。しかし、バンクーバー市民のこのチームへの愛情だけは決して変わりません。
- ホワイトキャップスはMLS屈指の強豪チームであり、昨シーズンは準優勝を果たしました。また、1試合平均24,000人以上の観客動員数を誇り、リーグトップ10に入る観客動員数を誇っています。
- バンクーバー市は、ホワイトキャップスが新スタジアムとエンターテイメント地区を建設できるよう、ヘイスティングス・パークの一等地を提供することで、チームの将来に向けた道筋を作るべく尽力してきました。
- BCプレイスは州政府が所有・運営しています。実際、MLSにおいて政府が所有・運営するスタジアムはBCプレイスだけです。チームがバンクーバーに留まるためには、ホワイトキャップスと州政府が、新スタジアムの設計・建設が完了するまでの間、BCプレイスを当面の間有効活用できるような暫定的な契約を締結する必要があります。だからこそ、私たちは本日、チームのオーナーに対し、バンクーバーに留まるために必要なことを公に明確に表明するよう求め、州政府には交渉の場に出て、その実現に向けて行動するよう求めます。
また、4月29日にはBC州の David Eby州首相がホワイトキャップスについての動画をSNSに投稿。「私たちはホワイトキャップスをバンクーバーに留めるために戦っています。州政府も協議に参加し、愛するクラブをバンクーバーに留めるための解決策を見出すべく尽力しています。」と語っています。
To every Whitecaps fan in B.C. — I hear you, and I see your passion.
We are fighting to keep the Whitecaps in Vancouver. The province is at the table, working to find a solution to keep our beloved club in Vancouver. pic.twitter.com/rPRn5LN2hu
— David Eby (@Dave_Eby) April 29, 2026
ゴールキーパー(GK)の高丘陽平(たかおか ようへい)選手も所属するホワイトキャップス。応援している日本人在住者の方も多いかと思います。バンクーバーに残るためには多くの課題が残されていますが、道が開けることを願いたいですね。
Vancouver Whitecaps FC
Club Statement – April 27

