目の乾燥、ものもらい、結膜炎などなど、眼の症状は、小さなものでもとても気になりますよね。
日本語医療通訳サービスTransMedさんによると、こうした眼の症状での相談はとても多く、「いつか治るかも・・・」「保険は使えないのでは・・・」とそのままにしてしまう方も多いそうですが、眼になんらかの症状がある場合の受診は、ほとんどの海外旅行保険でカバーされます。
今回は眼に関するいろんな疑問について、検眼医(Optometrist)のドクターにいただいたアドバイスを、TransMedさんが教えてくださいました。
眼のごわつき、ザラザラ感は、通常眼の乾燥によりおこります。眼の乾燥は、気候、摂取する水分量、睡眠不足、ホルモンバランスの変化、薬の副作用、その他様々な病気など、色々な理由が考えられます。色々な種類の保湿用目薬の中からどれが最も症状に合うのか、眼科医におすすめしていただくと良いでしょう。
また、コンタクトレンズを着けていると乾燥は悪化します。保湿力が高いレンズに変えたり、洗浄効果の高い保存・洗浄液を使用することでごわごわ感を解消することができます。
原因によって対処法は異なります。アレルギーが原因であればアレルゲン(アレルギーを引き起こす原因となる物)が体から出て行けば治まることもありますが、感染症であればお薬が必要です。感染症は放っておくと悪化する恐れがありますので、早めに病院に行って原因を調べてもらい、適切な治療を受けましょう。
鼻水と眼の痒みが同時にある場合は、通常アレルギーによるものです。ただし感染症の可能性もなくはありません。原因を調べるためには病院に行くことをおすすめします。
まぶたの腫れは、ものもらいや、重度の感染症である眼窩蜂巣炎で起こることがあります。まぶた全体が腫れあがっている場合は、深刻な病気かどうか判断してもらうためにすぐに病院に行きましょう。
小さな赤い突起がポツンとまぶたのふちにあれば、おそらくものもらいです。ものもらいは、まぶたの脂腺やまつ毛の毛包が詰まって起こる感染症です。抗生剤入りの目薬を使用すると同時に、温かいおしぼりをできる限り患部に当てることをおすすめします。これでも良くならない場合は、切除など専門的な処置ができる眼科に相談してください。
こうした黒い斑点は“飛蚊症”と呼ばれます。眼球内部のゼリー状の物質(硝子体)が液状変化することによっておこるもので、珍しい現象ではありません。しかし長期間続くようであれば病院で経過観察してもらいましょう。
もし突然飛蚊症とともに閃光が見えたり、視界がカーテンをかけられたように見えにくくなった場合は、すぐに眼科医にかかりましょう。網膜剥離という、生涯視力に支障を残しかねない病気の可能性があります。
日本とは違う?!カナダでの眼の診察
カナダでは検眼医(Optometrist)と眼科医(Ophthalmologist)の2種類の眼科医がいます。
日本とは違う眼科治療のシステム
日本では眼鏡・コンタクトレンズ店のスタッフが視力測定をし視力矯正の処方をおこないますが、カナダでは検眼医または眼科医が処方しなければなりません。
検眼医(Optometrist)は、視力測定だけではなく眼の健康状態全般を含めた検眼と視力矯正のスペシャリストであると同時に、結膜炎・ものもらいなど複雑ではない眼病治療もおこないます。(検眼と視力矯正の処方のみに特化した検眼医もいます)
通常検眼医は、一般医からの紹介がなくても直接受診することができます。(※海外旅行保険を適用するには一般医からの紹介が必要です。)
眼科医(Ophthalmologist)は、より専門的な治療や手術をおこなう眼病専門医で、診察を受けるには必ず一般医または検眼医からの紹介が必要です。
眼鏡やコンタクトレンズを新しく作るには
検眼専門のクリニックが眼鏡・コンタクトレンズの販売を取り扱っている場合が多いので、検眼医に処方してもらいそのままそこで購入するか、検眼医や眼科医(通常は検眼医)にかかって処方箋をもらい、眼鏡・コンタクトレンズ店(Optical store)やオンラインにて購入します。検眼医が勤務している眼鏡・コンタクトレンズ店もあります。
眼の診察の流れ
※眼に症状がある場合、MSP加入者は直接検眼医を受診することができます(保険対象)
上記の各ポイントでは、以下の対応が行われます。
・診察、簡易な検査、薬の処方、簡易な治療 (保険対象)
・必要に応じて検眼医または眼科医に紹介
(B)検眼医(Optometrist) を受診
・視力測定、眼鏡・コンタクトレンズの処方 (18歳以下と65歳以上のMSP加入者のみ保険対象)
・専門性の高い診察、検査、薬の処方、治療 (保険対象)
・眼鏡・コンタクトレンズの販売 (保険対象外。販売していないクリニックもあります)
・必要に応じて眼科医に紹介
(C)眼科医(Ophthalmologist)を受診
・より専門性の高い診察、検査、薬の処方、治療、手術 (保険対象)
・視力測定、眼鏡・コンタクトレンズの処方 (18歳以下と65歳以上のMSP加入者のみ保険対象)
小さな問題なのか、何か大変な病気の前触れなのか、自分で判断するのも怖いもの。異常を感じたらすぐに病院に行きましょう。
海外旅行保険を持っている方は、一般医を通して眼科専門医にかからなければ保険が適用されませんので、まずは一般医がいるウォークイン・クリニックに相談しましょう。
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