【約100年ぶりの政権奪還へ】カナダBC州議会選挙で保守党が圧勝

   
  

2026年10月24日(土)、カナダ・ブリティッシュコロンビア州(BC州)で州議会選挙が行われ、BC保守党(Conservative Party of BC)が過半数の議席を獲得し、政権交代することが確実となりました。

今回の選挙によって、2017年から約9年間続いたBC新民主党(BC NDP)による州政権が終わりを迎えることになります。

今回の選挙は、デービッド・イービー(David Eby)州首相が予定より約2年早く実施を決めた解散総選挙でした。しかし、結果はBC保守党の大幅な議席増となり、イービー首相は選挙当日にBC NDP党首を辞任する意向を表明しました。

BC州で何が起きたのか、選挙結果や政権交代の背景などを紹介します。

BC州議会選挙の結果、保守党が過半数を大きく上回る

BC州の選挙管理機関 Elections BC が公表した10月25日時点の暫定結果によると、全93議席のうち、BC保守党が63議席でリードしています。
(93の選挙区はこちらで確認できます)

政党 議席数(暫定) 得票率
BC保守党(Conservative Party of BC) 63議席 48.06%
BC新民主党(BC NDP) 28議席 37.37%
BC緑の党(BC Green Party) 2議席 10.97%
その他 0議席 約3.60%
合計 93議席 100%

BC州議会は全93議席で構成されており、単独で過半数を獲得するには47議席が必要です。

今回、BC保守党はその過半数を大きく上回り、単独で政権を運営できる議席数を確保する見通しとなりました。一方、BC NDPは28議席、BC緑の党は2議席となっています。

BC保守党の得票率は約48%で、投票した人の過半数には達していません。しかし、BC州では各選挙区で最多得票を獲得した候補者が当選する小選挙区制が採用されているため、得票率と議席占有率には差が生じます。

なお、今回の結果は暫定的なもので、正式な最終集計は11月6日~10日に予定されています。

2024年の州議会選挙から議席数が大きく変化

今回の選挙結果を理解するうえで注目したいのが、わずか2年前の2024年10月に行われた州議会選挙との違いです。

政党 2024年選挙 2026年選挙(暫定)
BC保守党 44議席 63議席
BC NDP 47議席 28議席
BC緑の党 2議席 2議席

(参照: Final Count Complete – Elections BC – October 28, 2024)

2024年の選挙では、BC NDPが過半数に必要な47議席をぎりぎり確保し、政権を維持しました。BC保守党は44議席を獲得し、NDPにわずか3議席差まで迫っていました。

しかし今回の選挙では、BC保守党が大幅に議席を増やし、議会の勢力図が逆転する結果となりました。BC保守党が州議会選挙で勝利するのは1928年以来、約98年ぶりとなります。

 

なぜ予定より2年早く選挙が行われた?

BC州議会選挙は通常4年ごとに行われるため、2024年10月の次の選挙は、本来2028年に予定されていました。

しかし、デービッド・イービー州首相は2026年9月22日に議会を解散し、10月24日に選挙を実施すると発表しました。

このように予定より早く行われる選挙は、英語で「Snap Election」と呼ばれます。

イービー首相は、アメリカとの貿易摩擦などに対応するため、州民から新たな信任を得る必要があると訴えていました。

ただ、最終的にはBC保守党が多数の議席を獲得する結果となりました。NPDの敗因については、早期解散総選挙の実施そのものに対する有権者の反応や、NDP支持層の投票率低下など、さまざまな要因が指摘されています。

この結果から、イービー首相は選挙当日の10月24日、敗北を認め、BC NDP党首を辞任する意向を表明しました。

ただし、イービー首相自身は選挙区のVancouver-Point Greyで再選しており、州議会議員として活動を続ける意向を示しています。

BC州の次期州首相に就任する見通しとなっているのは、BC保守党の暫定党首、ローナ・ドークセン(Lorne Doerkson)氏です。正式な就任日は現時点で発表されていませんが、11月18日頃に予定されている選挙結果の正式認証後、新政権への移行が進む見通しです。

1949年以降、BC州の選挙としては過去最低の投票率を記録

今回の選挙で注目されたもう一つの点が、投票率の低さです。Elections BCの暫定結果によると、投票率は48.1%となりました。これは、パンデミック下で行われた2020年選挙の53.86%、および2024年選挙の58.45%を下回る水準で、BC州の選挙としては過去最低の投票率ということです。

また、暫定的な投票者数は約180万人で、2024年の約211万人から大幅に減少しています。

2026年10月24日に行われたBC州議会選挙で投票率が48.12%まで落ち込んだ背景には、2年前に選挙を実施したばかりだったことや、NDP支持者の投票意欲の低下、そして2026年10月17日にはBC州内で地方自治体選挙が行われ、そのわずか1週間後の10月24日に州議会選挙が実施されたことで「選挙疲れ」が生じた可能性があるという声もあがっています。

BC保守党による新政権が発足すれば、BC州では約9年ぶりの政権交代となります。新政権の政策がどのように実施され、住民の生活にどのような影響を及ぼすのか、今後の動向が注目されます。

最新の選挙結果は、Elections BCの公式サイトでぜひ確認してみてください。

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