UBC人類学博物館の展覧会「記憶のための未来 東日本大震災後のアートと暮らし」開催中

   
  

2021年3月9日追記:

以下の日程でMOAアジア担当キュレーターの中村冬日博士による「オンライン展覧会ツアー」が行われますよ。

・2021年3月11日(木)午後7時〜8時(カナダ太平洋時間)
・2021年3月12日(金)午後12時〜1時(日本時間)

ツアーは事前に録画されたもので、日本語+英語字幕付きです。ツアーの後にはライブで質疑応答もあるということなので、気になる方はぜひ以下から登録してみてください。
https://ubc.zoom.us/webinar/register/WN_HXKKVIsKSJ66pNXpWFyzfQ

2021年2月11日からUBC人類学博物館(UBC Museum of Anthropology)で新しく始まった展覧会「記憶のための未来 東日本大震災後のアートと暮らし」を皆さんご存知でしょうか?

先日LifeVancouverスタッフも展覧会にお邪魔したのですが、不思議にもコロナ禍の現在と10年前の震災という過去がアートを通して記憶と感情にリンクして、とても印象的でした。

今回は展覧会で写真を撮ってきたので、どんな内容になっているのかを一部紹介します。2021年9月5日まで催されているので、ぜひ時間を見つけて訪れてみてください。

 

UBC人類学博物館で「記憶のための未来 東日本大震災後のアートと暮らし」展覧会が2021年2月11日~9月5日にかけて開催

東日本大震災から10周年を迎える2021年、UBC人類学博物館で「記憶のための未来 東日本大震災後のアートと暮らし」展覧会がスタートしました。

UBC人類学博物館のキュレーターであり、東日本大震災後に長期ボランティアも行った中村冬日(Nakamura Fuyubi)博士は、今回の展示作品についてウェブサイトで以下のように記しています。

2011年3月11日、巨大地震が日本を揺さぶり、東北を中心とした地域に甚大なる被害を与えた。地震によって引き起こされた津波は海岸沿いの町を飲み込み、福島第一原子力発電所で運転中だった原子炉3基が被害を受けた。

東日本大震災から10周年を迎える2021年に開催されるこの展覧会は、物質的な環境が劇的に変わってしまった時、記憶とどう向き合っていくのかをテーマとしている。震災後の人々の心象風景もふくめた移りゆく風景に視点を置いている。また、この震災は単に東北と呼ばれる地域だけの話ではなく、世界につながることだと提起している。「3.11」として知られるこの災害によって、自然と共生する生き方を人々は再考するようになった。また、震災の状況下であっても、人間にはモノを生み出し表現する欲求があり、また同様に自然にも生み出す力があることも改めて知った。

展示作品は様々な記憶、感情、そして想像力を呼び起こす。震災やそこから今も続く多くの被災者が生活を立て直す試みを忘れないために、記憶を語るモノとして以上の役割がある。つながりを生み出し、それを次の世代へつなげていくことで、私たちの記憶に未来はあると信じている。

引用:moa.ubc.ca

展覧会は物質的な環境が劇的に変わってしまった時、記憶とどう向き合っていくのかがテーマで、LifeVancouverスタッフは博物館を訪れてみて、今回の展覧会はただの関連するものだけではなく、アート的な視点も含まれている作品がかなり多いと感じました。

例えばこちらの作品は、被災地となる南相馬市に移り住み、華道家として芸術活動するなかで花を通して独特な空間を生みだす片桐さんのものになります。

また、「失われた街」という模型復元プロジェクトの展示もあり、東日本大震災で大きな被害を受けた街や村の被災前の姿がジオラマで再現されていました。

そして、上の写真の「思い出サルベージプロジェクト」は、実際被災された地域で発見されたアルバムやフィルム写真の洗浄を行い、画像のデジタル化や保管だけではなく、実際被災された写真の持ち主に写真を返還するものとのことでした。

写真を壁に貼る作業がUBC人類学博物館のInstagramで公開されていたので、シェアします。


(持ち主に返還される写真)

その他にも、被災地の被曝樹を題材としたアート作品などもありました。

展覧会の様々なスペースで視覚に訴えかける作品だけではなく、耳と心で感じ取るような作品もあったので、ぜひ会場で体験してみてください。
 

UBC人類学博物館キュレーター中村冬日博士の想い

展覧会を見学した後、UBC人類学博物館のキュレーターを務める中村冬日博士にも少しお話を聞いてきました。

博士の今回の展覧会に込めた想いとメッセージをお届けします。

東日本大震災の後、そして今我々が直面しているパンデミックの渦の中もそうですが、このような大変な時期だからこそ芸術と文化の役割はとてもあると強く感じます。

特にアート作品などは、作品を見ることによって大変な思いや、また希望を共有できるきっかけを創り得るものだと思っています。

また、今回の展覧会ではアート作品だけではなく、様々なコミュニティでのプロジェクトの概要や進捗なども展示しています。

様々な人々が大変な時期において、どのように繋がり、そしてどのように復興を目指して共に歩むか、それは震災の後だけではなく、今の私たちにとっても「ここから何をするか」を考える、何らかのきっかけを与えてくれているのではないかと思います。

 

最後に:入場関連情報

今回の展覧会の期間は、2021年2月11日~9月5日までとなり、入場には事前にオンラインでの時間枠指定のチケットを購入する必要があります

チケットは「記憶のための未来 東日本大震災後のアートと暮らし」の特別展覧会場以外にも、UBC人類学博物館の常設展も見学可能となります。

興味のある方は、まず公式サイトを確認してみてください。

Museum of Anthropology 記憶のための未来 東日本大震災後のアートと暮らし
開催期間:2021年2月11日~9月5日
住所:University of British Columbia – 6393 NW Marine Drive Vancouver, BC, Canada V6T 1Z2
Eメール:info@moa.ubc.ca
電話:604.827.5932
【公式サイト】

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