【カナダ解散総選挙】9年ぶり政権交代へ。自由党(Liberals)が過半数を獲得。どう変わる?カナダの移民制度。

   
  

こんにちは。LifeVancouver 政治部です。

10月19日、解散総選挙の結果、カナダの政権が交代しました。結果はジャスティン・トルドー党首率いる自由党(Liberals)が184席を獲得。野党2位の地位から与党になるという歴史的圧勝を成し遂げました。投票率も前回を大きく上回り、68.5%となりました。

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ちなみに・・・

えっ?カナダって選挙中だったの?と思ってしまった方はまずこちらを読んで下さい。

過去記事:カナダの政治、どれぐらい知っていますか? 庶民院、解散総選挙へ!


(左から新民主党党首トーマス・マクレア、カナダ保守党カナダ首相スティーブン・ハーパー、カナダ自由党党首ジャスティン・トルドー)

選挙結果

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議席配分

  • カナダ保守党(CPC):99 議席 (- 67議席)
  • 新民主党(NDP):44 議席 (- 59議席)
  • カナダ自由党(LIB):184 議席 (+ 150議席)
  • ブロック・ケベコワ(BQ) 10 議席
  • カナダ緑の党(GRN) 1 議席
  • 無所属(OTH) 0 議席

自由党は全体の39.5%の票を獲得しました。カナダは単純小選挙区制を導入しているので、選挙区で一番票を多く獲得した候補者が当選します。その為、基本的に40%の票を獲得できれば過半数を獲得できます。議席数では「圧勝」した自由党ですが、第2党となった保守党も全体の票の31.9%を獲得しており、自由党との差は約8%ほどでした。

新総理のジャスティン・トルドー氏はどんな人?

カナダの新総理大臣となるジャスティン・トルドー氏。彼の父はピエール・トルドー元総理。当時いわゆる「Trudeaumania」(トルドーマニア)を巻き起こし、若者、特に女性の政治への参加を上昇させました。また、現在の多文化国家の原型を作り上げたのもトルドー氏。公用語を英仏二カ国語と定めたのも彼なんですよ。

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今回は第2「Trudeaumania」を巻き起こしたと言われているジャスティン・トルドー氏。実はBC州の大学も卒業していて、バンクーバーにある高校で教師をしていた時もありました。

移民制度はどう変わるの?

自由党は比較的保守党より「移民に優しい」というイメージがあります。実際の導入時期などはまだ明確ではありませんが、自由党が発表した公約(カナダの移民制度改革の部分)について、重要ポイントを3つ取り上げます。

1:両親・祖父母をスポンサーしてカナダへ移民できる人数の上限を年間10,000人(現在の上限の2倍)にする。これは2013年に保守党が医療や社会保障へかかる負担を軽減するため「上限5,000人」と定めたルールを変更する事になります。

2:移民プロセスの予算を倍にする。カナダへの移民プロセスは「数年かかる」とも揶揄されており、予算を倍にし、それをできるだけ短くするようにするそうです。これは特殊なスキルの持ち主や比較的若者の移民を重点的に受け入れていた保守党の政策からの転換となります。

3:現在ある「2年間の待ち時間」を事実上廃止し、配偶者がカナダ人・移民の場合、カナダへ到着した時点でカナダの永住権が下りるようにする。

参照元
http://www.cbc.ca/news2/interactives/results-2015/
http://www.cbc.ca/news/politics/canada-election-2015-trudeau-immigration-reform-1.3243302



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