【なぜ賞味期限長い?色が薄い?】知っておきたい!「カナダの卵事情」

   
  

たかが「卵」されど「卵」・・・

カナダの卵事情は、どうやら日本とは違うようです。

  
カナダでは、「生卵」を食べてはいけないって本当?
tamago
たまに「おいしい卵かけご飯を食べた~い」と思っても
生卵を食べられないなんて・・悲し過ぎます(T T)


黄身の色が薄かったり、

卵の賞味期限が一ヶ月半もあったり、

パッケージには「Omega3」「Free Range」なんてよく分からないことが書かれていたり・・

  
毎日のように口にするものだからこそ、
この機会に「カナダの卵」について知っておきませんか??

  
普段ちょっと疑問に思っている「卵についてのあれこれ」を調べてみました!!

1.卵の種類について
2.日本とは違う、卵のサイズ
3.卵の品質グレード
4.ブラウンエッグとホワイトエッグの違い
5.卵によって黄身の色はどうして違うの?
6.カナダの卵は、生や半熟で食べられないって本当?
7.卵の賞味期限が1ヶ月以上あるけれど大丈夫?
8.卵の調理方法、英語でどう言う?

 

1.卵の種類について

他の卵に比べて少し値段の高い、「Omega3」の卵ってどんな卵?
そして、「Free Run」と「Free Range」の違いをご存知でしたか?

Classic White White Leghornなど、白い殻の卵を産む傾向にある白い羽根の雌鳥から産まれたホワイトエッグ。
Classic Brown Hyline Brown、ISAやLohmannなど、茶色の殻の卵を産む傾向にある茶色い羽根の雌鳥から産まれたブラウンエッグ。
Omega-3 Enhanced 「オメガ3」は不飽和脂肪酸の分類の一つで、日本では「オメガ3脂肪酸」と呼ばれる。つまり、この「Omega-3 Enhanced」の卵には、オメガ3の脂肪酸が含まれているということ。
大量のフラックスシード(亜麻の種子)を餌として与えられて育ったベジタリアンの雌鳥から産まれた卵に「Omega3」のラベルが貼られる。
※オメガ脂肪酸の働きは?
SUNTORYのホームページ
脳に大切な栄養素「オメガ脂肪酸」のお話
を参照ください
Free Run 狭いケージに閉じ込められているのではなく、自由に畜舎内を歩き回ることができる環境にある雌鳥から産まれた卵。
Free Range 畜舎内だけでなく、天気が良い日には、草木の生えた外のエリアも自由に歩き回ることができる雌鳥から産まれた卵。
Certified Organic BC州においては、the Certified Organic Associations of British Columbia (COABC) もしくは OCPP/Pro-Cert Canadaの何れかから、有機認証を受けた卵。

※カナダでは、卵を産む雌鳥に「ホルモン剤」や「抗生物質」を与えることは法律で禁止されています。

 

2.日本とは違う、卵のサイズ

特にお菓子作りする時は、卵のサイズって重要ですよね。
たとえば日本のレシピで「卵(L) 1個」って書いてある時は、カナダのLでいいのでしょうか?
両国の卵の規格を見てみましょう。

カナダ 日本
Jumbo 70グラム以上 LL 70-75グラム
Extra Large 63-69グラム L 64-69グラム
Large 56-63グラム M 58-63グラム
Medium 49-55グラム MS 52-57グラム
Small 42-48グラム S 46-51グラム
Peewee 42グラム未満 SS 40-45グラム

なんと、日本の卵Lサイズは、カナダの卵Extra Largeに相当するんです!!
日本の卵Mサイズ=カナダの卵Lサイズ。覚えておかねば・・

 

3.卵の品質グレード

eggGradeA
卵の殻や中身の品質、気室の大きさなどに基づき、「Grade A〜C」に分類されます。
カナダBC州の食料品店に売っている卵は、全て「Grade A」品質なのだそうです。
よくよくスーパーで卵のパッケージを見てみると「A」と書かれています!

 

4.ブラウンエッグとホワイトエッグの違い

eggBC2

そしてブラウンエッグとホワイトエッグ。
実は、栄養価、そして料理への適合性も同じだそうです。

先に説明した通り、殻の色は、雌鳥の品種によって異なります。

 

5.卵によって、黄身の色はどうして違うの?

カナダで買う卵は、日本の卵よりも黄身の色が薄い気がしませんか?
以下のように、雌鳥の餌によって黄身の色が変わります。

・小麦をベースとした餌を食べている雌鳥
→「薄い色の黄身」の卵を産む
・コーンをベースとした餌を食べている雌鳥
→「濃い色の黄身」の卵を産む傾向

卵の黄身の色は、味や栄養価、品質などには影響しないと言われています。

 

6.カナダの卵は、生や半熟で食べられないって本当?

eggBC
これについては、本当に意見が分かれます。

「生卵をいつも食べてるよ!」と言う人もいれば、「生卵は危ないから絶対に食べない!」というカナダ人もいますよね。
 
今回は、【カナダ保健省】及び、カナダBC州の養鶏場を取りまとめる非営利団体【BC EGG】のウェブサイトで、生卵について確認をしました。

 

カナダ保健省は、
「卵は調理してから食べるように」推奨しています。

カナダ保健省のウェブサイトには、「卵自体がきれいに見えても、サルモネラ菌や他の細菌が、殻の周り、時には卵の中にも付着していることがあるので、生卵は食べないように」書かれています。
子どもやお年寄り、妊娠している方、免疫システムが弱っている方には、特にリスクがあるそうです。

クリスマスシーズンに飲まれる飲み物「eggnog」や「シーザーサラダのドレッシング」など、火を通さない卵を使う料理を作る際には、「Pasteurized eggs(低温殺菌済みの卵)」を使いましょう。
※例えばバンクーバーの「Rabbit River Farm」さんでは、eggnogなどに使える「Pasteurized eggs」を取り扱っています。

 

一方BC EGGによると、
「Grade Aの卵であれば生で食べて良い」そうです。

先にも書いた通り、カナダBC州の食料品店で売っている卵は、全て「Grade A」です!

ただし、以下の点を必ず守るように書かれていました。

【生や半熟で卵を食べる場合に注意すること】
・調理する直前までしっかり冷やしておく。
・殻に汚れや割れ目のないことを確認した上で、殻を割る。
・卵を触る前と後は、石鹸を使ってお湯で手を洗う。
・生卵を冷蔵庫から取り出したらすぐに準備をして食べる。
・提供するまで時間がある場合は、再度冷蔵庫に入れて保管する。
・生卵を使った料理を提供する際も冷えた状態にする。
・その日のうちに食べる。

当たり前と思うことも多いかもしれませんが、しっかり守りたいところです。

  

以上を踏まえ、
生卵を食べるかどうかは、自己判断となります。
生卵を食べる場合は、上記のルールを必ず守るようにしましょう。

 

7.卵の賞味期限が1ヶ月以上あるけれど大丈夫?

 
卵のBest Before Date(賞味期限)を見てビックリ!!

日本の卵の賞味期限は通常【2週間ほど】なのに対して、
カナダの卵の賞味期限は【一ヶ月以上】あることが多いですよね。

BC EGGに確認したところ、
●カナダBC州の卵はグレード確定後、35〜40日の賞味期限を付けている
●日本の卵同様、カナダBC州の「卵の賞味期限」は、「安心して生食できる期限」を意味する。(卵を冷蔵庫で正しく保管した場合)

ですので、長い賞味期限には驚かなくても良さそうです。
ただし、新鮮であればあるほど品質は良く、賞味期限に近くなった卵は、調理してから食べることを個人的にはオススメします。

 

8.卵の調理方法、英語でどう言う?

最後に、卵に関連した英語をご紹介します!
レストランで、「How would you like your eggs?(卵はどう調理しましょうか?)」と聞かれた時にも使える、卵の調理方法です。

egg4 目玉焼き
sunny-side up
egg2 (両面を焼いた)目玉焼き
over easy(黄身がトロトロの状態)
over medium(半熟)
over hard(固焼き)
egg6 スクランブルエッグ
scrambled egg
egg1 ゆで卵(黄身がトロトロの状態/固ゆで)
boiled egg (soft/hard)
egg5 オムレツ
omelette
egg3 ポーチドエッグ(落とし卵)
poached egg

【※参照】

・Canadian Food Inspection Agency
“Date Labelling on Pre-packaged Foods”[WEB]
・Government of Canada “Egg”[WEB]
・BC Egg [WEB]
・Egg Farmers of Canada[WEB]
・日本卵業協会[WEB]

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