カナダ在住者向け2026 FIFAワールドカップ・ガイド!バンクーバー/トロントで開催

   
  

2026年は史上初めてカナダ・アメリカ・メキシコの3か国共催で、FIFAワールドカップが開催されます。大会期間は2026年6月11日〜7月19日(39日間/104試合)ということで、開催まで1年を切りました。当大会より、大会参加国数が2022年大会までの32か国から48か国に増加となり、これまで以上に観戦チャンスが広がります。

今回はカナダ在住日本人が知りたい情報を中心に、2026 FIFAワールドカップの開催都市・試合日程・チケット・関連イベントまで一気にまとめました。

ワールドカップ開催地決定までの経緯

2017年4月8日、北米3か国(カナダ、米国、メキシコ)は「United 2026」として共同招致を検討し立候補を表明。同年4月10日に公式に共同招致案を発表し、8月11日までに招致表明(意向表明書)を提出しました。また、2017年8月11日に、モロッコが単独開催での立候補を表明しました。

各国はスタジアム施設、交通インフラ、運営体制、政府保証などを盛り込んだ詳細な資料をFIFAへ提出しました。FIFAは提出されたビッドブックをもとに技術評価とリスク評価を行い、各候補地の現地視察も経て、最終段階へ進みました。

そして2018年6月13日、ロシア・モスクワで開催された第68回FIFA総会において投票が実施され、北米共同招致案は「134票」(有効投票数の67%)を獲得。一方、モロッコ単独案は「65票」(33%)にとどまり、United 2026がホスト権を獲得しました。

これにより、ワールドカップは史上初の3か国共催として北米での開催が決定しました。喜びの瞬間を以下の動画で見ることができます。

大会の概要

大会期間は2026年6月11日〜7月19日(39日間/104試合)となり、大会全体の日程概要は以下となります。

 

試合の流れ

ステージ 日程
グループステージ 2026年6月11日〜6月27日
ラウンド32
(ベスト32)
2026年6月28日〜7月3日
ラウンド16
(ベスト16)
2026年7月4日〜7月7日
準々決勝 2026年7月9日〜7月11日
準決勝 2026年7月14日〜7月15日
3位決定戦 2026年7月18日
決勝 2026年7月19日

2026年6月11日(木)の開幕戦は、メキシコシティのエスタディオ・アステカで開催されます。カナダでの初戦は6月12日(金) のトロント(BMOフィールド)となります。

また、決勝戦はアメリカのニューヨーク・ニュージャージーのメットライフ・スタジアムでの開催が決まっています。

 

全16ホストシティ一覧

以下、カナダ・アメリカ・メキシコのホストシティの一覧になります。メキシコとカナダで各13試合ずつ、残り78試合はアメリカで行われる予定です。

都市名
カナダ トロント、バンクーバー
アメリカ アトランタ、ボストン、ダラス、ヒューストン、カンザスシティ、ロサンゼルス、マイアミ、ニューヨーク/ニュージャージー、フィラデルフィア、サンフランシスコベイエリア(サンタクララ)、シアトル
メキシコ グアダラハラ、メキシコシティ、モンテレイ

 

会場と収容人数

ホストシティ 会場名 収容人数
トロント BMOフィールド(BMO Field) 45,736
バンクーバー BCプレイス(BC Place) 54,500
ニューヨーク/ニュージャージー(イーストラザフォード) メットライフ・スタジアム(MetLife Stadium) 82,500
ダラス(アーリントン) AT&Tスタジアム(AT&T Stadium) 80,000
カンザスシティ GEHAフィールド・アット・アローヘッド・スタジアム(GEHA Field at Arrowhead Stadium) 76,416
ヒューストン NRGスタジアム(NRG Stadium) 72,220
アトランタ メルセデス・ベンツ・スタジアム(Mercedes-Benz Stadium) 71,000
ロサンゼルス(イングルウッド) ソーファイ・スタジアム(SoFi Stadium) 70,240
フィラデルフィア リンカーン・ファイナンシャル・フィールド(Lincoln Financial Field) 69,796
シアトル ルーメン・フィールド(Lumen Field) 69,000
サンフランシスコ・ベイエリア(サンタクララ) リーバイス・スタジアム(Levi’s Stadium) 68,500
ボストン(フォックスボロ) ギルレット・スタジアム(Gillette Staduim) 65,878
マイアミ・ガーデンズ ハードロック・スタジアム(Hard Rock Stadium) 64,767
メキシコシティ エスタディオ・アステカ(Estadio Azteca) 87,523
モンテレイ(グアダルーペ) エスタディオ BBVA(Estadio BBVA) 53,500
グアダラハラ(サポパン) エスタディオ アクロン(Estadio Akron) 49,850

※収容人数はWikipediaを参考

 

カナダ国内(トロント&バンクーバー)で行われる公式試合の日程

以下は、2026年FIFAワールドカップのうち、カナダ国内(トロント&バンクーバー)で行われる公式試合の日程です。

バンクーバーのBCプレイスではグループ5試合+ラウンド32+ラウンド16の計7試合。カナダ代表戦を最大2試合開催予定です。

トロントのBMOフィールドではグループ5試合+ラウンド32の計6試合を予定。6月12日のカナダ代表開幕戦は国内男子W杯史上初の一戦として注目必至です。

※対戦カードは2025年12月予定の「本大会組み合わせ抽選会」後に確定します。抽選会場は未定。

日付 ステージ 試合 会場
6月12日(金) グループステージ第1節 試合3:カナダ代表 vs TBD BMOフィールド(トロント)
6月13日(土) グループステージ第1節 試合6:TBD vs TBD BCプレイス(バンクーバー)
6月17日(水) グループステージ第2節 試合21:TBD vs TBD BMOフィールド(トロント)
6月18日(木) グループステージ第2節 試合27:カナダ代表 vs TBD BCプレイス(バンクーバー)
6月20日(土) グループステージ第3節 試合33:TBD vs TBD BMOフィールド(トロント)
6月21日(日) グループステージ第3節 試合40:TBD vs TBD BCプレイス(バンクーバー)
6月23日(火) グループステージ第3節 試合46:TBD vs TBD BMOフィールド(トロント)
6月24日(水) グループステージ第3節 試合51:カナダ代表 vs TBD BCプレイス(バンクーバー)
6月26日(金) グループステージ第3節 試合62:TBD vs TBD BMOフィールド(トロント)
6月26日(金) グループステージ第3節 試合64:TBD vs TBD BCプレイス(バンクーバー)
7月2日(木) ラウンド32(ベスト32) 試合83:TBD vs TBD BMOフィールド(トロント)
7月2日(木) ラウンド32(ベスト32) 試合85:TBD vs TBD BCプレイス(バンクーバー)
7月7日(火) ラウンド16(ベスト16) 試合96:TBD vs TBD BCプレイス(バンクーバー)

観戦チケットの購入は?


photo from fifa.com

2025年6月11日現時点では、一般向けの観戦チケットはまだ販売開始されていません。2026年大会のチケットは2025年の遅くから販売開始が見込まれていますが、詳細は不明です。

現在は〈Register Your Interest〉(興味登録)のみを受け付けており、FIFA公式サイトからアカウントを作成して登録できます。登録では姓名、メールアドレス、居住地、性別、誕生日などを入力すれば登録できるので、チケット販売開始の情報を逃さないために、今から登録しておきましょう。

一般チケットはFIFA公式のチケット販売ポータルでのみ販売されるので、詐欺などに注意してください。

もう一方で、サッカー好きでお金に余裕がある方は、FIFAのウェブサイト「On Location」を通じて購入できる「ホスピタリティ」というパッケージチケットの購入も検討してみてください。(既に一部販売中)こちらはラウンジサービスなどが利用できたりします。(富裕層向け?)

FIFA World Cup 26™ tickets
興味登録はこちら

48チーム制&大会出場が決定している国

今回のワールドカップでは、出場国数が32 → 48ヶ国に拡大されます。出場48カ国が4カ国ずつ12グループに分かれ、グループステージを戦います。

FIFA評議会は、今大会の大陸連盟別出場枠を以下の通りにすることを発表しています。括弧内の数は前回大会の出場枠になります。

  • アフリカ:9(5)
  • 欧州:16 (13)
  • 南米:6 (4.5)
  • 北中米カリブ海:3+3 (3.5)
  • アジア:8 (1+4.5)
  • オセアニア:1 (0.5)
  • プレーオフ: 2 (0)

参考:Wikipedia

そして、日本を含む13カ国が既に2026 FIFAワールドカップに出場する資格を得ています。(2025年6月11日時点)

  • カナダ
  • アメリカ合衆国
  • メキシコ
  • イラン
  • ウズベキスタン
  • 韓国
  • ヨルダン
  • 日本
  • オーストラリア
  • アルゼンチン
  • エクアドル
  • ブラジル
  • ニュージーランド

48チーム制への拡大と北米3か国共催には、サッカー世界のさらなる成長と多様性を後押しする大きな意義があります。

まず、従来の32チームから48チームへ出場枠が拡大されることで、アジア(AFC)やアフリカ(CAF)、中南米など従来出場枠の少なかった地域にも本大会出場のチャンスがより与えられます。これにより各地域での競技レベル向上が期待でき、国際的なサッカー人口の裾野が広がるとみられています。

また、開催地をアメリカ、メキシコ、カナダの3か国で分担することで、各国が持つスタジアム設備や交通インフラ、運営ノウハウを最大限に活用できる点も大きなメリットです。経済的にも、3国合計で数十億ドル規模の観光・ホスピタリティ需要が見込まれ、英誌『Wired』は、出場国と試合数が増えることで大会収益が約20%増加し、総利益が約40億ポンドに達する可能性を指摘しています。

さらに、カナダは男子大会では初の開催となるうえ、以前に女子ワールドカップを成功裏に運営した実績もあるため、会場運営やファンイベントの充実度も期待が高まっています。これらの要素が組み合わさり、2026年大会はこれまでにない規模と多様性を誇る、まさに「未来のワールドカップ」と呼ぶにふさわしい一大フェスティバルになりそうです。

カナダ開催都市でのFIFA Fan Festivalについて

FIFA Fan Festivalは、FIFAワールドカップ2026期間中に16の開催都市それぞれで開かれる公式ファン向け大型観戦・体験イベントです。

地元コミュニティはもちろん、世界中のサッカーファンが一堂に会して、スタジアムのチケットがなくても試合観戦や文化プログラムを楽しめることが特徴です。

トロント(オンタリオ州)

トロントでのFIFA Fan Festivalは、Fort York National Historic Siteと、高架下の都市公園 The Bentway で2026年6月11日(木)から7月19日(日)まで開催予定です。具体的なフェスティバルの詳細は後日発表されます。

大型スクリーンでの試合のライブ中継が楽しめるので、チケットが手に入らなかったという方もみんなと一緒に試合観戦をすることができます。音楽、アート、グルメもいっしょに楽しめるので、ワイワイしながら画面越しに選手たちへ声援を送り、踊り、軽食を楽しみ、お祝いしましょう!

 

バンクーバー(ブリティッシュコロンビア州)


バンクーバーでのファンフェスは、おなじみの Hastings Park(PNE)に場所が決定しています。ノースショアの山々の息を呑むようなパノラマビューを楽しめるこの会場では、新設の円形劇場の大スクリーンで、チケットが無くても大迫力で試合が楽しめます。

FIFA Fan Festival Vancouverは2026年6月11日から2026年7月19日まで開催されます。詳細な計画は現在進行中ということですが、ライブエンタメや飲食なども予定されています。

日本代表やカナダ代表を応援しよう!各都市の公式ホストシティポスターもチェック

最後になりますが、2026 FIFAワールドカップには各ホストシティの公式ポスターが存在します。

バンクーバーはローカルアーティストのJamin Zuroski氏によるもので、ブリティッシュコロンビア州の自然とIndegineous文化にインスピレーションを得たユニークなデザインとなっています。

そしてトロントの公式ポスターはトロント出身のアーティストDave Murray氏によるものです。

これらのポスターはオンラインで購入も可能なので、ぜひ16都市分のポスターをチェックしてみてください。(なんとアメリカのシアトルのポスターは、シアトルを拠点にするアーティストの太田翔伍さんのデザインが選ばれています)

北米3か国共催となる2026年大会は、観戦だけでなく旅行・文化体験のチャンスも満載です。アメリカやメキシコでの観戦チケットをGetして、この機会に旅行もしてみたいと考えている方も多いのではないでしょうか?(今はカナダからアメリカに行く人が減っていますが、2026年は状況も変わっているかもしれません!)

チケット情報やファンフェスの詳細は今後発表がされるため、FIFA公式・開催都市サイトを定期的にチェックしてみてください。2026年は、カナダがいつも以上に盛り上がりそうですね!

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