【英語ライフno.146】16年続いた自由党政権の終焉。新民主党政権、今後どうなる?

   
  

今回の和訳記事はCBCのニュース記事のこの情報から抜粋です!

John Horgan will be B.C.’s new premier. What comes next?

British Columbians are waking up today knowing who will finally be running the province — for a little while, at least.

NDP Leader John Horgan announced Thursday evening that he will become the next premier, following a tumultuous day that saw Christy Clark’s B.C. Liberals fall in a 44-42 vote of non-confidence.

John Horgan will be B.C.’s new premier. What comes next?


 

音声チェック

この英文記事を読んでみましたので、単語などの発音の参考にしてみてくださいね。

 

和訳

ジョン・ホーガン氏がBC州の知事へ就任・・・今後どうなるの?

BC州はついに今日、誰が州知事として舵を取るかを知ることができました。短い船出となるかもしれないですが。

新民主党の党首、ジョン・ホーガン氏は木曜日未明、BC州の次期知事になると宣言しました。

激動の日となった木曜日、44対42で不信任決議案が可決、クリスティー・クラーク知事が率いるBC自由党政権が倒れました。

ポイントとなる単語
1. running:政権の座に就く
2. tumultuous:激動、波乱万丈
3. fall:下野
※下野(げや)・・・政権の座から降りて野党になること

単語の使い方

running
runningはこの場合「政権の座に就く」という意味で使っています。run はたくさん意味がありますね。フレーズで紹介します。

– my car stopped running
-「車、動かなくなった・・・・」

– got a runny nose today…
-「今日鼻水すごいんだ・・・」

– the sale will run for five days
-「セールは5日間やります。」

– please run this report upstairs
-「まずは上司に提案書見せて来て。」

 

tumultuous
tumultuousはこの場合「激動、波乱万丈」と訳せます。類義語には hectic、turbulent、stormy などがあります。

 

fall
fallはこの場合「下野(げや)」という意味で使っています。fall はたくさん意味がりますね。フレーズで紹介します。

– when did you fall in love?
-「いつ恋に落ちたの?」

– she’s fallen asleep
-「寝ちゃったみたい・・・」

– I heard she fell into financial difficulties!
「彼女、金銭トラブルに陥ったらしいよ。」

– the rain fell at dawn
-「雨は明けがた降ったよ。」

 

終焉を迎えた自由党政権

6月29日(木)、政権不信任決議が可決され、自由党は副総督に解散を依頼しました。

副総督は解散ではなく、第2政党である新民主党に議会の信任を問うよう依頼し、16年続いた自由党政権が正式に終わりました。


また、7月6日(木)には、新民主党のジョンホーガン氏が7月18日(火)にブリティッシュコロンビア州第36代首相として正式に就任することも発表されました。

今後注目されるのは、新民主党と連立を組むグリーン党による連立政権が議会の信任を得られるか、ですね・・・。

内閣を組閣し、その後女王演説となります。自由党同様、議会の信任を得られなかった場合、副総督による議会解散・選挙?となるのでしょうか・・・・。

 

BC州議会議員選挙のこれまで

最後に、「えっ?!BC州で選挙があったの?!」という人のために、今までを簡単におさらいしてみたいと思います。


【英語ライフno.145】BC州議会議員選挙の「ココ」が知りたい!

6月22日(木)、選挙の結果で過半数割れとなった与党(自由党)による少数派政権が作成した女王演説がジュディス・ギチョン副総督により朗読され、BC州議会が再開しました。

議長は与党である自由党から選ばれ、議席数は自由党42議席、野党44議席となりました。

 

女王演説の内容

そして同日6月22日(木)、自由党が用意した女王演説の内容は、選挙中に自由党が掲げていたものではなく、新民主党やグリーン党が掲げていたものを代替的に取り入れたものでした。

これはなぜかというと、自由党はこの演説が否決された場合、「新民主党とグリーン党が自ら掲げていた公約を否決したと同等」という印象をつけたかったものと考えられています。

 

政権不信任決議が可決 → 新民主党が与党に

その後、政権不信任決議が可決され、自由党は議会の信任を失いました。

議会を解散するという選択肢もあったのですが、副総督が自由党の助言のもとに決定したのが、「第2政党である新民主党に議会の信任を問うてもらう(つまり新民主党が与党となる)」でした。

以上のような流れで16年続いた自由党政権が正式に終わり、新民主党が与党となりました。

 

おまけ:議長の立場について

最後の最後になりますが、せっかくなので議長の立場についても少し解説したいと思います。

6月22日(木)に自由党から議長(Steve Thomson)が選ばれましたが、不信任決議案可決に伴い議長は辞任し、新民主党から議長が選ばれることになりました。


photo from cbc.ca

この場合、与野党の議席数は同じとなり、議長権限で法案を可決するしかありません。

議長は中立である立場から、基本的に法案の再審議または否決に一票を入れるのが慣例となっています。

つまり、新民主党出身の議長は新民主党が通したい法案を否決する立場にいるのです。

今後、与野党が拮抗している現状を考えると、法案を通すには議長は慣例を破り可決に回らなければならなくなります。この現状がいわゆる「憲法の危機」とも言われています。

 

自由党が議会運営を妨害?

また、下野(政権の座から降りて野党になること)が確実となった自由党は正式には定められていない「議長の役割」を明確にするため、4ページにわたる質問状を議長に送付。これが、議長の座を野党に奪われる前に「野党の議会運営を困難なものにする妨害」ではないかと、物議を呼びました。

特に注目されたのは「投票で同数になった場合の議長の判断はどうなるのか」との質問で、これに対して議長は明確な返答を控え、「議長は基本、慣例に基づいて行動する」とコメントしています。


 

これからの動向にも目が離せませんね。


今回の記事の原文はこちらから John Horgan will be B.C.’s new premier. What comes next?

Mune から今日の「英語ライフ」をお送りました。それではまた次回(^^♪♪

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