【移民制度改正をアップル留学移民センターが解説】 どうなる留学生の永住権取得?!

   
  

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日本人マーケターのコウキさん

今回は、アップル留学移民センターUvanUの日本人マーケターのコウキさんから、カナダ移民制度改正についての情報を教えてもらいました。
 
過去の記事:カナディアンドリーム実現のお手伝い【アップル留学移民センターUvanU】

過去の記事でオマケとして紹介した、カナダのイケメン首相トルドー新政権の移民制度改革が、ついに実施されました。今回は、その制度改革を詳しくご紹介します。

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photo from Justin Trudeau via Facebook

今回の制度改正で注目されたポイントは?

                                  
留学生の永住権取得が有利に
トルドー自由党政権の誕生以来、移民大臣などが公の場で、留学生をカナダ永住者として大いに期待する旨の発言を行っていて、今回の改正で留学生の永住権取得が有利になることが期待されていました。

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従来の制度とは
従来、留学生がカナダ移民を目指す際の最もスタンダードなルートは、学校を卒業し、ポストグラデュエーション・ワークパーミット取得後にCanadian Experience Class(カナダ経験者クラス)を利用することでした。
カナダ経験者クラスでは、直近3年間で1年以上のNOCレベル0、A、Bに該当する職種での就労経験と、一定レベル以上の英語力があれば申請できます。

※NOCってなに?
NOCはNational Occupational Classificationの略で、カナダの全ての職業は、NOCの区分に属します。NOCの区分は業種と専門性からなっており、例えば、レストランのウェイター・ウェイトレスはサービス業の専門性Cレベルで、レストランのSupervisorやシェフはサービス業の専門性Bレベルになります。

カナダ経験者クラスで永住権申請が認められるには、1200点満点のポイントシステムで、470点程度のポイントを得る必要があり、ポイントシステムは600点が個人に関するポイント、600点が職業に関するポイントというものでした。
そして、職業に関するポイントは、LMIA付きのジョブオファーを受けているか州政府の招待を受けていると、満点の600点がもらえます。
つまり、LMIAを受けていると、それだけで600点がもらえて、永住権取得に必要な470点程度を超えるので、LMIAを受けていれば誰でも永住権が取れるというシステムでした。

※LMIAってなに?
LMIAはLabour Market Impact Assessmentの略で、外国人を雇用することがカナダ人の雇用に悪影響を与えないか、雇用主がその外国人を雇うのに十分な要件を満たしているか、「雇用主が」審査されるものです。LMIAには、永住権取得のためのものと、就労許可取得のためのものがあり、永住権取得のためのLMIA申請のためには、ジョブオファーの賃金が該当職種の中央値を上回っている必要があります。(参考:レストランのSupervisor(Food service supervisor, NOC6311) の賃金中央値は$12.75/hr)また、審査を受けるのが雇用主であることから、雇用主が会社の方針でLMIAのサポートはしないと決めている場合、職種の条件を満たしてもLMIAの申請は出来ません。

今回の改正で何が変わった?

Image of businessman signing contract at workplace

そして今回の改正で変わったポイントが以下の通りです。

1. LMIA保持者に与えられるポイントが600点から50点に減らされました。
※NOCレベル00の職種のLMIAの場合は200点

2. カナダでの高等教育修了者にポイントが付与されます。
a)1年~2年までの大学等のプログラムを修了した者...15点
b)3年以上の大学等のプログラム、修士課程等のプログラムを修了した者...30点

3. ポイントの条件を満たし、Invitationを受けた後に最終申請をするまでの期間が60日から90日に延長されました。
Invitationを受けた後に最終申請をするのですが、その申請に添付する書類に取得に時間が掛かるもの(警察から取得する無犯罪証明書等)があるため、期限内に申請ができないケースがありました。それを受け、申請期間が延長されました。

情報参照:Express Entry improvements: Fall 2016(Government of Canada)

あれ、留学生、あんまり優遇されてない?

あれ?留学生が有利になると思っていましたが、留学生に与えられるポイントは15点~30点で、ポイントが与えられる以外の優遇もありません。事前の期待が大きかっただけに、個人的にはちょっと期待外れな改正でした。

Image of businessman signing contract at workplace

結局、何が変わったの?
ですが、今回の改正を留学生に限らず、全体的な視点で見てみると、今までLMIAに偏っていたポイント制度が、より公平になったと言えると思います。留学生に対する優遇を物足りないと感じましたが、優遇が過度になると、今度は留学生に偏った不公平なシステムになっていたかも知れません。また、留学した学校が公立か私立かで区別がなされなかったことも、より多くの留学生に永住権取得のチャンスが広がる、良いことだと思います。
11月19日以降のdrowing(永住権申請者の選考)から新基準が採用されます。選ばれる候補者の数に変化はない見込みなので、現在必要とされる470点程度のポイントが、大きく下がることが期待されます。
今後、永住権申請者は、必要なポイントを満たすために、カナダでの学歴、職歴、語学力等の項目で、ポイントを増やすための努力をしていくことになります。

改革はまだまだ続く

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photo from Liberal Party of Canada via Facebook
LMIA、就労許可に関する改正
ちょっと期待外れなどと書いてしまいましたが、今回の改正は、これから続く一連の改正の始まりだとカナダ移民局が表明しています。
今年10月に出された、経済発展に関する諮問委員会の答申でも、留学生が移民しやすくすることの他に、LMIAについても、就労許可や永住権を背景に、雇用主が従業員を不当に束縛する原因になっていることを改めることが提案されていました。
LMIAのポイントシステム上の重要性は今回600点から50点(一部200点)に引き下げられましたが、今後ルールが改正され、LMIAがより取得しやすくなったら、50点と言えども、重要な得点源になります。また、LMIA、就労許可が取得しやすくなれば、ポストグラデュエーション・ワークパーミットの取得ができない人も、就労許可でカナダに滞在し、永住権申請を目指すことが、より容易になります。

州政府の役割、各州PNPプログラムがより重要に
今回の改正でLMIAのポイントが引き下げられましたが、州毎の永住権付与プログラム(PNP)の招待を受けることによるポイントは600点に据え置かれました。ですので、現状ではPNPの招待が永住権取得の最強の方法となっています。これは、永住権制度における州の役割を強化することが上記の答申で提案されていることとも合致する方向性です。
連邦の改革を受けて、今後各州のPNP プログラムが永住権取得しやすくなる方向に改正されることも期待されます。アップル留学移民センターUvanUでは、連邦だけでなく、各州の動向もキャッチし、皆さんのカナダ留学、移民の成功をお手伝いします。

【オマケ】トランプ大統領就任でカナダ移民がしにくくなる?

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photo from Donald J. Trump via Facebook

11月8日にアメリカ大統領選挙の投開票が行われ、事前の予想を裏切り、ドナルド・トランプ氏が当選しました。選挙の開票でトランプ氏の有利が報道されるのに合わせて、カナダ移民局のホームページがダウンしたというニュースが流れました。アメリカ大統領選挙の結果を悲観したアメリカ人が、カナダ移民局のホームページを閲覧したことが原因と思われます。
このニュースについて、留学、移民を検討する方から「アメリカ人が大挙してカナダに移民して、移民の枠が埋まっちゃうんじゃないですか?」というお問い合わせを何件かいただきましたが、そんなことは、ありません。

過去にも、9.11同時多発テロや2004年のジョージ・W・ブッシュの大統領再選等の時に同じようにカナダ移民を検討する人が増え、その一部は実際に移民しました。確かに、アメリカからカナダへの移民は2000年から2008年のオバマ大統領就任までの間、年間約5000人から約10000人に倍増し、以降、緩やかに減少しています。しかし、カナダ全体の移民受け入れは2015年で271,847人で、2016年以降は年間30万人に増やすという計画が打ち出されています。なので、カナダ全体の移民受け入れ拡大の方向性に比べれば、アメリカからの移民の増加はさほど重要ではありません。

もちろん、今後、トランプ氏が大統領に就任した後に実施する政策によっては、過去の増加とは比べ物にならない規模でアメリカ人がカナダに流入するかもしれません。でも、今の時点ではそこまでの心配をする必要はないです。トランプ氏が、大統領としてどのような手腕を発揮するか、期待と不安を持って見守りましょう。

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