【2022年版】カナダ・BC州で運転免許証を取る方法。日本と違う取得制度を解説

   
  

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みなさん、カナダに来る時に国際運転免許証は申請しましたか?

私恥ずかしながら24歳にもなって車の免許証を持っていなかったのですが、先日思い切ってBCドライバーズライセンステストを受けLライセンスを取りました!

今回はBCで普通車の免許証を取る流れを解説していきたいと思います。

カナダ・BC州の免許制度

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photo from ICBC

日本とカナダでは大きく違います。
まず、カナダの運転免許証を取る過程は州やテリトリーによって違います。

※例えばBC州の運転免許証を持っていてオンタリオ州に引っ越す、という場合はオンタリオ州の運転免許証に交換する必要があります。

免許が取れる年齢

日本では自動二輪は16歳、普通車は18歳と決まっていますね。

BC州とほとんどの州では16歳から普通車の免許証を取ることができますが、19歳以下の場合は親の許可と書類へのサインが必要です。

※例外はアルバータ州で、14歳でLライセンスのテストを受ける事が出来ます。

免許にレベルがある

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photo from ICBC

このレベルの分け方も州によって違ってきます。

BC州の免許証はフルライセンス(本免許)を取るまで3つのレベルによって分けられています。
持っている免許証のレベルによってルールが少し違います。
違反などの問題がなく、順調にテストをパスすれば3年程でクラス5の本免許(フルライセンス)が取得できます。

1.L(Learner License)

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photo from ICBC

赤色のLサイン=LearnerのL
・コンピューターで運転に関する基本的な学科試験と視覚検査を受けて合格すれば発行されます。
・Lライセンスの有効期間は2年間。
・次の段階のテストを受けるには、Lライセンスで1年以上(最低60時間)の経験が必要。
この間は25歳以上の本免許を持った人と一緒でしか運転できません。
・上記の本免許を保有している25歳以上の人が一緒でも、その人以外に乗せられる乗客は1名だけです。
・運転する際は車の後部に「L」のマグネットを付ける必要があります。
夜間の0時〜朝5時の運転は禁止。
・携帯電話などの電子機器はハンズフリーでも使用禁止です。

次の段階のロードテストへ向けてドライビングスクールへ通う人もいます。
自主練習(親や親戚など本免許を持っている人に教えてもらう)とドライビングスクールへ行くカナディアンは割合は半々だそう。

2.N(Novice License – Class 7)

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photo from ICBC

緑色のNサイン=NoviceのN
・Lライセンスでの1年の運転練習を終えたら、公道でのロードテストを受ける事ができます。
このロードテストに合格するとクラス7(Novice License)の免許証が発行されます。
・このNライセンスのは5年間有効。
・運転する際は車の後部に「N」のマグネットを付ける必要があります。
・携帯電話などの電子機器はハンズフリーでも使用禁止です。
・Nライセンス発行の2年後からフルライセンスのテストを受ける資格が与えられます。
この期間は1人でも運転でき、さらに1人まで同乗者(家族のメンバー)を乗せる事ができます。
・ICBCの認定を受けているドライビングコース(GLP)に通うと、フルライセンスを受験できるまでの期間が6ヵ月短縮されます。
*条件など詳しくはICBCのサイトへ。
Lライセンスに比べると、一人で運転が出来たり、深夜の運転制限が無くなったりと制約が軽くなりますね。

3.Full Licence – Class 5 /フルライセンス

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photo from ICBC

・Nライセンスで2年間、問題がなければようやく本免許(クラス5)のロードテストを受ける事ができます。
・公道での45分間のロードテストに合格すると、いよいよ制限無しの本免許(フルライセンス)が発行されます。
・ロードテストで不合格になっても再度受験することはできますが、不合格から14日間は待期期間で再受験できません。2回目の不合格からは30日間、3回目の不合格からは60日間の待機が必要です。

日本人がBC州の運転免許証を取得するには?

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もちろん、日本人であってもBC州の運転免許証は取得できます。

日本の運転免許証を持っていない場合

・日本の運転免許証を持っていない場合は、BC州の運転免許証を上で説明した流れで一から取得しなければなりません。
・学生ビザ・ワークビザ・PR(永住権)などカナダに長期滞在する予定で、6ヵ月以上のビザがある事が条件
*19歳以下である場合は保護者の許可が必要です。

日本の運転免許証を持っている場合

BC州では原則、入国から6ヵ月以内であれば、日本の運転免許証だけで運転することができます。
ただし、検問などで警察に免許証の提示を求められた際やレンタカーを借りる際などには、日本の運転免許証の内容を英語に翻訳した「翻訳証明書」が必要になります。※1 ※2

また、日本で国際運転免許証を申請・取得してきても、BC州では6ヵ月以上の滞在者は新規移住者とみなされ、BC州の運転免許証を取得することが求められます。

短期滞在
・ビジタービザで滞在している場合は6ヵ月まで、日本の運転免許証だけでBC州内を運転できます。※1 ※2
・国際運転免許証を持っている場合は携帯しなくてはいけません。

学生ビザ
・政府または州認定の教育機関でプログラムを受講し、日本の免許証を持っている場合はBC州の運転免許証を取る必要はありません。
・しかし、運転をする際には日本の免許証※1 ※2、学生ビザ(Study permit)、学生証を必ず携帯すること。
・また警察に聞かれた場合には、Full time studentである証明を見せなければなりません。

PR(永住権)/ ワークビザ
・カナダの永住権、ワークビザを持っている場合はビザ取得から90日間は日本の運転免許証で運転できますが、90日以内にBC州の運転免許証に切り替えなければなりません。
・日本の運転免許証と交換する場合には、最低でも2年以上の運転歴がある事を証明しなければなりません。※2 ※3
・日本の免許証はあるけれど、取得したばかりで2年以上の運転歴が無い/証明できない場合はBC州の運転免許証を一から取得しなければなりません。
※運転歴とはいっても、あくまでも免許証を取得してからの期間が2年以上ということなので、いわゆるペーパードライバーでも対象となります。

※1:日本の免許証は有効である事が条件です。
※2:ICBCは自国の免許証が英語でない場合には国際運転免許証またはICBCのApproved Translaterにて英語へ翻訳する事を勧めています。一番簡単な方法は在バンクーバー日本国総領事館で翻訳証明書(26ドル)を取得することです。
※3:日本の運転免許証はBC州のライセンスと交換で没収されてしまいますが、日本で再発行することは可能です。

日本へ帰国する時はどうすればいいの?

現在カナダ在住で、BC州の運転免許証しか持っていない。
次回日本へ一時帰国する際に運転をしたい、という方はカナダの国際免許証(International driving permits)を申請・取得しなければなりません。

・BCAA(British Colombia Automobile Association)から書類をダウンロードし、最寄りのBCAAオフィスへ持って行き申請します。
・申請にかかる費用は$25。
下記のリンクを参考にしてください。

また日本へ完全帰国、という方は条件が合えばBC州のライセンスから日本の運転免許証に切り替える事ができます。

※すでに日本の運転免許をお持ちの場合は、上記の※3のように再発行の手続きで再度保持する事ができます。
ただし、日本で免許証の更新をしておらず、すでに失効している場合はカナダのライセンスからの切り替え(条件が合えば)、もしくは再度日本での免許取得をしなくてはいけません。

まずはLライセンスを取りに行こう

ここでは一番最初のLライセンスのテストを受ける手順を解説します。

Lライセンス取得にかかる費用

テスト料 $15+パスした後の免許証発行料 $10=$25

*支払いは現金、デビットカード、クレジットカードで受け付けています。

Lライセンスを取る準備

まずICBCの免許センターへ行き、教本をもらいましょう。
またはオンラインでPDF版が無料ダウンロードできます。

更にアプリオンラインの模擬試験も活用しましょう。
問題は本番とは少し違うものの、質問の意図はほぼ同じです。
勉強し、自信がついたら免許センターでテストを受けます。

テスト当日の準備

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photo from ICBC

最寄りのライセンスセンターをチェックしておきましょう。
場所、季節や時間帯によって非常に混み合う場合もあります。時間に余裕を持って計画を立てる事をお勧めします。
※2022年3月現在、学科試験は予約制となっています。詳しくはICBCのDriver Licensing & IDのページを参照。

必ず持っていくもの:写真付きID(パスポート)/ビザ/費用$25

テスト当日の流れ

1.テスト料支払いとIDチェック
まず受付に行き、Learnerのテストを受けに来た事を伝えます。
そこから担当の窓口へ振り分けられます。IDのチェックを受け、$15ドルを支払います。
※ここでICBCのファイルを作る為に写真を撮られますが、ここで撮る写真は免許の写真ではありません。

2.試験
受付を済ませたら、コンピューターへ案内されます。
試験はタッチスクリーン式のコンピューターを使って行われます。
時間は無制限、50問中40問以上の正解で合格となります
学科試験中はその場で質問の答えが正解か不正解かを知ることができます。
不合格になっても再受験は可能ですが、7日間は待期期間となります。
*テスト料$15は毎回かかります。

3.ビジョンテストと写真撮影
合格したら、そのまま簡単なビジョンテスト(視覚検査)と写真撮影(ここで更に$10を支払います)をします。
そのまま当日に仮免許(書類)が発行され、Lマークも貰えます。
後日、写真付きの免許証が郵送で送られてきます。

テストを受けてみての感想

私は日本でも免許を取っていなかったので、運転に関する勉強は初めてでした。
Lのテストは日本の免許を取得していて、英語力があれば少しの勉強でパスできるかもしれません。

カナダに長期滞在を考えている方は取っておいて損はないと思います。
永住権やワークビザを持っている方で条件を満たしていれば、日本の免許証とBCライセンスを交換できますが、せっかく日本で高いお金を払ったのに没収されてしまうのはもったい無いですよね。
問題がなければ試験を受け約3年でフルライセンスが取れる仕組みになっています。
日本は合宿などで最短2〜3週間で本免許が取れたりするので、大きく制度が違いますよね!
しっかりカナダの制度を理解してチャレンジしてみてください!

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